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〈世界史〉の哲学2 中世篇 大澤 真幸(著/文) - 講談社
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〈世界史〉の哲学2 中世篇 (セカイシノテツガク ニ チュウセイヘン)

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発行:講談社
文庫判
384ページ
定価 2,300円+税
ISBN
978-4-06-528858-0   COPY
ISBN 13
9784065288580   COPY
ISBN 10h
4-06-528858-4   COPY
ISBN 10
4065288584   COPY
出版者記号
06   COPY
Cコード
C0110  
0:一般 1:文庫 10:哲学
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2022年7月15日
最終更新日
2022年8月4日
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紹介

近代化は、煎じ詰めれば、西洋化の過程だった。西洋に生まれた制度や文化やアイデアがそのローカリティを払拭し、グローバル・スタンダードになる過程が、近代化であった。ところで、その「西洋」とは何であろうか? いつ西洋ができあがったのだろうか? どうして、西洋だけが、そのような特権的な文明となったのだろうか?/……西洋が形成されたのは、「中世」と呼ばれる期間である。だから、本来の意味での中世は、西洋にしかない.そう断じて過言ではあるまい。本書の主題は、まさにその中世、西洋が形成された時代である。/……われわれは、本書で、中世が、キリストの死なない死体に取り憑かれた時代であったことを示すだろう。中世という時代を探究していると、われわれは、SFやホラー映画で何度となく繰り返されてきた紋切型のシーンを連想せざるをえなくなる。主人公が、宇宙人や怪物と闘い、彼らの身体を徹底的に破壊し、ついには「人間」的な原型をまったくとどめないまでにしてしまう。怪物たちの身体は、小さな断片やスライム状の物体にまでなっている。主人公は、怪物たちを殺害したと思って安心して背を向けるのだが、その途端に、断片化したり、粘液化したりした怪物の身体が再び動き出し、集合して、もともとの「人間」のような姿を取り戻す……。中世におけるキリストの身体──とその代理物──は、この種の身体を思わせる。(「まえがき」より)
本書によって西洋中世史は書き換えられた! 都市はなぜ死体を中心に繁栄したのか。愛を説く宗教がなぜセックスを原罪とするのか。誰もが知っているのに誰も明確には答えられない世界史史上の謎。平易に語られる瞠目の真実が中世史を書き換える!

目次

第1章 フィリオクエをめぐる対立
第2章 信仰の内に孕まれる懐疑
第3章 二本の剣
第4章 謝肉祭と四旬節の喧嘩
第5章 罪から愛へ
第6章 聖霊と都市共同体
第7章 〈死の舞踏〉を誘発する個体
第8章 聖餐のカニバリズム
第9章 教会を出産する傷口
第10章 空虚な玉座に向かう宮廷愛的情熱
第11章 利子という謎
第12章 「物自体」としての聖地

著者プロフィール

大澤 真幸  (オオサワ マサチ)  (著/文

大澤真幸(おおさわ・まさち)
1958年長野県松本市生まれ。
東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。
現在、月刊個人思想誌『大澤真幸 THINKING「O」』刊行中、「群像」誌上で評論「〈世界史〉の哲学」を連載中。

上記内容は本書刊行時のものです。