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絵を見る技術 名画の構造を読み解く 秋田麻早子(著/文) - 朝日出版社
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絵を見る技術 名画の構造を読み解く

発行:朝日出版社
四六判
288ページ
定価 1,850円+税
ISBN
9784255011110
Cコード
C0095
一般 単行本 日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年5月2日
書店発売日
登録日
2019年4月1日
最終更新日
2019年4月16日
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紹介

【同じ絵を見ても、プロと素人では、見ているところが違っていた!?】

・この絵の主役はどこ? 
・なぜ、この絵に惹きつけられるのだろう?
・前情報なしに絵を見たとき、どう目を動かしたらいいの?
・バランスや構図が良いとか悪いとか、みんな何を見て言っているの?

ちゃんと絵の中にヒントがあるんです。
センスがなくても、知識がなくても、目の前の絵画を「自分の目で見る」、
そして「良し悪しを判断する」ことは、できるんです。
謎を解くカギは、ぜんぶ絵の中にあります。

絵の研究は、「意味」と「形」の二本柱。
この本では、これまであまり触れられてこなかった、「造形」(線や色やバランスや構図)の面から歴史的名画を見ていきます。

描かれたモノを「見る」ためには、少し見方を訓練していないと気づかないものです。

ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ルーベンス、
ベラスケス、フェルメール、ゴッホ、セザンヌ――
超有名なあの名画、知られざるあの傑作、
どう見たらいいか迷う抽象絵画、20世紀を代表する写真まで――

たくさんのカラー作品を練習問題に、初歩の初歩から階段を上がっていきます。
はじめて見る絵でも、パズルを解くようにスルスルと絵を読み解いていく面白さ、
味わってみませんか?

「どういう絵に対しても使える本書で紹介した絵の見方は、
コンパスのような役割を果たしてくれるはず。
名画がどうして名画と呼ばれるのか。
今まで見ようとしなかった真実が、きっと見え始めるでしょう」――著者

目次

■序 章 君は見ているけど、観察していないんだ、ワトソン君――ビジュアル・リテラシー
名画をちゃんと見られるようになりたい!
  「見る」と「観察」の違い/「目の動かし方」が違った!
  /形を見ることが意味を知ることにつながる
この本で見えるようになること
  センスとは何か/これまで提案されてきた「絵の見方」
/「絵ってそうなっていたんだ」が分かる
  /「この世は誰も観察しようともしないけど明らかなことに満ちている」

■第1章 この絵の主役はどこ?――フォーカルポイント
絵の主役、「フォーカルポイント」の探し方
  なぜ目立つの?/光を探せ!/線はどこに集まっているのか?
/隠れたフォーカルポイント
集中と分散
新たな疑問――焦点が二つある絵?
  準主役の投入/二つのフォーカルポイントをどうやって結ぶ?

■第2章 名画が人の目をとらえて放さないのはなぜか?──経路の探し方
名画は「角」を避けている――周回路
  四つの角に潜む引力/周回型の経路の「形」
画面の両サイドにも危険が潜む――ジグザグ経路
  ストッパーを置く/水平方向にジグザグさせる/S字カーブを描く
大事なものから放たれる視線――放射型の経路
  ・集中線型/・十字型/・クラッカー型
視線誘導の細かな工夫
  親切にも入口と出口がある絵/見えないつながりが見えてくる
/二次元と奥行きとを複眼的に見る/経路が一番の見どころの絵

■第3章「この絵はバランスがいい」ってどういうこと?――バランスの見方
線のバランス――リニア・スキームで見る
  絵の雰囲気と構造線/カーブする構造線/縦線は横線を求める
/横線や斜線だって悩みがある/両サイドの法則/リニア・スキームと印象
バランスは名画の絶対条件――左右対称の絵
  フォーカルポイントを真ん中に置いて何がいけないの?/左右の重さを天秤にかける/
  左右対称に潜む危険/左右にフォーカルポイントが分裂
ラファエロを乗り越えて――左右非対称の絵
  フォーカルポイントを真ん中以外に置く/小さくても「効く」理由/
  シーソーだけじゃないバランスの取り方――竿秤/なぜバランスを取るの?

■第4章 なぜ、その色なのか?──絵具と色の秘密
絵画は「物質」でできている
  ゴッホの手紙は間違っていなかった?/そもそも絵具って何?/マリアの服はなぜ青い?
  /青の発明という大革命/土気色から極彩色へ
カラー・スキームを見よう!
  名画は白黒でもちゃんとしてる/明暗の見方/鮮やかな色か濁った色か/
  鮮やかさと陰影のつけ方/色の取り合わせとその効果/色で埋め尽くした絵は?
  /歴史的な影響を踏まえて色を見る

■第5章 名画の裏に構造あり──構図と比例
右は左より格上?――位置が明かす力関係
  画面の上下問題/画面の左右問題/異時同図法/構図の定石
名画に隠された十字線と対角線
  名画にはどうして秩序があるのか/秩序と自然は相反する
注目すべきは½と⅓と¼――等分割パターン
  まとまった形やリーディングラインに活用する/「三分の一の法則」の由来
  /見分けられないとダメ?
等分割以外のマスター・パターン――正方形・直交・黄金比
  長方形の中の正方形――ラバットメント・パターン
/90度という角度の魅力――直交パターン/名画と黄金比――黄金分割パターン
ラファエロ『アテネの学堂』――四等分に隠された深い意味
  *ルート矩形について

■第6章 だから、名画は名画なんです
絵の表面的な特徴が統一感を生む
  輪郭線はあるか?/疎か密か/仕上げの質感の違い/形の反復――フラクタル
  /主要ポイントを一致させる/傾きを揃える
『ウルビーノのヴィーナス』の秘密
  何が見えますか?/フォーカルポイントはどこ?
/視線誘導――視線の流れで物語が明らかに/バランス――お椀のようなヴィーナス
/色――主役はヴィーナスの肌/配置――いまや定番となったポーズ
総合的に分析してみよう――ルーベンス『キリスト降下』
  自由な感想と客観的な分析

著者プロフィール

秋田麻早子  (アキタマサコ)  (著/文

美術史研究家。岡山県岡山市生まれ。2002年テキサス大学オースティン校美術史学科修士課程修了(MA)。専攻はメソポタミア美術で、トークン研究で知られるシュマント゠ベッセラに師事。2009年より「絵の見方は教えられるか?」というテーマに取り掛かり、2015年からビジネスパーソンの学習の場・麹町アカデミアで「絵を見る技術を学ぼう!」を不定期で開催。名画を自分の目で見る方法を広めることで、人々が自分の言葉で芸術や美について語れる世の中にするのが目標。

上記内容は本書刊行時のものです。