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残酷な進化論
なぜ私たちは「不完全」なのか
- 書店発売日
- 2019年10月10日
- 登録日
- 2019年9月17日
- 最終更新日
- 2019年10月7日
書評掲載情報
2019-12-08 |
読売新聞
朝刊 評者: 加藤徹(明治大学教授、中国文学者) |
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紹介
ヒトは心臓病・腰痛・難産になるように進化した!
複雑な道具を使いこなし、文明を築いて大繁栄した私たちヒトは、じつは「ありふれた」生物だった──。人体は「進化の失敗作」? ヒトも大腸菌も生きる目的は一緒? 私たちをいまも苦しめる、肥大化した脳がもたらした副作用とは? ベストセラー『絶滅の人類史』の著者が「人体」をテーマに、誤解されがちな進化論の本質を明快に描き出した、知的エンターテインメント!
『絶滅の人類史』著者、待望の新作!
心臓病・腰痛・難産になるようヒトは進化した!
最新の研究が明らかにする、
人体進化の不都合な真実──
「人体」をテーマに進化の本質を描く
知的エンターテインメント
・ヒトのほうがチンパンジーよりも、じつは「原始的」だった!
・ヒトは腸内細菌の力を借りなければ、食事も1人でできない!
・人類よりも優れた内臓や器官を持った生物は山ほどいる!
・生物の寿命も進化によってつくられた!
目次
はじめに
序章 なぜ私たちは生きているのか
生きる目的はあるか/台風も「生きて」いる
生きるようにつくられたのが生物/生きるために食べる
第1部 ヒトは進化の頂点ではない
第1章 心臓病になるように進化した
一将功成りて万骨枯る/肺が壊れないための工夫
心臓を分けて使う/アイスマンが教えてくれること
心臓は進化の設計ミスか
第2章 鳥類や恐竜の肺にはかなわない
なぜキンギョに肺があるか
釣られた魚がすぐに死ぬ理由
切ってつなげるのは無理
魚の血液循環は効率が悪い
水中生活の苦労/進化のリレー
哺乳類は日陰者だった
第3章 腎臓・尿と「存在の偉大な連鎖」
存在の偉大な連鎖/問題は窒素の捨て方
卵の中が「尿素辛く」なる
もっとも優れているのは尿酸
トカゲと私たちはどちらが優れているか
ヒトは進化の最後の種ではない
第4章 ヒトと腸内細菌の微妙な関係
前と後ろの見分け方
消化管の中は細菌だらけ
管腔内消化と膜消化/腸内細菌との競争
第5章 いまも胃腸は進化している
大人になってもミルクを飲むなんて
ラクターゼ活性持続症は自然淘汰で広がった
ミルクのどこがよいのか
私たちは旧石器時代の生活をすべきか
方向性選択と安定化選択/進化は意外に速く進む
第6章 ヒトの眼はどれくらい「設計ミス」か
半分できた眼は役に立たない/進化する場合としない場合
いろいろな眼からわかること
眼が進化する道はたくさんある
私たちの眼が進化してきた道/進んだり戻ったりする進化
私たちの眼は半分できた眼か
第2部 人類はいかにヒトになったか
第7章 腰痛は人類の宿命だけれど
昆虫と脊椎動物/魚に脊椎は必要か
最初の骨は「貯蔵庫」だったか
脊索があると体が縮まない/「貯蔵庫」から脊椎へ
立ち上がった脊椎/脊椎の不自然な使われ方
なぜ5億年も脊椎がなくならなかったか
第8章 ヒトはチンパンジーより「原始的」か
足の代わりに手がついている動物
チンパンジーの手とヒトの手
私たちの手は独特か/「原始的」と「派生的」
ヒトとチンパンジーの最終共通祖先
第9章 自然淘汰と直立二足歩行
明日のことなど考えない/大きな木に登るには
小さな木に登るには/なぜチンパンジーはいまも四足歩行か
第10章 人類が難産になった理由とは
卑怯なコウモリと骨盤の形/アウストラロピテクスの足跡
人類はなぜ難産なのか/あちらを立てればこちらが立たず
第11章 生存闘争か、絶滅か
ヒト対ウマのマラソン/ヒトは「追いかける」ことは得意
怠け者のホモ・エレクトゥス/生存闘争の真実
ダーウィン進化論の誤解
第12章 一夫一妻制は絶対ではない
人類が類人猿から分かれた理由/なぜ牙がなくなったか
直立二足歩行と中間的な社会/人類の本質とは
類人猿との比較/難産と社会的出産
ヒトの赤ちゃんは一番世話が焼ける
私たちは一夫一妻制に向いていないのか
終章 なぜ私たちは死ぬのか
細菌は40億歳/寿命は進化によってつくられた
シンギュラリティはすでに起きている
「死」が生物を生み出した
おわりに
上記内容は本書刊行時のものです。