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英語教育論争史 江利川 春雄(著/文) - 講談社
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英語教育論争史 (エイゴキョウイクロンソウシ)

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発行:講談社
四六判
296ページ
定価 1,850円+税
ISBN
978-4-06-529327-0   COPY
ISBN 13
9784065293270   COPY
ISBN 10h
4-06-529327-8   COPY
ISBN 10
4065293278   COPY
出版者記号
06   COPY
Cコード
C0337  
0:一般 3:全集・双書 37:教育
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2022年7月22日
最終更新日
2024年1月9日
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書評掲載情報

2022-10-29 朝日新聞  朝刊
2022-10-22 毎日新聞  朝刊
評者: 本村凌二(歴史学者)
2022-10-22 日本経済新聞  朝刊
評者: 斎藤兆史(東京大学教授)
2022-09-18 産經新聞  朝刊
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紹介

中学から高校の6年間で膨大な英単語を覚え、暗号解読のような苦労で英文を訳し、長文の速読練習もこなした。でも、労力の割には使えるようにならない。しかも2020年度からは小学校で外国語が正式教科になった。はたして英語は、どのように教え、学ぶべきか。これは、100年以上前から繰り返された議論である。
小学生の英語教育の是非、必要なのは文法訳読か英会話か、全員が必修の必要があるのか、他の教科にエネルギーを回せばもっと日本人の学力は上がるのではないか、そもそも、外国語は英語だけでいいのか。それは、知的バトルあり、人間臭い感情のぶつかり合いもある、真剣勝負の連続だった。
漱石の指導で英文学に開眼した藤村作の「英語科廃止論」、戦後の熱狂を生んだラジオ「カムカム英語」への批判、加藤周一の「英語義務教育化反対論」、渡部昇一と平泉渉の大論争、筑紫哲也と中村敬の英語帝国主義論争など、文明開化から、戦時下の「敵性語」時代を経て、グローバル化が進む現代まで、「日本人と英語」の百年余りを振り返り、これからの英語教育・英語学習を展望する。

目次
はじめに―― 一〇〇年越しの「真剣勝負」
第一章 早ければ良いのか? 小学校英語教育論争
1 文明開化と内地雑居
2 高等小学校の発足と論争の本格化
3 誰が、どうやって教えるのか
4 岡倉由三郎の小学校英語教育論
5 文部省が小学校英語教育を縮減
第二章 優先すべきは訳読か? 会話か? 文法訳読vs.話せる英語論争
1 学習英文法はどう根づいたか
2 英文法偏重・擁護論争
3 ナチュラル・メソッド論争
第三章 目的は教養か? 実用か? 中等学校の英語存廃論争
1 「一等国」の英語廃止論
2 ナショナリズムと英語教育
3 「米国語」を追い払え!
4 廃止論の急先鋒・藤村作
5 「帝国日本」の英語教育
6 戦時体制下の英語教師たち
第四章 英語は全員に必要なのか?「カムカム英語」と英語義務化論争
1 敗戦直後の英語熱
2 米会話ブームと「カムカム英語」への批判
3 「英語義務教育化」反対論
第五章 国際化時代に必要な英語とは? 平泉-渡部「英語教育大論争」
1 国際化と英語コミュニケーション能力
2 「平泉試案」の衝撃
3 「平泉新提案」をめぐる論争
4 「平泉試案」後の英語教育政策
第六章 外国語は「英語だけ」でよいのか? 英語帝国主義論争
1 言語帝国主義への先駆的な批判
2 一九九〇年代の英語帝国主義批判
3 中村敬と二つの英語帝国主義論争
終章 そもそも、なぜ、英語を学ぶのか? 英語教育論争史が問いかけるもの
おわりに

目次

目次

はじめに―― 一〇〇年越しの「真剣勝負」

第一章 早ければ良いのか? 小学校英語教育論争 〔明治期〕
1 文明開化と内地雑居
2 高等小学校の発足と論争の本格化
3 誰が、どうやって教えるのか
4 岡倉由三郎の小学校英語教育論
5 文部省が小学校英語教育を縮減

第二章 優先すべきは訳読か? 会話か? 文法訳読vs.話せる英語論争 〔明治―大正期〕
1 学習英文法はどう根づいたか
2 英文法偏重・擁護論争
3 ナチュラル・メソッド論争

第三章 目的は教養か? 実用か? 中等学校の英語存廃論争 〔大正―昭和戦前期〕
1 「一等国」の英語廃止論
2 ナショナリズムと英語教育
3 「米国語」を追い払え!
4 廃止論の急先鋒・藤村作
5 「帝国日本」の英語教育
6 戦時体制下の英語教師たち

第四章 英語は全員に必要なのか?「カムカム英語」と英語義務化論争 〔昭和戦後初期〕
1 敗戦直後の英語熱
2 米会話ブームと「カムカム英語」への批判
3 「英語義務教育化」反対論

第五章 国際化時代に必要な英語とは? 平泉-渡部「英語教育大論争」 〔昭和後期〕
1 国際化と英語コミュニケーション能力
2 「平泉試案」の衝撃
3 「平泉新提案」をめぐる論争
4 「平泉試案」後の英語教育政策

第六章 外国語は「英語だけ」でよいのか? 英語帝国主義論争 〔平成期〕
1 言語帝国主義への先駆的な批判
2 一九九〇年代の英語帝国主義批判
3 中村敬と二つの英語帝国主義論争

終章 そもそも、なぜ、英語を学ぶのか? 英語教育論争史が問いかけるもの

おわりに
英語教育論争史年表
参考文献
索引

著者プロフィール

江利川 春雄  (エリカワ ハルオ)  (著/文

1956年埼玉県生まれ。大阪市立大学卒業、神戸大学大学院教育学研究科修士課程修了。広島大学で博士(教育学)取得。専攻は英語教育学、英語教育史。現在、和歌山大学名誉教授。著書に『近代日本の英語科教育史』(東信堂、日本英学史学会豊田實賞受賞)、『日本人は英語をどう学んできたか』、『受験英語と日本人』、『英語教科書は<戦争>をどう教えてきたか』(以上、研究社)、『英語教育のポリティクス』(三友社出版)、『英語と日本軍』(NHK出版)、『日本の外国語教育政策史』(ひつじ書房、日本英語教育史学会著作賞受賞)、監修・解題『英語教育史重要文献集成 全15巻』(ゆまに書房)など。

上記内容は本書刊行時のものです。