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イップス 魔病を乗り越えたアスリートたち 澤宮 優(著/文) - KADOKAWA
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イップス 魔病を乗り越えたアスリートたち (イップス マビョウヲノリコエタアスリートタチ)

新書
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新書判
280ページ
定価 960円+税
ISBN
978-4-04-082397-3   COPY
ISBN 13
9784040823973   COPY
ISBN 10h
4-04-082397-4   COPY
ISBN 10
4040823974   COPY
出版者記号
04   COPY
Cコード
C0295  
0:一般 2:新書 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年10月10日
書店発売日
登録日
2021年8月20日
最終更新日
2021年9月22日
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書評掲載情報

2021-12-04 朝日新聞  朝刊
2021-11-13 毎日新聞  朝刊
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紹介

原因は、メンタルではなく脳にあった!

大事な場面で、手が動かない。
突如アスリートを襲い、選手生命を脅かす魔病とされてきた「イップス」。
長年、心の病の印象が強かったが、その原因はメンタルではなく脳にあった!
そもそもイップスという医学用語はなく、厳密な用語の定義もない。
不調なアスリートをイップスと噂する状況が続いているが、医学からみていくと局所性のジストニア(不随意運動)といえる。
運動選手が上達するためには、ある程度の熟練まで反復練習は大事だが、度を越えた量になると、脳から身体への指令が上手くゆかず、制御不能の状態になるのだ。
脳の誤動作が引き起こすものといってよい。

イップスの罹患者はその経験を語ることが少ないが、5人のアスリート(岩本勉、土橋勝征、森本稀哲、佐藤信人、横田真一)が取材に応え、罹患と克服の経緯を語ってくれた。
また、アスリートを支えた指導者や医師にも取材し、指導する側・治療する側から見たイップスも詳述した。
原因解明と治療法にまで踏み込んだ、イップスの入門書にして決定版!

※本書は2018年1月に刊行した弊社単行本を加筆修正のうえ、新書化したものです

【目次】
新書版はじめに
第一章 捕手にボールが届かない――岩本勉(元北海道日本ハムファイターズ投手)
第二章 一塁への送球がスライドしてしまう――土橋勝征(元東京ヤクルトスワローズ内野手)
第三章 ボールが指にひっかかる――森本稀哲(元北海道日本ハムファイターズ外野手)
第四章 自分の写真を見たことでパター不振に――佐藤信人(プロゴルファー)
第五章 パターする腕に電気が走った――横田真一(プロゴルファー)
第六章 イップスのメカニズム
おわりに
参考文献

目次

新書版はじめに

第一章 捕手にボールが届かない――岩本勉(元北海道日本ハムファイターズ投手)
まさかあの明るい岩本が/僕はイップスを公表した/プロ三年目で深刻化/ボールが捕手に届かない!/野手のように投げてみろ/光が見えた/「まだこの距離は早いわ」/「蠅叩き」と念じる/内角をどんどん攻めろ/変化を恐れるな

第二章 一塁への送球がスライドしてしまう――土橋勝征(元東京ヤクルトスワローズ内野手)
影のMVPを悩ませていたイップス/ボール回しでイップスが発症/その兆候は高校からあった/技術的要因だった/守備コーチとの出会い/居残りノックの果てに/肘を内側に押し込む/外野へコンバート/驚異の左投手キラー/ヤクルト優勝の影のMVP/大魔神・佐々木から本塁打/どんな送球でも捕ってやる!

第三章 ボールが指にひっかかる――森本稀哲(元北海道日本ハムファイターズ外野手)
指にかかって強く投げられない/一塁にハーフバウンドで投げてしまう/日本ハム期待の大型遊撃手/克服のためのポイント/白井のイップス論/外野手という選択/外野で見つけたやりがい/ついに一軍で活躍!/ヒルマン監督を唸らせた気迫/プレーオフで発揮された守備力/新庄から譲られた「背番号一」/西武でもベテランの味を発揮 etc.

第四章 自分の写真を見たことでパター不振に――佐藤信人(プロゴルファー)
栄光の絶頂でイップスに/芸能人とのコンペが嫌だった/異色の経歴/井上プロコーチと二人三脚/調子を崩した欧州ツアー/破滅の方向に自転車を漕ぐ/イップス=鬱ではない/泥沼の中をもがきながら/日本オープンで優勝争い/人が喜んでくれるプレーをしたい

第五章 パターする腕に電気が走った――横田真一(プロゴルファー)
腕に電気が走った!/もうパパは終わったかもしれないよ/アプローチイップスもあった/超一流はイップスにならない/ついにシード権も失って/四つある人の体の規則性/ゴルフと自律神経/復活をかけたキヤノンオープン/石川遼を振り切って優勝/イップスの研究で医学修士号を取得

第六章 イップスのメカニズム
少年野球のイップス/ゴルフイップスの低年齢化/どんな競技にもイップスは存在する/江戸時代に見られたイップス/スポーツ心理学から見たメカニズム/イップスはジストニアの可能性が高い/克服はメカニズムを知ること/医学から見たイップス/イップスの本体に迫る/いったい脳のどこが問題なのか?/メンタル説への懐疑/イップスという医学用語はない/どうやって対処するのか/情報量の遮断/イップスとは何者か etc.

おわりに
参考文献

著者プロフィール

澤宮 優  (サワミヤ ユウ)  (著/文

1964年、熊本県生まれ。ノンフィクション作家。青山学院大学文学部史学科卒業、早稲田大学第二文学部日本文学専修卒業。主に陰の世界で懸命に生きる者に光を当てることをテーマに幅広く執筆。2003年に刊行された『巨人軍最強の捕手』(晶文社、のち『戦火に散った巨人軍最強の捕手』と改題のうえ河出文庫)で第14回ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。著書に『人を見抜く、人を口説く、人を活かす プロ野球スカウトの着眼点』(角川新書)、『イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑』(平野恵理子との共著、角川ソフィア文庫)など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。