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講談社文庫
蒼穹の昴 1
発行:講談社
文庫判
384ページ
定価
720円+税
- ISBN
- 9784062748919
- Cコード
-
C0193
-
一般 文庫 日本文学、小説・物語
- 初版年月日
- 2004年10月
- 書店発売日
- 2004年10月15日
- 登録日
- 2015年8月20日
- 最終更新日
- 2020年5月13日
書評掲載情報
2018-03-25 | 産經新聞 朝刊 |
2017-09-02 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 宇野重規(政治学者) |
2017-09-02 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 竹増貞信(ローソン社長) |
2015-05-17 |
日本経済新聞
評者: 松本晃(カルビー会長兼最高経営責任者) |
2014-12-28 |
朝日新聞
評者: 行正り香(料理研究家) |
2014-03-02 |
日本経済新聞
評者: 小林栄三(伊藤忠商事会長) |
紹介
極貧の少年に与えられた途方もない予言 そこに「希望」が生まれた
魂をうつベストセラー大作待望の文庫化!
汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう――中国清朝末期、貧しき糞拾いの少年・春児(チュンル)は、占い師の予言を信じ、科挙の試験を受ける幼なじみの兄貴分・文秀(ウェンシウ)に従って都へ上った。都で袂を分かち、それぞれの志を胸に歩み始めた2人を待ち受ける宿命の覇道。万人の魂をうつベストセラー大作!
もう引き返すことはできない。春児は荷台に仰向いたまま唇を噛んだ。満月に照らし上げられた夜空は明るく、星は少なかった。「昴はどこにあるの――」誰に訊ねるともなく、春児は口ずさんだ。声はシャボンのような形になって浮き上がり、夜空に吸いこまれて行った。途方に昏(く)れ、荒野にただひとり寝転んでいるような気分だった。「あまた星々を統べる、昴の星か……さて、どこにあるものやら」老人は放心した春児を宥(なだ)めるように、静かに胡弓を弾き、細い、消え入りそうな声で唄った。――<本文より>
目次
第一章 科挙登第
第二章 乾隆の玉
上記内容は本書刊行時のものです。