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女たちのシベリア抑留
発行:文藝春秋
文庫判
重さ 182g
352ページ
定価
800円+税
- 書店発売日
- 2022年9月1日
- 登録日
- 2022年7月5日
- 最終更新日
- 2022年9月1日
書評掲載情報
2022-10-01 | 日本経済新聞 朝刊 |
2022-09-17 |
朝日新聞
朝刊 評者: 安田浩一(ノンフィクションライター) |
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紹介
女性が戦争に巻き込まれるということは、こういうことだ。
長い沈黙を破り、女たちは語り始めた──。
NHK BSスペシャルの話題作がついに文庫化。
数々の新聞や雑誌の書評で取り上げられた、「戦争と女性」に迫る傑作ノンフィクション。
終戦直後、満洲や樺太などにいた60万人近くの日本人がソ連によって連行された「シベリア抑留」。
その中に女性捕虜が存在したことは、長く歴史の陰に埋もれていた。
関東軍の陸軍病院で勤務していた従軍看護婦や軍属として働いていたタイピスト、電話交換手、開拓団の民間女性、そして受刑者たちが、極北の地シベリアに送られていたのである。
その中には「女囚」として10年を超える抑留生活を送った女性や、日本に帰る場所もなく異国の地で人生を全うした者もいれば、
収容所で出産した女性、ソ連兵にさらわれた少女もいた。
また、帰国を果たした女性たちにとっても、故国の人々のまなざしは決して温かいものではなかった。
戦後70年以上、長く沈黙を守ってきた女性たちをインタビューすることに成功し、
2014年にNHK・BS1スペシャルで放送されたドキュメンタリー「女たちのシベリア抑留」は、
文化庁芸術祭賞優秀賞、放送文化基金賞奨励賞、ATP賞テレビグランプリ優秀賞、ギャラクシー賞奨励賞、NHK放送総局長特賞など、その年のドキュメンタリー部門の賞を総なめにした。
その番組を担当した女性ディレクターが綴る本格ノンフィクション。
強者による「正史」に抗い、シベリア抑留の真の姿を伝える女性たちの勇気ある証言に今こそ耳を傾けたい。
上記内容は本書刊行時のものです。