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「日本」論 東西の“革命児”から考える 佐藤 優(著/文) - KADOKAWA
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「日本」論 東西の“革命児”から考える (ニホンロン トウザイノカクメイジカラカンガエル)

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四六判
248ページ
定価 1,400円+税
ISBN
978-4-04-105474-1   COPY
ISBN 13
9784041054741   COPY
ISBN 10h
4-04-105474-5   COPY
ISBN 10
4041054745   COPY
出版者記号
04   COPY
Cコード
C0014  
0:一般 0:単行本 14:宗教
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2018年5月5日
最終更新日
2018年6月8日
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紹介

日本外交は、完全に敗北したーー。
「本書は、私の強い危機意識から生まれた作品である」(「まえがき」より)

この敗北の危機を日本が抜け出すことは出来るのか?
この乱世にいったい“平和”はどうすれば創れるのか?

いま、日本は急速に弱体化してしまう危機に陥っている。
北朝鮮に対する制裁と圧力を唱えていた日本外交は完全に敗北したからだ。
しかし、危機の時代は改造、革新、革命といった、人を動かす(時に人を殺しうる程の)力ある思想が生まれる契機ともなる。
平和はいかにして創り出すべきか? 
日蓮とルター。東と西の宗教改革の重要人物であり、誕生した当初から力を持ち、
未だに受容されている思想書(『立正安国論』と『キリスト者の自由』)を著した者たち。
変革の古典思想にして、未だ影響を与える改革者の思想を改めて見直すことで、
この乱世の時代を「日本」は、我々日本人は、いかに生き抜くべきかを考察する!

佐藤優にしか出来ない、宗教と日本をめぐる講義!!
・ルターを尊敬していたのはヒトラーだった。
・仏教にもテロリズム思想との親和性がある。
・シオニズムは共産主義思想と同じ場所から生まれた。etc.

優れた宗教思想には常に両義性がある。
変革の古典思想にして、未だ影響を与える二人の宗教改革者。
その“毒にも薬にもなる思想”から、
この乱世に“平和”はどうすれば創れるのかを考察する。

目次

まえがき

第一講 東と西の革命児
「宗教改革」と「信仰分裂」/シオニズムは共産主義思想と同じ場所から生まれた/イスラエルと全世界のユダヤ人に対するメッセージ/クリスチャン・シオニズム/内村鑑三には日蓮的なものがある/江戸時代の「鎖国」は反カトリシズムだった/創価学会インターナショナルの無視出来ない影響力/点と線の意味づけによって複数の歴史が生じる/実証は出来ないが教義的には真正なもの/AI社会になればなるほど倫理の問題に直面する/宗教学と神学は仲が悪い/定量的なデータと人間の受け止め方の違い/上原専禄は「死者との連帯」を考えた/一生を東大攻撃に尽くした蓑田胸喜/『国体の本義』を書いた男/危機の時代に立ち返るべき人 etc.

第二講 改革と革新の源流
『立正安国論』の解説が難しくなるのには理由がある/仏教とテロリズムの思想の親和性/日本は内ゲバで相手を殺す傾向が強い/『立正安国論』は「下降史観」で始まる/信仰をめぐる全実存をかけた戦いはある/池田大作の解説と森友学園問題/免罪符は『闇金ウシジマくん Part3』の手口と同じだ/ルターを尊敬していたのはヒトラーだった/ルターの特徴は此岸的であること/映画『沈黙―サイレンス―』をプロテスタント的に語る/宗教は似ているところほど、どこも面倒である/ルターの教えと「ルター派」は違う/キリスト教の「教祖」はイエス、キリスト教の「開祖」はパウロ/未完の思想に苦悶は表れている/宗教改革は過去の歴史ではなく今も生きている/浄土真宗はプロテスタント的というよりもカトリック的/宗教を正確に見なければ、現実の政治と社会の動きは見えてこない

第三講 日本と革命
戦争の危機がかなり近づいている/東洋の革命は「易姓」/西洋の革命は「契約の更新」/日本で「革命」はあった/プロテスタンティズムは「他力即自力」/自分の「行為」を誇ることは「信仰」を失うことである/プロテスタント教会に「聖職者」がいない理由/『立正安国論』の問答形式に注目する/「先ず国家を祈って、須らく仏法を立つべし」を解釈する/「鬼神」はいつの時代にも暗躍している/行為の天井を設ける/「悪」のリアリティ/「此岸」によって「彼岸」を吸収していく/「隣人」とは具体的なものである/ルターも日蓮もテキストの重要性を強調する/為政者を感化する方向性/来世を重視する思想はテロリストが扱いやすい/優れた宗教思想には常に両義性がある etc.

 あとがき
 主要参考文献

著者プロフィール

佐藤 優  (サトウ マサル)  (著/文

作家・元外務省主任分析官。1960年東京都生まれ。85年同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在ロシア連邦日本国大使館勤務等を経て、本省国際情報局分析第一課主任分析官として、対露外交の最前線で活躍。2002年背任と偽計業務妨害罪容疑で東京地検特捜部に逮捕され、512日間勾留される。09年、最高裁で上告棄却、有罪が確定し外務省を失職。05年発表の『国家の罠』で第59回毎日出版文化賞特別賞を受賞。翌06年には『自壊する帝国』で第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。

上記内容は本書刊行時のものです。