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川端康成 孤独を駆ける
- 初版年月日
- 2023年3月17日
- 書店発売日
- 2023年3月22日
- 登録日
- 2023年2月10日
- 最終更新日
- 2023年3月15日
書評掲載情報
2023-05-27 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 重里徹也(聖徳大学特任教授・文芸評論家) |
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紹介
二〇世紀文学に大きな足跡を残した川端康成は、その孤独の精神を源泉に、他者とのつながりをもたらすメディアへの関心を生涯にわたって持ち続けた。マス・メディアの成立、活字から音声・映像への展開など、メディアの状況が激的に変化していく時代のなかを、旺盛な創作活動のもとに駆け抜けていった作家の軌跡を描きだす。
目次
はじめに
第一章 原体験としての喪失――出生から上京まで
1 天涯孤独の感覚と他者とのつながり
2 川端康成の日本語観
3 文学者を志して上京する
《コラム》
1 臨時国語調査会と川端康成
2 はじまりとしての「招魂祭一景」
第二章 モダン都市とメディアを舞台に――「伊豆の踊子」と「浅草紅団」
4 新感覚派の旗手として
5 一九二六年、映画との遭遇
6 「名作」はつくられる
7 帝都復興を映し出す「浅草紅団」
《コラム》
3 『文藝時代』同人たちの去就
4 共同製作に携わった歓び
5 学生時代の恋愛と別れ
6 復興する東京のパノラマ
第三章 戦中・戦後の陰翳――書き続けられる「雪国」
8 文芸復興期前後の活躍
9 言論統制と「雪国」
10 新人発見と育成の名人
11 女性作家支援と女性雑誌での活動
《コラム》
7 競い合う創作
8 創作と後進支援の舞台裏
第四章 占領と戦後のメディアの中で
12 知友たちの死と鎌倉文庫
13 GHQ/SCAP検閲下における創作と出版
14 占領終了前後に紡がれる物語
15 高度経済成長期のノスタルジー
《コラム》
9 美術品の収集と死者との対話
10 敗戦後の文学全集と文庫本
11 教室の中のベストセラー
12 「伊豆の踊子」とツーリズム
第五章 世界のカワバタ――「古都」から「美しい日本の私」へ
16 文学振興への献身
17 翻訳と「日本」の発信
18 ノーベル文学賞への軌跡
《コラム》
13 川端康成と松本清張
14 「弓浦市」と『富士の初雪』
おわりに
主要参考文献
あとがき
図版出典一覧
川端康成原作映画一覧
川端康成著作目録
川端康成関連年表
上記内容は本書刊行時のものです。