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後期日中戦争 太平洋戦争下の中国戦線 広中 一成(著/文) - KADOKAWA
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後期日中戦争 太平洋戦争下の中国戦線 (コウキニッチュウセンソウ タイヘイヨウセンソウカノチュウゴクセンセン)

新書
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新書判
280ページ
定価 920円+税
ISBN
978-4-04-082366-9   COPY
ISBN 13
9784040823669   COPY
ISBN 10h
4-04-082366-4   COPY
ISBN 10
4040823664   COPY
出版者記号
04   COPY
Cコード
C0221  
0:一般 2:新書 21:日本歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年4月10日
書店発売日
登録日
2021年2月20日
最終更新日
2021年7月16日
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書評掲載情報

2021-07-03 毎日新聞  朝刊
評者: 藻谷浩介(地域エコノミスト)
2021-06-12 朝日新聞  朝刊
評者: 保阪正康(ノンフィクション作家)
2021-06-06 読売新聞  朝刊
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紹介

真珠湾攻撃の裏で起きていた、敗北。
41年12月以降、中国戦線では何が起きていたのか?
気鋭の中国史研究者が空白の戦史を埋める!

日本人は、日中戦争を未だ知らない。
1937年の盧溝橋事件、南京事件や38年の重慶爆撃までは有名だ。
しかし、41年12月の太平洋戦争開戦後、中国戦線で日本軍がどのような作戦を展開していたのかは、対米戦の陰に隠れ、意外な程に知られていない。
主要作戦に従軍し続けた名古屋第三師団の軌跡から、泥沼の戦いとなった中国戦線の実像を描く! 新たな日中戦争史。
■1941年12月~42年1月、手痛い敗北を喫した第二次長沙作戦
■731部隊の細菌戦となった戦場、浙カン作戦
■一方的な勝利となった江南殲滅作戦。その中で起きたもう一つの虐殺・廠窖事件の実相
■毒ガス戦と中国版スターリングラード攻防戦となった常徳殲滅作戦
■補給なき泥沼の戦いとなった一号作戦(大陸打通作戦)
中国戦線は太平洋戦争に引きずり込まれていた!

【目次】
はじめに
第一章 最初の敗北――第二次長沙作戦   
第一節 因縁の長沙
第二節 日中両軍の作戦部隊の戦力比較
第三節「天炉」の中へ
第四節 長沙攻略戦
第五節 長沙突入と敗走

第二章 細菌戦の戦場――浙カン作戦
第一節 大本営のプライドをかけた戦い
第二節 敵味方を苦しめた細菌戦

第三章 暴虐の戦場――江南殲滅作戦と廠窖事件
第一節 殲滅作戦
第二節 「太平洋戦争期で最大の虐殺」はあったか

第四章 毒ガス戦の前線――常徳作戦
第一節 明確な戦略なき作戦
第二節 第六戦区主力との戦い
第三節 常徳城の占領

第五章 補給なき泥沼の戦い――一号作戦(大陸打通作戦)
第一節 一号作戦
第二節 湘桂作戦

おわりに 
参考文献一覧

目次

はじめに

第一章 最初の敗北――第二次長沙作戦
第一節 因縁の長沙
「湖広熟すれば、天下足る」/阿南と豊島は長沙進攻に燃えていた/第二次長沙作戦VS天炉戦法

第二節 日中両軍の作戦部隊の戦力比較
兵力は前回の三分の二から半分、火器も難あり/第九戦区の戦力と作戦計画

第三節「天炉」の中へ
悪天候に襲われる(一二月二四日~二五日)/極寒の汨水を渡る(二六日~二八日)/天炉戦法の核心

第四節 長沙攻略戦
長沙進攻を決断する/精神至上主義の阿南/長沙に迫る(二九日~三一日)

第五節 長沙突入と敗走
歩兵第一八聯隊の突撃と第一〇軍の抵抗/長沙からの「反転」を決断/決死の「反転」/「負け戦」の責任は誰にあるのか

第二章 細菌戦の戦場――浙カン作戦

第一節 大本営のプライドをかけた戦い
七三一部隊による細菌戦と第三師団/ドーリットル空襲を受ける/日中両軍の作戦方針/黄梅天/ウジ虫、赤痢、酷暑が襲う

第二節 敵味方を苦しめた細菌戦
ペスト菌に感染させたノミを投下する/臨川反転作戦/細菌をばら撒いて退く/浙カン作戦での毒ガス戦

第三章 暴虐の戦場――江南殲滅作戦と廠窖事件

第一節 殲滅作戦
五号作戦の中止と塚田司令官の死/江南作戦の目的と日中両軍の戦力状況/「誰も降服してこなかった」

第二節 「太平洋戦争期で最大の虐殺」はあったか
廠窖事件/占領下の小さな集落/廠窖の住民を次々と殺害――余梅桃の証言/軍刀が 首を貫通――劉雪和の証言/招き入れた日本軍に襲われる――劉菊甫の証言/柳の枝に吊るして惨殺――廖翠槐の証言/本当に三万人も殺害されたのか/江南作戦は一方的な勝利となった

第四章 毒ガス戦の前線――常徳殲滅作戦

第一節 明確な戦略なき作戦
アメリカに圧倒される太平洋戦線/やむをえず認めた作戦/日中両軍の戦力状況

第二節 第六戦区主力との戦い
初年兵が体験した戦場の現実/阿南惟幾次男、戦死す/常徳城攻略戦と中畑聯隊長の死/味方の放った毒ガスを浴びる

第三節 常徳城の占領
簗場部隊も毒ガス弾を使用した/中国版スターリングラード攻防戦

第五章 補給なき泥沼の戦い――一号作戦(大陸打通作戦)

第一節 一号作戦
中畑聯隊長の死を悼む/支那派遣軍隷下師団の南方転用問題/新竹空襲は衝撃を与え た/大陸縦貫鉄道作戦/一号作戦の目的は変更された/一号作戦計画とインパール作戦との共通性

第二節 湘桂作戦
進攻開始/瀏陽攻略/現地調達で奪われていく食料/戦線拡大による限界点/インパ ール作戦の轍を踏まない/八路軍の南下/柳州の戦い

おわりに
参考文献一覧

著者プロフィール

広中 一成  (ヒロナカ イッセイ)  (著/文

1978年、愛知県生まれ。2012年、愛知大学大学院中国研究科博士後期課程修了。博士(中国研究)。現在は愛知大学非常勤講師。専門は中国近現代史、日中戦争史、中国傀儡政権史。戦争体験者へのオーラルヒストリーも独自に行っている。著書に『傀儡政権』(角川新書)、『通州事件 日中戦争泥沼化への道』『牟田口廉也 「愚将」はいかにして生み出されたのか』(星海社新書)、『ニセチャイナ 中国傀儡政権 満洲・蒙疆・冀東・臨時・維新・南京』(社会評論社)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。