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強父論
発行:文藝春秋
四六判
272ページ
定価
1,300円+税
- 書店発売日
- 2016年7月29日
- 登録日
- 2016年5月28日
- 最終更新日
- 2016年7月26日
書評掲載情報
2018-11-04 |
産經新聞
朝刊 評者: 赤羽じゅんこ(童話作家) |
2016-10-09 |
朝日新聞
朝刊 評者: 山口文憲(エッセイスト) |
2016-08-14 | 日本経済新聞 朝刊 |
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紹介
阿川弘之氏が94歳で大往生されてから、今年八月で一年。娘佐和子が、強父語録とともに、父との62年間を振り返ります。たとえば――。
「なんという贅沢な子だ。ふざけるな!」……4歳のサワコ嬢は、「このイチゴ、生クリームで食べたい」と口にしただけで、このようにと怒鳴られます。以来、罵倒され通しの日々が続くことになるのでした。
「勉強なんかするな。学校へ行くな」……弘之氏は、特に娘は、勉強なんかしなくてもいいから、家でうまい食事を作れ、という主義でした。大学のテスト期間中も、サワコ嬢はお酌の相手をさせられたのでした。
「子供に人権はないと思え。文句があるなら出ていけ。のたれ死のうが女郎屋に行こうが、俺の知ったこっちゃない」……娘のちょっとした口応えに対して、弘之氏は烈火のごとく怒り、このように言い放ちます。これは弘之氏の口癖でした。
「老人ホームに入れたら、自殺してやる!」……元気な頃の父は、こうくり返していました。足腰が弱ってからは渋々、老人病院に入院しましたが、そこでも「すきやきが食べたい」「ワインが飲みたい」とわがまま放題なのは変わりませんでした。
いまや絶滅寸前の、怖くて強い父親ぶりが存分に描かれます。
上記内容は本書刊行時のものです。