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安楽死を遂げた日本人
発行:小学館
四六判
353ページ
定価
1,600円+税
- 初版年月日
- 2019年6月10日
- 書店発売日
- 2019年6月5日
- 登録日
- 2019年5月9日
- 最終更新日
- 2024年2月4日
書評掲載情報
2019-07-28 |
毎日新聞
朝刊 評者: 村上陽一郎(東京大学名誉教授・科学史) |
2019-06-22 |
朝日新聞
評者: 武田砂鉄(ライター) |
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紹介
京都「安楽死」事件を考える上での必読書
ある日、筆者に一通のメールが届いた。
〈寝たきりになる前に自分の人生を閉じることを願います〉
送り主は、神経の難病を患う女性だった。全身の自由を奪われ、寝たきりになる前に死を遂げたいと切望する。彼女は、筆者が前作『安楽死を遂げた日本人』で取材したスイスの安楽死団体への入会を望んでいた。
実際に彼女に面会すると、こう言われた。
「死にたくても死ねない私にとって、安楽死は“お守り”のようなものです。安楽死は私に残された最後の希望の光です」
彼女は家族から愛されていた。病床にあっても読書やブログ執筆をしながら、充実した一日を過ごしていた。その姿を見聞きし、筆者は思い悩む。
〈あの笑顔とユーモア、そして知性があれば、絶望から抜け出せるのではないか〉
日本で安楽死は認められていない。日本人がそれを実現するには、スイスに向かうしかない。それにはお金も時間もかかる。四肢の自由もきかない。ハードルはあまりに高かった。しかし、彼女の強い思いは、海を越え、人々を動かしていった――。
患者、家族、そして筆者の葛藤までをありのままに描き、日本人の死生観を揺さぶる渾身ドキュメント。
【編集担当からのおすすめ情報】
ALS患者が「安楽死」を求め、担当医ではない医師2名がそれに応じるという嘱託殺人が京都で起こりました。なぜ事件は起こったのか ?日本の「安楽死」を巡る状況とは? 事件を考える上で必読の一冊です。
目次
第一章 我が運命の支配者
第二章 孤独と歩む
第三章 幸運を祈ります
第四章 焦りと混乱
第五章 最高の別れ
第六章 家族を取り戻した男
第七章 遺灰
上記内容は本書刊行時のものです。