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私たちの想像力は資本主義を超えるか 大澤 真幸(著/文) - KADOKAWA
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私たちの想像力は資本主義を超えるか (ワタシタチノソウゾウリョクハシホンシュギヲコエルカ)

文庫
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文庫判
368ページ
定価 1,240円+税
ISBN
978-4-04-400734-8   COPY
ISBN 13
9784044007348   COPY
ISBN 10h
4-04-400734-9   COPY
ISBN 10
4044007349   COPY
出版者記号
04   COPY
Cコード
C0195  
0:一般 1:文庫 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年1月25日
書店発売日
登録日
2022年11月25日
最終更新日
2023年12月21日
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紹介

なぜ資本主義を終わらせることができないのだろうか?
資本主義なき世界を私たちは“構想”することができるのか!?  それが問われている。

歴史上、「資本主義の危機」は何度も言われてきた。
しかし、資本主義は幾度もその危機を乗り越えてきた。
これは、その想像力が私たちの想像力よりも勝ってしまっているからではないか。
資本主義が終わった後の世界を私たちは“構想”することが出来ていないため、資本主義は続いてしまっているのではないか?
いったい、これまでとは違う世界を私たちは見いだせるのか? 
社会現象を起こした有名作品(フィクション)を手がかりに構想力を鍛えあげる、白熱の講義録!
大澤社会学の最前線。

有名作品を入り口にして、資本主義社会の“その先”を考える。
第一部 対米従属の縛りを破れるか
 取り上げる作品 『シン・ゴジラ』『木村正彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』他

第二部 善悪の枷から自由になれるか
 取り上げる作品 『デスノート』『OUT』『薔薇の名前』他

第三部 資本主義の鎖を引きちぎれるか
 取り上げる作品 『おそ松さん』『バートルビー』他

第四部 この世界を救済できるか
 取り上げる作品 『君の名は。』『この世界の片隅に』『逃げるは恥だが役に立つ』他

※本書は2018年3月に小社より刊行された『サブカルの想像力は資本主義を超えるか』を改題のうえ、文庫化したものです。

目次

文庫版まえがき
まえがき

第一部 対米従属の縛りを破れるか
 第一講
 単なる作品の読解はしない/スーパーマンはアメリカンイデオロギーに共感した etc
 第二講
 アメリカは日本の善意の救済者でなければならない/抑圧したものは、必ず返ってくる etc
 第三講
 牛島を裏切ったときに、木村は大義を失った/排除された歴史の記憶は、抑圧した記憶よりも重い代償を伴うetc

第二部 善悪の枷から自由になれるか
 第一講
 善や正義に対する過剰な信仰は、逆に悪へと反転する/オウムは悪こそが最高の善だという転換を示した etc
 第二講
 カントの「悪の三類型」/第四類型の悪を描いた『OUT』 etc

第三部 資本主義の鎖を引きちぎれるか
 第一講
 資本主義になると、すべての日が聖日になる/ニートには「ベルーフ」がない etc
 第二講
 学者の間で有名な『バートルビー』/過去は撤回できるか etc
 第三講
 不連続が入ると、過去の可能性が見えてくる/「呼びかけを拒否すること」/手紙で締められた二つの話 etc

第四部 この世界を救済できるか
 第一講
 恋愛の特徴は、無関係から関係への劇的な転換/月九が失敗している理由 etc
 第二講
 我々の構想力は、現実に完全に負けていた/『君の名は。』では隕石が落ち、『この世界の片隅に』では、原爆が落ちる etc
 第三講
 『逃げ恥』は恋愛表現の不可能性の好例/国民国家の図式を問題にしない『この世界の片隅に』 etc
 第四講
 「昭和三十年代」と「一九八〇年代」の違い/親密な世界と普遍的な世界のリンクをつけられるか etc 

あとがき
参考文献

著者プロフィール

大澤 真幸  (オオサワ マサチ)  (著/文

1958年長野県松本市生まれ。 東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。2007年『ナショナリズムの由来』(講談社)にて第61回毎日出版文化賞(人文・社会部門)を受賞。2011年『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書、共著橋爪大三郎)にて新書大賞受賞。2015年『自由という牢獄』(岩波書店)で第3回河合隼雄学芸賞受賞。著書多数。

上記内容は本書刊行時のものです。