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明治の表象空間 松浦 寿輝(著/文) - 岩波書店
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明治の表象空間 (メイジノヒョウショウクウカン) 巻次:下 エクリチュールと近代 (エクリチュールトキンダイ)

文庫
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発行:岩波書店
縦148mm 横105mm 厚さ14mm
重さ 182g
322ページ
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-00-600476-7   COPY
ISBN 13
9784006004767   COPY
ISBN 10h
4-00-600476-1   COPY
ISBN 10
4006004761   COPY
出版者記号
00   COPY
Cコード
C0191  
0:一般 1:文庫 91:日本文学総記
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年6月14日
書店発売日
登録日
2024年5月10日
最終更新日
2024年6月12日
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紹介

近代のあらゆる言説アーカイヴから、既存の学問分野ごとに仕切られた分類の枠をとり外し、横断的に俯瞰することで「表象空間」を特徴づける輪郭線の描出を試みる。最終巻では文体によってシステムに「穴」を穿とうとする透谷・一葉・露伴を論じる。定説を大きく揺さぶった大著、待望の文庫化!(解説=田中純)(全三巻)

目次

 凡 例

 36 奇蹟――樋口一葉(一)
  「雅俗折衷」という技法
  「にごりえ」第五節
  逸脱と漂流

 37 狂気――樋口一葉(二)
  いきなりの静けさ
  非知とerrance
  決定論の狂気

 38 婦徳――樋口一葉(三)
  「泥」の主題系
  衛生の教え
  恐るべきもの

 39 禽獣――樋口一葉(四)
  遊女から天皇へ
  「国家の大本」と「やせ犬のゑじき」  
  正すこと/まみれること

 40 過剰――幸田露伴(一)
  「力作型青年」露伴?
   過剰と持続
   「と、これ一説なり」

 41 怪物――幸田露伴(二)
  書くことの無償性
  露伴は生き延びる
  「考証」の魔界へ

 42 離脱――幸田露伴(三)
  「文を行る快」
  「中うつろ」の記号
  「僕ハ小説家トナルヲ欲セズ」

 43 リアリズム――幸田露伴(四)
  「写生」の提唱
  このものの廃棄
  ただ書くこと

 44 現在――福地桜痴(一)
  「今・ここ」の閃光
  巴里の福地桜痴 
  共同化される「現在」

 45 浅薄――福地桜痴(二)
  「文明論」対「巷説」
  「官兵」対「賊兵」
  「即智」対「深慮熟考」

 46 情報――福地桜痴(三)
  「情報」の出現
  自然主義とジャーナリズム
  政治小説の問題

終章――総括と結論

 47 セリーⅠ=理性
  共犯関係の回路
  卑小な権力
  懐疑とエクリチュール

 48 セリーⅡ=システム
  強制と抵抗
  「半= 理性」のキメラ性
  「白い終末論」へ

 49 セリーⅢ=時間
  冷たい時間/熱い時間
  「緩解調和」の装置
  腐敗と暴走  
  停止した時計
  死なない蛸

 50 結 論
  穴の問題
  「オオオマンコの道」と「高級の内務官僚」  
  国内亡命者の戦場

 註
 跋
 十年後に――岩波現代文庫版あとがき
 解説「不逞」のエクリチュール……………田中純

 人名索引

著者プロフィール

松浦 寿輝  (マツウラ ヒサキ)  (著/文

松浦寿輝
Hisaki Matsuura
1954年東京生まれ.詩人,小説家,批評家,フランス文学者.東京大学名誉教授.1988年『冬の本』で高見順賞,95年『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞,96年『折口信夫論』で三島由紀夫賞,同年『平面論―一八八〇年代西欧』で渋沢・クローデル賞平山郁夫特別賞,2000年『知の庭園』で芸術選奨文部大臣賞(評論等部門),同年「花腐し」で芥川賞,05年『あやめ 鰈 ひかがみ』で木山捷平文学賞,同年『半島』で読売文学賞,09年『吃水都市』で萩原朔太郎賞,14年『afterward』で鮎川信夫賞,15年本作で毎日芸術賞特別賞,17年『名誉と恍惚』で谷崎潤一郎賞およびドゥマゴ文学賞,19年『人外』で野間文芸賞を受賞.著書に,『青天有月』『川の光』『不可能』『無月の譜』『香港陥落』など多数がある.

上記内容は本書刊行時のものです。