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出版者情報
この冬の私はあの蜜柑だ
発行:講談社
四六判
266ページ
定価
1,700円+税
- 書店発売日
- 2015年11月18日
- 登録日
- 2015年9月24日
- 最終更新日
- 2015年11月13日
書評掲載情報
2016-02-07 | 産經新聞 |
2016-01-08 |
週刊読書人
評者: 岡本勝人=詩人・文芸評論家 |
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紹介
生きる切なさと夏の終わりのあの娘の涼しげな横顔。
思い止めていた告白が世界を変えていたかもしれなかったあの日。
そんなことを片岡義男さんの本を読むと思い出させてくれます。
――岡村靖幸(ミュージシャン)
片岡さんの小説はなんでこんなにクセになるのだろう。
この物語のなかでずっと生きていきたい。そんな叶わぬことを思ってしまった。
――窪美澄(作家)
西条美樹子と倉田明彦は高校の同級生。転居通知の葉書をきっかけに再会する。
高3の夏、水着姿で自転車に乗った美樹子が、葡萄味のアイスキャンディーを差し出したことを、
明彦は今もはっきりと覚えている。(「愛は真夏の砂浜」)
作家の矢吹優美子がひとり暮らしを始めた一軒家には、掘り炬燵が備え付けてあった。
友人の景子は、炬燵に入りに来る男性を口説くべきだと言う。
優美子はかつての同級生で俳優の修司に電話をすることに。(「この冬の私はあの蜜柑だ」)
かつての同級生、兄と妹、客と店員、編集者と作家、元夫婦。
都市の一角ですれ違い、向き合い、別れていく男と女の姿を、研ぎ澄まされた文章で、譜面に音楽を刻みつけるように描く。
音楽、スニーカー、ラジオ……あるテーマを出発点に想像力が鮮やかに紡ぎだす、魅惑の9篇。
目次
「愛は真夏の砂浜」
「いい女さまよう」
「銭湯ビール冷奴」
「春菊とミニ・スカートで完璧」
「フォカッチャは夕暮れに焼ける」
「ティラミスを分け合う」
「あんな薄情なやつ」
「蛇の目でお迎え」
「この冬の私はあの蜜柑だ」
上記内容は本書刊行時のものです。