版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
「太平洋の巨鷲」山本五十六 用兵思想からみた真価 大木 毅(著/文) - KADOKAWA
..
詳細画像 0 詳細画像 1 詳細画像 2 詳細画像 3 詳細画像 4
【利用不可】

「太平洋の巨鷲」山本五十六 用兵思想からみた真価 (タイヘイヨウノキョシュウヤマモトイソロク ヨウヘイシソウカラミタシンカ)

新書
このエントリーをはてなブックマークに追加
新書判
336ページ
定価 920円+税
ISBN
978-4-04-082382-9   COPY
ISBN 13
9784040823829   COPY
ISBN 10h
4-04-082382-6   COPY
ISBN 10
4040823826   COPY
出版者記号
04   COPY
Cコード
C0221  
0:一般 2:新書 21:日本歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年7月10日
書店発売日
登録日
2021年5月21日
最終更新日
2021年6月25日
このエントリーをはてなブックマークに追加

書評掲載情報

2021-09-11 毎日新聞  朝刊
2021-09-11 日本経済新聞  朝刊
2021-09-05 読売新聞  朝刊
評者: 苅部直(東京大学教授・政治学者)
2021-08-08 産經新聞  朝刊
評者: 長南政義(戦史学者)
MORE
LESS

紹介

名将か、凡将か?
純粋に「軍人」としての能力を問う。
太平洋戦争開戦80年。『独ソ戦』著者の新境地、五十六論の総決算!
戦略、作戦、戦術の三次元で神話と俗説を解体する。

戦争に反対しながら、戦争を指揮したことで「悲劇の提督」となった山本五十六。
そのイメージは名将から、その反動としての凡将・愚将論まで、百家争鳴の状態となっている。
しかし、これまでの研究は政治との関わりに集中し、軍人・用兵思想家としての評価は後景に退いていた。
戦略・作戦・戦術の三次元における指揮能力と統率の面から、初めて山本を解剖する!

■山本は独ソ和平工作を仕掛けていた
■真珠湾攻撃、第二撃は当時から断念やむなしの空気だった
■ハワイを爆撃できる航空機を求めていた山本
■MI作戦(ミッドウェイ攻略)は最初から杜撰な計画だった。
■1930年代の山本の評価は「軟弱な親英米派」
■第一次ロンドン軍縮会議では山本は艦隊派に与していた。
■航空主兵論に大きな影響を与えた堀悌吉
■陸攻は戦略爆撃でなくアメリカ艦隊撃破のためにつくられた
■「半年か一年の間は随分暴れてご覧に入れる」の真相
■山本は戦艦を捨てきれなかった
■ミッドウェイで戦術的怠惰はあった

【目次】
序 章 山本五十六評価の変遷と本書の視点
第一章 雪国生まれの海軍士官
第二章 翼にめざめる
第三章 戦略家開眼
第四章 第二次ロンドン会議代表から航空本部長へ
第五章 政治と戦略
第六章 連合艦隊司令長官
第七章 真珠湾へ
第八章 山本戦略の栄光と挫折
第九章 南溟の終止符
終 章 用兵思想からの再評価
あとがき
主要参考文献

目次

序章 山本五十六評価の変遷と本書の視点
戦争中の神格化/「名将」像の確立/愚将論の台頭と研究の現状/本書の視座/戦争の諸階層/戦略・作戦・戦術の三次元からの評価
第一章 雪国生まれの海軍士官
長岡士族の子/無口な秀才/風土の影響?/海軍士官を志望する/江田島生活/初陣にのぞむ/キャリアを積む青年士官/山本家の名跡を継ぐ/闘病と結婚
第二章 翼にめざめる
アメリカで学ぶ/航空と石油/戦略的先見性/海軍航空隊へ/山本の求めたもの/山本五十六と勝負事/空母赤城艦長
第三章 戦略家開眼
ワシントンの決断/「艦隊派」と「条約派」/「鉄拳が飛ぶぞ」/オポチュニスト山本五十六?/反財部感情/脱皮前だった山本/堀悌吉の影響/海軍航空本部技術部長/第一航空戦隊司令官
第四章 第二次ロンドン会議代表から航空本部長へ
望まぬ大役/英米代表と渡り合う/山本の挫折/幻の山本・ヒトラー会談/航空戦力の育成/空軍独立をめぐる議論/不徹底な航空主兵論
第五章 政治と戦略
激流に身を投じる/大本営設置問題/火消し役にまわる/無差別爆撃は山本の発案か/海軍の方針転換/笠原携行案/七か条の質問/トップと中堅層の亀裂/「星岡茶寮」の対決/米内光政は対英協調論者ではなかった?/有田八郎の疑問/欧州情勢というヒント/武人の本懐/逓信省航空局への支持/石油の夢
第六章 連合艦隊司令長官
欧州の戦火/米内内閣倒れる/松岡洋右登場/ヒトラーの決断/海相吉田善吾の苦悩/日独伊三国同盟の成立/山本の憤懣/半年や一年の間は……/松岡訪欧/戦争への傾斜/日米戦争を決定づけた南部仏印進駐/戦争に備える山本
第七章 真珠湾へ
軍戦備進まず/戦争回避の努力/開戦決定/職を賭すべきだったのか/最後の選択肢/タラント空襲の影響/具体化する攻撃計画/反対者をも心服させる山本の統率/海軍統帥の二元性/機動部隊の先進性/与えられなかった縦深軍備/名をも命も惜まざらなむ
第八章 山本戦略の栄光と挫折
真珠湾攻撃の評価/第二撃をめぐる批判/条件は整えられていなかった/作戦最終局面の失点/開戦半年の光彩/政治への働きかけ/第二段作戦をめぐる対立/米空母撃滅の方針/MI作戦の決定/戦略と作戦の挫折/戦術的怠惰/山本は将棋を指していたか
第九章 南溟の終止符
山本の心痛/「通りに放りだされた一挺の銃」/ガダルカナル戦役の開始/勝利か失敗か――第一次ソロモン海戦/初期段階で大勢は決まっていた/「ぶれる」山本/航空消耗戦の悪夢/「白鳥の歌」/い号作戦の謎/ラバウル進出をめぐるあつれき/長官機還らず
終章 用兵思想からの再評価
あとがき
主要参考文献

著者プロフィール

大木 毅  (オオキ タケシ)  (著/文

現代史家。1961年東京生まれ。立教大学大学院博士後期課程単位取得退学。DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生としてボン大学に留学。千葉大学その他の非常勤講師、防衛省防衛研究所講師、国立昭和館運営専門委員等を経て、著述業。『独ソ戦』(岩波新書)で新書大賞2020大賞を受賞。主な著書に『「砂漠の狐」ロンメル』『戦車将軍グデーリアン』(角川新書)、『ドイツ軍攻防史』(作品社)、訳書に『戦車に注目せよ』『「砂漠の狐」回想録』『マンシュタイン元帥自伝』(以上、作品社)など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。