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オープンダイアローグ 思想と哲学 石原 孝二(編集) - 東京大学出版会
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オープンダイアローグ 思想と哲学 (オープンダイアローグ シソウトテツガク)

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A5判
200ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-13-060414-7   COPY
ISBN 13
9784130604147   COPY
ISBN 10h
4-13-060414-7   COPY
ISBN 10
4130604147   COPY
出版者記号
13   COPY
Cコード
C3047  
3:専門 0:単行本 47:医学・歯学・薬学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年3月
書店発売日
登録日
2021年12月23日
最終更新日
2022年4月1日
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紹介

オープンダイアローグは地域精神医療の包括的なアプローチで、近年世界的な注目を集めている。この「対話実践」の背景となった思想の源流を辿り、ラカン派の精神分析、現象学、哲学対話といった現代哲学のアプローチとの関係を論じる。オープンダイアローグの思想的基盤を多面的に描き出す。

目次

はじめに(石原孝二・斎藤 環)

Ⅰ オープンダイアローグの思想の源流

1 オープンダイアローグの思想(石原孝二)
 1 オープンダイアローグの特徴と7つの原則
 2 オープンダイアローグの源流
 3 オープンダイアローグの思想的基盤
 4 哲学との対話へ

2 ベイトソンを学ぶのは何のため?──関係性言語という語学(·野村直樹)
 1 開け、対話を!
 2 属性言語と関係性言語
 3 時をまたぐ言葉を『精神の生態学』で学ぶ
 4 デカルトからベイトソンへ

3 ナラティヴ・アプローチとオープンダイアローグ(野口裕二)
 1 共通点と相違点
 2 セイックラ自身による言及
 3 おわりに

4 コンテクストとしてのリフレクティング(矢原隆行)
 1 はじめに
 2 リフレクティング・チームの誕生とそれまでのアンデルセンの歩み
 3 リフレクティング・トークとリフレクティング・プロセス
 4 オープンダイアローグにおけるリフレクティング・トークと間
 5 リフレクティング・プロセスとしてのオープンダイアローグ

5 バフチンの対話の哲学(河野哲也)
 1 オープンダイアローグへのバフチンの影響
 2 テキストと発話ジャンル
 3 対話の応信性とコミュニケーション
 4 腹話性と多声性
 5 モノローグ的な対話とダイアローグ的な対話

II オープンダイアローグと現代の思想・哲学

6 「対話」の否定神学(斎藤 環)
 1 はじめに
 2 ただ「一体感」のためではなく
 3 分析の主体、OD の主体
 4 「臨床家ラカン」との訣別
 5 「否定神学」について
 6 否定神学の擁護
 7 言語=隠喩
 8 隠喩と身体
 9 否定神学の身体的基盤
 10 「逆説」の治療的意義
 11 事例
 12 「他者」の身体
 13 結語

7 精神分析とオープンダイアローグ(松本卓也)
 1 はじめに
 2 精神分析とオープンダイアローグの臨床空間
 3 精神病理学とラカンにおける主体
 4 ラカンからガタリへ─オープンダイアローグとの距離
 5 おわりに

8 現象学とオープンダイアローグ─フッサール、デネット、シュッツ(石原孝二)
 1 フッサールの現象学
 2 現象学的精神病理学
 3 一人称複数の視点とヘテロ現象学
 4 世界を共有するシステムとしてのオープンダイアローグ
 5 シュッツの現象学的社会学
 6 直接世界・同時代世界・先代世界
 7 直接世界を維持するシステムとしてのオープンダイアローグ
 8 意味連関の修復支援システムとしてのオープンダイアローグ

9 哲学対話とオープンダイアローグ(山森裕毅)
 1 はじめに
 2 哲学対話のおおまかな特徴
 3 哲学対話の代表的な四つの形式
 4 哲学カウンセリング
 5 哲学対話とオープンダイアローグの学び合い
 6 おわりに

10 ダイアローグの空間──哲学カフェ、討議、オープンダイアローグ(五十嵐沙千子)
 1 哲学のカフェ
 2 アジールと日常世界における討議
 3 連帯するオープンダイアローグ

11 レヴィナスとオープンダイアローグ(村上靖彦)
 1 序に代えて
 2 顔とオープンダイアローグ
 3 師としての他者
 4 貧しい他者
 5 タルムードとオープンダイアローグ

おわりに──すべての思想を対話に置き換えること(斎藤 環)

著者プロフィール

石原 孝二  (イシハラ コウジ)  (編集

東京大学大学院総合文化研究科教授

斎藤 環  (サイトウ タマキ)  (編集

筑波大学医学医療系教授

上記内容は本書刊行時のものです。