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飼う人
発行:文藝春秋
四六判
360ページ
定価
1,700円+税
- 書店発売日
- 2017年12月11日
- 登録日
- 2017年10月27日
- 最終更新日
- 2017年11月10日
紹介
さまざまな生き物を飼いながら、人間たちはなぜ生きるのか?
この世界のリアルを、柳美里が描く。戦慄の連作小説集!
夫との生活に疲れた中年女は、家にいた毛虫に「トーマス」という名前をつけて飼うようになった。トーマスへの愛着が深まることで、なじんでいたはずの夫が、いままでとは違って見てくる。
夫の本心とは何か。夫の好きなものは何か。夫は何に関心があるのか。夫は何も関心を持っていないのか。わたしは夫の何に関心があるのか。何もないかもしれない。わたしは自分に対しても、関心を持つことができない。どうしてこんなことになってしまったんだろう。何がいけなかったんだろう。疲れた。ほんとうに疲れた……。
中年女のリアルな心情を細密に描く――「イボタガ」
ウーパールーパーに「アポロ」という名前をつけたコンビニで働く青年の話――「ウーパールーパー」
シングルマザーの母親との軋轢にもめげず、健気に生きていこうとする少年の話――「イエアメガエル」
「トーマスは羽化しませんでした」という謎のメッセージを残して、妻に去られた中年男の話――「ツマグロヒョウモン」。
上記内容は本書刊行時のものです。