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グローバル化時代の教育改革 東京大学教育学部教育ガバナンス研究会(編集) - 東京大学出版会
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グローバル化時代の教育改革 (グローバルカジダイノキョウイクカイカク) 教育の質保証とガバナンス (キョウイクノシツホショウトガバナンス)

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A5判
304ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-13-051346-3   COPY
ISBN 13
9784130513463   COPY
ISBN 10h
4-13-051346-X   COPY
ISBN 10
413051346X   COPY
出版者記号
13   COPY
Cコード
C3037  
3:専門 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年9月
書店発売日
登録日
2019年3月1日
最終更新日
2019年9月20日
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紹介

グローバル化の時代は学力の概念を変え,経験のない多様性や深い分断に日本の学校・大学を向かい合わせることとなった.教科教育から,学校・地域のデザイン,教師論,そして教育行政,国際比較まで,東京大学教育学部のスタッフが結集して,改革の現在とその向かいつつある先を活写し,問題を提起する.

目次

序章 グローバル化と教育の質保証とガバナンス改革(大桃敏行)
 第1節 グローバル化時代の教育改革
 第2節 グローバル化と教育内容面の改革
 第3節 グローバル化と教育の供給・管理手法の改革
 第4節 ガバナンス改革と教育改革
 第5節 本書の構成

第I部 グローバル化と求められる教育の質の変化・転換(概要:小玉重夫)

1 学力観をめぐる国際的な議論の潮流――国際機関を中心に(北村友人)
 第1節 変化する社会に対応できる「学力」とは
 第2節 新しい「学び」のあり方
 第3節 「持続可能な開発のための教育」という学びのアプローチ

2 習得・活用・探究のプロセスと学力保証(市川伸一)
 第1節 「ゆとり教育」と学力低下論争
 第2節 習得と探究の学習サイクル
 第3節 「活用」の導入とその意味
 第4節 習得と探究の授業の具体
 第5節 アクティブ・ラーニングと「習得・活用・探究」
 第6節 今後の展開――新教育課程に向けて 

3 「グローバル教育」と英語政策の落とし穴(斎藤兆史)
 第1節 なぜ「グローバル化」と英語が結びつくのかとの問い
 第2節 「グローバル人材育成」と英語教育行政
 第3節 誤解その1――英語はグローバル言語である
 第4節 誤解その2――英語は音声中心に学ぶべきである
 第5節 誤解その3――英語を多用すれば日本の大学はグローバル化する
 第6節 日本語を英語化することの危険性
 第7節 学理に基づく「ポスト・グローバル」教育の再構築の必要性

4 日本における移民・難民の子どもたちに対する教育保障(髙橋史子)
 第1節 移民・難民の子どもたちという視点から見る教育保障 
 第2節 日本の移民・難民の子どもたちに対する教育機会の保障
 第3節 日本の移民・難民の子どもたちに対する教育の質保証
 第4節 新しい「学力」観と教育の平等――今後の課題

5 インドネシアの教育の質をめぐる改革と現場の課題――ジャワの中学校の授業研究実践の再文脈化(草彅佳奈子)
 第1節 グローバリゼーションとインドネシアの教育改革
 第2節 サリ中学校の社会文化的背景
 第3節 サリ中学校の授業研究実践
 第4節 教育の質をめぐる改革の課題

6 教育の質の変化・転換と市民性(小玉重夫)
 第1節 グローバル化の加速と教育の質の変容
 第2節 学力のポスト戦後体制――内容ベースから資質・能力ベースへ
 第3節 カリキュラム・イノベーションと学力の市民化
 第4節 資質・能力の可能性――キー・コンピテンシーからエージェンシーへ

第II部 グローバル化と教育のガバナンス(概要:勝野正章)

7 地方自治体における教育のガバナンス改革――市区町村への全国調査の結果から(村上祐介・佐々木織恵・高木加奈絵・澤田俊也)
 第1節 教育委員会と学校の関係はどのようになっているのか
 第2節 2001年と2015年の学校予算に関わる裁量権限の比較
 第3節 市区町村教育委員会における授業スタンダードの動向
 第4節 自治体の学校評価制度における目標管理の志向性
 第5節 地方自治体の教育ガバナンスの今後

8 学力向上の取り組み・施策と全国学力調査に対する教員の意識(勝野正章・木場裕紀・津田昌宏・福嶋尚子・盛藤陽子)
 第1節 全国学力調査と教育の質保証
 第2節 教員調査
 第3節 全国学力調査を問い直す

9 スタンダードとテスト改革の20年――アメリカのメリーランド州X郡R小学校の事例を通して(恒吉僚子)
 第1節 テストによる統制の時代
 第2節 R小学校
 第3節 テスト,テスト,テスト
 第4節 テストによる統制? 人種・階層による統制?
 第5節 テストによる教育改革――再編改革(reconstitution)
 第6節 テストの常態化
 第7節 失敗し続ける学校の仕組み
 第8節 「失敗」の論理の再検討

10 大学のガバナンスと成果主義――高等教育政策の国際比較の観点から(山本 清)
 第1節 高等教育の政策とガバナンス 
 第2節 ガバナンス改革の背景
 第3節 成果主義とマネジメント
 第4節 国際比較
 第5節 成果主義とガバナンスの強化のゆくえ

11 日本の大学ガバナンスの課題――高等教育政策の変容と大学の自律性(両角亜希子)
 第1節 大学成功の条件としての自律性
 第2節 政治主導の大学改革へ
 第3節 補助金政策の変容とそのインパクト
 第4節 大学の自律性をいかに育てるか

12 アメリカの高等教育ガバナンスと質保証――アクレディテーションに着目して(福留東土)
 第1節 アメリカの高等教育ガバナンスと中間団体の役割 
 第2節 アクレディテーションの基本構造と概念
 第3節 アクレディテーション団体の特質
 第4節 アクレディテーションと政府の関係
 第5節 アクレディテーションの統括・調整
 第6節 近年のアクレディテーションの動向

第III部 新たな教育機会・実践の創出(概要:大桃敏行)

13 資質・能力としての「学ぶ力」をどのように子ども達に保証していくのか――メタ認知・学習方略の育成をめざした学校実践および教育センターでの取り組み(植阪友理)
 第1節 世界的な動向としての学力観の見直し
 第2節 そもそも資質・能力としての「学ぶ力」とは何をさすのか?
 第3節 「学ぶ力」の育成を学校の中でどのように保証していくのか?――学校における日々の授業を通じて,メタ認知の育成を目指した取り組み
 第4節 「学習の保健室」を目指した大学と教育センターとの連携
 第5節 資質・能力をどのように評価し,教育改善に生かすのか

14 授業研究システムにおける教師の専門的学びの変革(秋田喜代美)
 第1節 世界における授業研究の展開と拡大の理由
 第2節 日本における授業研究の強み
 第3節 これからの学びと授業研究の新たな展開

15 職業スキル形成のガバナンスをめぐる多様性――VoC論からみた日本の課題(本田由紀)
 第1節 職業スキル形成の世界的動向 
 第2節 「資本主義の多様性」論と職業スキル
 第3節 欧米諸国における職業スキル形成のガバナンス
 第4節 日本における職業スキル形成の特徴と課題

16 教師の学習の契機としての小中一貫教育(藤江康彦)
 第1節 小中一貫教育とは
 第2節 小中一貫教育をめぐる現状と課題
 第3節 小中一貫校をつくる
 第4節 小中一貫教育をつくる過程における教師の語り
 第5節 小中一貫校をつくる過程における教師の学び
 第6節 小中一貫教育研究のこれから

17 学校におけるガバナンス改革の可能性――大阪市立大空小学校の取り組みに焦点をあてて(小国喜弘)
 第1節 小さな公立小学校のガバナンス改革に注目して
 第2節 理念の改革と校則の廃止――最も弱い立場の子どもの学習権保障を優先すること
 第3節 教職員組織の改革 
 第4節 学校協議会におけるガバナンス改革
 第5節 改めて,学校ガバナンスの可能性に注目する

18 芸術教育における学校,芸術家,NGOの連携――ドイツの取り組みから(新藤浩伸)
 第1節 ドイツ社会の変容と「文化教育」への期待
 第2節 芸術の授業がどうつくられていくか
 第3節 子どもたちは何を学ぶか
 第4節 共生に向けた共同の試み


Educational Reform in the Era of Globalization:
Quality Assurance and Governance of Education
edited by the Research Project on Educational Governance,
Faculty of Education, the University of Tokyo

上記内容は本書刊行時のものです。