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テキヤの掟 祭りを担った文化、組織、慣習 廣末 登(著/文) - KADOKAWA
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テキヤの掟 祭りを担った文化、組織、慣習 (テキヤノオキテ マツリヲニナッタブンカソシキカンシュウ)

新書
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新書判
264ページ
定価 940円+税
ISBN
978-4-04-082442-0   COPY
ISBN 13
9784040824420   COPY
ISBN 10h
4-04-082442-3   COPY
ISBN 10
4040824423   COPY
出版者記号
04   COPY
Cコード
C0236  
0:一般 2:新書 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年1月10日
書店発売日
登録日
2022年11月19日
最終更新日
2024年1月24日
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書評掲載情報

2023-05-06 毎日新聞  朝刊
評者: 松原隆一郎(放送大学教授・社会経済学)
2023-04-02 読売新聞  朝刊
評者: 堀川恵子(ノンフィクション作家)
2023-03-18 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 高橋秀実(ノンフィクション作家)
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紹介

縁日から屋台が消える。
暴走する暴排条例。反社でないのに排除されている――。
テキヤ経験者の研究者が祭りを支える人々の実態を取材・調査!
テキヤ社会と裏社会の隠語集も掲載。

ソースせんべい、わた菓子、ヨーヨー釣りなど、
薄利の品を祭りで売る、縁日を支える人たちはどのように商売をし、どう生活しているのか?
世話人(出店を取り仕切る幹部)を務めた男に帳元(親分)の娘、2人のテキヤのオーラルヒストリーを通じ、戦後から現在までの縁日の裏面史が明らかとなる!
■ヤクザとテキヤは祀神が違う
■酉の市の熊手の商売は助け合い
■昔は刑事さんもお客さん
■祭りの混雑をさばくのも世話人の仕事
■テキヤ稼業は闇市から始まった
■テキヤの葬式じゃあ、ちらしちゃダメ
■前金も契約書もない、ご縁による商売

【テキヤ隠語使用例】
・バイはマブテン、サンタクヨロクした(商売は上首尾で沢山儲かった)
・アニコウからタイガリくっちまった(兄貴からひどく怒られた)
・ヒンはヤリモカマラん(銭は一文も無い)
・今日はジンがナイスクだった(今日は人出が少なかった)
・スイがバレないうちにハヤバにゴイしょうぜ(雨が降って来ないうちに早く帰ろう)
・あいつにヤクマチ切られちゃったよ(あいつに悪口言われた)


【目次】
 まえがき
 序章 テキヤ稼業とはなにか
第一部 テキヤの世界
 第一章 テキヤ稼業の実態――元世話人の回想
 第二章 戦後縁日史――帳元の娘の回想
 第三章 彼らはどこから来て、どこに行くのか

第二部 テキヤ社会と裏社会の隠語
 はじめに
 テキヤ用語一覧
  概説/数字/テキヤ用語使用例
  あ~わ行
 裏社会用語一覧
 あ~や行
あとがき
参考・引用文献

目次

まえがき
元暴五年ルールが半グレをつくった/暴力団とテキヤを同一視することは誤り

序章 テキヤ稼業とはなにか
テキヤに入門する/コロビ、ナシオト、ゴランバイ、サンズン/祭りが終わった深夜、境内や参道を掃除する/ヤクザとテキヤは祀神が違う/保守点検、共益費の回収も世話人の仕事/盃事で頼りにされる  テキヤ

第一部 テキヤの世界

第一章 テキヤ稼業の実態――元世話人の回想
由緒あるテキヤ組織の事務局長/野球と永ちゃんと中学時代/暴走族のシノギはパー券とアンパンの販売/最初の逮捕は保護観察処分だ った/お次は在宅試験観察/少年保護施設で暮らす/シャブの縁がテキヤへの道/部屋住みは、親分の理不尽にひたすら辛抱/昔は警察公認で「手配師稼業は簡単にまかり通った/親分の目を盗みパチンコ三昧/障害事件で逮捕される/本格的に商売の道へ/我が家のネタは「ソースせんべい」/少しずつネタを増やす/バイはつらいよ/酉の市の熊手の商売は助け合い/昔は刑事さんもお客さん/商売を研究する/テキヤ組織での役割/祭りの混雑をさばくのも世話人の仕事/暴排条例で何もかも一変した/バイだけでは食えず、建設職人と二足の草鞋/足を洗う覚悟の時/妻の病再び/二人だけの最後の戦い/それぞれの旅立ち/これからの決意 etc.

第二章 戦後縁日史――帳元の娘の回想
江東三寸帳元の娘の話/テキヤ稼業は闇市から始まった/江東三寸の帳元に推される/結核を患い入院して大暴れ/お陰様のテキヤ稼業/「三回目は捨てる」という子育てのルール/博打で負けるも付き合いのうち/家借りるなら買っちまえ/帳元の娘が就職する/「あんた、表しか戸はないじゃないの」/義兄へのアドバイスがテキヤ稼業の入口だった/テキヤのショバ入りと母のバイ/人形作りは職人技「知りたいと思ったら盗め」/テキヤの葬式じゃあ、ちらしちゃダメ/太陽は空にだけではなく、下町に住む人たちの心の中にあった/人形師になるために試行錯誤/父亡きあと最初のバイ/前金も契約書もない、ご縁による商売/一期一会の出会いと思わぬ再会と/縁日という人間交差点 etc.

第三章 彼らはどこから来て、どこに行くのか
商売の原初の形態/戦前に露天商は減少していた/闇市での再興/副業がないと厳しい/縁日以外の営業努力がものを言う/ホワイト化への努力/土日のヒラビで細々と食べていきたい/初代親分の社会奉仕活動

第二部 テキヤ社会と裏社会の隠語
はじめに
テキヤ用語一覧
 概説/数字/テキヤ用語使用例
 あ~わ行
裏社会用語一覧
 あ~や行
あとがき
参考・引用文献

著者プロフィール

廣末 登  (ヒロスエ ノボル)  (著/文

1970年、福岡市生まれ。社会学者、博士(学術)。専門は犯罪社会学。龍谷大学犯罪学研究センター嘱託研究員、久留米大学非常勤講師(社会病理学)、法務省・保護司。2001年北九州市立大学法学部卒業、08年同大学大学院社会システム研究科地域社会研究科博士後期課程修了。国会議員政策担当秘書、熊本大学イノベーション推進機構助教、福岡県更生保護就労支援事業所長等を経て、現職。裏社会のリアルを科学的調査法に基づいた取材を重ね、一次情報をもとに解説する。著書に『ヤクザと介護』『ヤクザになる理由』など。

上記内容は本書刊行時のものです。