版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
奇跡の小売り王国 「北海道企業」はなぜ強いのか 浜中 淳(著/文) - 講談社
..
【利用不可】

書店員向け情報 HELP

奇跡の小売り王国 「北海道企業」はなぜ強いのか (キセキノコウリオウコク ホッカイドウキギョウハナゼツヨイノカ)

このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:講談社
新書判
376ページ
定価 1,200円+税
ISBN
978-4-06-529331-7   COPY
ISBN 13
9784065293317   COPY
ISBN 10h
4-06-529331-6   COPY
ISBN 10
4065293316   COPY
出版者記号
06   COPY
Cコード
C0233  
0:一般 2:新書 33:経済・財政・統計
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2022年8月1日
最終更新日
2022年11月24日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

いま、「北海道企業」が続々日本の小売り業を引っ張る位置に躍進している。
似鳥昭雄氏が北海道・札幌で創業し、家具・インテリア販売で日本一に君臨するニトリは、店舗数800以上、8000億円もの売り上げを誇り、35期連続で増収増益を記録。海外市場への進出も着々と進め、売り上げ3兆円を目標に掲げる。
小売業界で首位を争うのは、ニトリだけではない。
ホームセンターで10年以上にわたって業界首位に立ったDCMホールディングス。
ドラッグストアで僅差の2位のツルハ。
食品スーパー4位のアークス。
さらに、イオングループの「優等生」イオン北海道は単体で3200億円もの売り上げを誇る。
調剤薬局で売り上げ日本一となったアインホールディングス。
顧客満足度コンビニ部門でセブン‐イレブンをしのぎ、11年のうち10回の日本一に輝いたセコマ。「セコマ」ブランドの食品、菓子、乳製品、酒を製造し東京、大阪はじめ全国のスーパー、ドラッグストアで販売している。
なぜこれほど、北海道から「強い小売り企業」が続出するのか。
北海道新聞経済部長を務め、長年業界を取材してきた著者が、その秘密に迫る。
ニトリを創業した似鳥氏、ホーマックの創業者・石黒靖尋氏、アークスの横山清氏、ツルハの鶴羽肇・樹兄弟、マイカル北海道(現イオン北海道)の大川祐一氏、アインの大谷喜一氏、セコマの赤尾昭彦氏など多くの起業家・創業者が、不況下の北海道を舞台に切磋琢磨することによって、「業界トップ企業」をつくりあげてきた。
小さな部品がたった一つ欠けたことで、取り寄せるのに膨大な時間とコストを要する「小売り不毛の地」北海道。そのハンデを克服するために積み重ねた努力が、いま、本州や海外の市場に挑戦する際に北海道企業の「強み」となっている。
「夢とロマン」で駆け抜けた男たちのドラマは、読む者の胸を熱くする。
最高のビジネス書にして、熱気あふれる経済ノンフィクションの名著誕生。

目次

プロローグ 北海道から全国へ
1 岡田卓也氏の予言
『ユニクロ』『ニトリ』の台頭
2 小売業界の主役に躍り出た北海道企業
北海道由来の2社による『島忠』争奪戦/釧路で取り組んだ〈単品管理〉/ジャスト・イン・タイムの商品供給/ニトリとホーマックは〈同志〉だった/なぜ北海道から成長企業が続出?
第1章 1998年の〈北海道現象〉
1 未曽有の金融危機下で輝いた5社
不況下でトップ企業に売り上げ集中/〈購買投票権〉行使が独り勝ち生む/ダントツ企業が5社同時に登場/脱金融依存の象徴
2 生き残った子会社、マイカル北海道
巧みな商品政策で地方百貨店を圧倒/釧路サティの成功が自信に/親会社とも戦ったプロ経営者/ビジョナリストと成果主義者/倒産へのカウントダウン
第2章 〈危機〉を乗り越えて――ツルハとニトリの並走
1 コロナ禍で躍進する〈北海道のビッグ7〉
首都圏に侵攻したもう一つの北海道企業/似鳥氏の経済予測が当たる理由/コロナ禍の半年前にECを強化/〈危機察知能力〉高めた北海道の環境
2 夢とロマンで逆境を乗り越えよ
急拡大市場で覇権争うツルハHD/家業を継ぐ気はなかったが…/アメリカで見たドラッグストアに納得/四半世紀持続させたロマン/日本一目指す”並走者”/30年計画をほぼ正確にクリア/すんでのところで命拾い/〈北海道一〉を飛び越えて/夢を達成しなければ生き残れなかった/道産子流?全国制覇の極意
第3章 〈流通革命〉の旗手
1 2010年代、〈豊かさ〉を得た北海道
チェーンストアがもたらした豊かさとは/究極の寡占市場
2 1960年代、北海道価格を破壊した”学生ベンチャー”
北海道の物価は理不尽に高かった/チェーンストア理論唱えた渥美氏/北大生協の学外店舗から始まった/「地域生協」設立へ/ペガサス理論の新たな申し子
第4章 究極の〈3極寡占市場〉
1 イオンという名の“外資“の上陸
資本の論理に敗れた”ドリームチーム”構想/重かった〈3・9%〉/抵抗2年、ついにイオングループ入り/
2 永遠の宿敵、アークスvsコープさっぽろ
”スーパー”スター経営者/「感動的安さ」支える人間力/SM業界全体の繁栄を/「横山さんと仕事をしたい」/魚かすがスーパーマーケットに化けた/代えのきかぬリーダー
第5章 セブン‐イレブンも勝てなかったコンビニ
1 絶対王者に挑む〈逆転の発想〉
顧客満足度でセブンに勝ち続ける地域コンビニ/ブラックアウト下の〈神対応〉/セブンの上を行く〈変化先取り力〉
2 〈北海道現象〉第6の企業の”急がば回れ”
ツルハと絶妙な棲み分け/調剤薬局経営の特殊性/起業家の本能/〈1580人に1人〉の異才/史上最大の番狂わせ
第6章 ハブ・アンド・スポーク――北海道企業の未来
1 過疎地のセーフティーネット
三重、四重の安全網/筋金入りの過疎地チェーン/21世紀の〈よろずや〉
2 デスティネーションストアへの道
満を持して島忠買収を発表/"後出しじゃんけん”/逆転の買収劇はなぜ成功したか

著者プロフィール

浜中 淳  (ハマナカ ジュン)  (著/文

北海道新聞社経済部デジタル委員。
1963年東京生まれ。北海道大学経済学部経済学科卒、1989年北海道新聞社入社。記者として浦河支局、旭川支社報道部、東京支社政治経済部、札幌本社経済部などに勤務。2016年論説委員、2020年札幌本社経済部長を経て、2022年7月から現職。
著書に『ルポ 生協 未来への挑戦』(共著、コープ出版)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。