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いまこそ「小松左京」を読み直す 宮崎 哲弥(著/文) - NHK出版
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NHK出版新書 629 629

いまこそ「小松左京」を読み直す

発行:NHK出版
新書判
288ページ
定価 900円+税
ISBN
9784140886298
Cコード
C0295
一般 新書 日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2020年5月26日
最終更新日
2020年7月10日
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書評掲載情報

2020-09-20 読売新聞  朝刊
評者: 稲野和利(ふるさと財団理事長)
2020-07-25 日本経済新聞  朝刊

紹介

戦後日本を代表するSF作家として知られる小松左京。その作品は、大規模自然災害、ウイルス・パンデミック、科学技術の進歩と限界等、現在の私たちが直面し、未だ解決できない問題を先取りするかのようなリアリティを持っていることから、いまふたたび注目を集めている。彼は危機の予言者なのか? それとも――。
作家としての出発点『地には平和を』、日本SFのオールタイムベスト『果しなき流れの果に』、460万部超の大ベストセラー『日本沈没』、カルト的な人気を誇る『ゴルディアスの結び目』、未完の遺作『虚無回廊』等、小松の仕事を画期する代表作群を読み解き、時代を超える洞察の淵源をさぐる。小松左京を「SF作家」にとどまらない、戦後最大の知識人として捉えなおす試み!

(目次)
はじめに 戦後日本SFとは何だったのか――小松左京を通じて

第1章 現実に「木戸銭」を払って――「銃後」から「廃墟」へ
『地には平和を』『戦争はなかった』『ヤクトピア』
SF作家、小松左京が生まれるまで/ダンテ『神曲』との出会い/例外的な私小説/聖戦貫徹のパラレルワールド/〝この現実〞への抗い/「現実」の底を掘り抜く/廃墟から自由への道/ほか

第2章 宇宙を超えるための「闘争」
『果しなき流れの果に』『神への長い道』『彼方へ』
残された難問(アポリア)を問い直す/闘いの構図/『幼年期の終わり(チャイルドフッズ・エンド)』を超えて/〝闘争〞から〝超越〞へ/エイリアンによる福音と、哲学の袋小路/認識によるブレイクスルー/進化の加速主義/脱構築し続ける神話体系/ほか

第3章 滅びとエクソダス
『日本沈没』
空前の大ベストセラー/戦後政治と「新しい日本人」/『果しなき流れの果に』の余映/大阪万博と未来学/希望の未来、絶望の未来/近代国家とポストモダンの〝くに〞/業(カルマ)としてのアイデンティティ/生き残る者たちの「寓話」/ほか

第4章 トラウマとブラックホール
『ゴルディアスの結び目』
〝知の旅〞が遭遇するもの/「出発」――知覚の扉を開けて/宇宙に〝開かれた〞岬/「渦」――その球体は何なのか?/深層意識への潜行(ダイヴ)/エクソシストと量子重力理論/宇宙の本質をめぐる超神学論争/歴史的怨念が凝集し、時間と空間が入れ替わる/ほか

第5章 虚イマジナリーと実リアルの通路
『虚無回廊』『結晶星団』『雨と、風と、夕映えの彼方へ』
小松SFの「未完の集大成」/二度の中断と〝途絶〞/「実存」は実在するのか?/天才ジェランの「一般自然言語」/〝SS〞と宇宙構造のごみ捨て場』/書かれなかった結末/物語の円環は閉じられた。しかし……/目的論への傾向/「人間原理」と「現代の神話」/ほか

世界と出会い直すために――あとがきにかえて

目次

はじめに 戦後日本SFとは何だったのか――小松左京を通じて

第1章 現実に「木戸銭」を払って――「銃後」から「廃墟」へ
『地には平和を』『戦争はなかった』『ヤクトピア』
SF作家、小松左京が生まれるまで/ダンテ『神曲』との出会い/例外的な私小説/「眼をひっぱたかれ」SFに開眼/聖戦貫徹のパラレルワールド/歴史から「ほうり出された」/〝この現実〞への抗い/現実に「木戸銭」を払って/「現実」の底を掘り抜く/廃墟から自由への道

第2章 宇宙を超えるための「闘争」
『果しなき流れの果に』『神への長い道』『彼方へ』
残された難問(アポリア)を問い直す/苦渋に満ちた執筆過程/あり得ない人工物(オーパーツ)と怪事件/時空の果てを尋(と)めゆきて、涙さしぐみ帰り来ぬ/闘いの構図/全宇宙を統べんとする者と叛徒たち/偽りの「救済」劇/『幼年期の終わり(チャイルドフッズ・エンド)』を超えて/〝闘争〞から〝超越〞へ/エイリアンによる福音と、哲学の袋小路/認識によるブレイクスルー/進化の加速主義/答えなき問いへの答え(ジ・アンサー・トゥ・ジ・アンアンサード・クエスチョン)/「だが、なんのために?」/新創世のためのエチュード/脱構築し続ける神話体系

第3章 滅びとエクソダス
『日本沈没』
空前の大ベストセラー/戦後政治と「新しい日本人」/『果しなき流れの果に』の余映/「SF界のブルドーザー」と呼ばれて/大阪万博と未来学/希望の未来、絶望の未来/近代国家とポストモダンの〝くに〞/業(カルマ)としてのアイデンティティ/生き残る者たちの「寓話」

第4章 トラウマとブラックホール
『ゴルディアスの結び目』
地獄、本質的な悪の実在感/〝知の旅〞が遭遇するもの/「出発」――知覚の扉を開けて/宇宙に〝開かれた〞岬/「渦」――その球体は何なのか?/深層意識への潜行(ダイヴ)/〝悪魔憑き〞の部屋/エクソシストと量子重力理論/宇宙の本質をめぐる超神学論争/歴史的怨念が凝集し、時間と空間が入れ替わる/魔王の重力圏を突貫する/宇宙神学と〝小松思想〞

第5章 虚イマジナリーと実リアルの通路
『虚無回廊』『結晶星団』『雨と、風と、夕映えの彼方へ』
小松SFの「未完の集大成」/二度の中断と〝途絶〞/『虚無回廊』の物語の流れ/設定や装置、道具の多彩さ、解説の巧みさ/「実存」は実在するのか?/天才ジェランの「一般自然言語」/MG理論でファーストコンタクトに成功/〝SS〞と宇宙構造のごみ捨て場/原型となった『雨と、風と、夕映えの彼方へ』/書かれなかった結末/物語の円環は閉じられた。しかし……/目的論への傾向/「人間原理」と「現代の神話」

世界と出会い直すために――あとがきにかえて

著者プロフィール

宮崎 哲弥  (ミヤザキ テツヤ)  (著/文

1962年、福岡県生まれ。相愛大学客員教授。慶応義塾大学文学部社会学科卒業。専門は仏教思想・政治哲学。サブカルチャーにも詳しい。近著に、『仏教論争―-「縁起」から本質を問う』(ちくま新書)、『ごまかさない仏教―-仏・法・僧から問い直す』(新潮選書、佐々木閑氏との共著)、『知的唯仏論―-マンガから知の最前線まで─ブッダの思想を現代に問う─』(新潮文庫、呉智英氏との共著)、『さみしさサヨナラ会議』(角川文庫、小池龍之介氏との共著)、『宮崎哲弥 仏教教理問答』(サンガ文庫、白川密成・釈撤宗・勝本華蓮・南直哉・林田康順の各氏との共著)、『日本のもと 憲法』(監修、講談社)など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。