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統合失調症
- 書店発売日
- 2019年10月19日
- 登録日
- 2019年9月10日
- 最終更新日
- 2024年1月5日
紹介
幻覚や妄想が生じるが,病識の欠如のため本人はそれを認めない.青年期から成人期前期に生じ100人に1人近くが患うこの病気は社会生活への影響が生涯にわたるのにあまり知られていない.経験ある精神科医が症状,経過,他の精神科の病気との違い,リスク因子,治療,歴史と社会制度などをわかりやすく解説する.
目次
第1章 統合失調症とは
ノーベル賞受賞者の統合失調症/普通の大学生の統合失調症/もう一度,『ビューティフル・マインド』について
第2章 統合失調症の症状
幻覚/妄想/「精神病」という用語/「精神病」の説明仮説/陰性症状/それ以外の症状/公式な診断基準での症状の定義
第3章 統合失調症の経過
経過/寛解とリカバリー/もう一つのリカバリー/予後についての説明/統合失調症は進行性の病気か/3分の1の法則,再考
第4章 他の精神科の病気との違い
精神科の病気はたくさんある/主な精神疾患との鑑別/詐病との区別
第5章 原因とリスク因子
子育ての問題?/地域差/移民と都市居住/知的能力/家族歴/なぜ原因がわからないのか/島崎藤村の『夜明け前』を読む/「統合失調症を誘発する母親仮説」の再考
第6章 治療
初診時/薬物療法/心理療法または精神療法/電気けいれん療法という治療/薬を使わない治療という選択/死亡率ギャップ
第7章 歴史と社会制度
保安の対象か治療の対象か/医学的概念としての統合失調症の歴史(1.エミール・クレペリン 2.オイゲン・ブロイラー 3.カール・ヤスパース 4.クルト・シュナイダー 5.クロルプロマジンの発見 6.DSM 7.神経生物学)
第8章 病識と妄想――統合失調症特有の問題について
病識/妄想/妄想と宗教的信念との違い/妄想を自然化する
第9章 社会とのかかわり
就労,生計/自動車運転免許/精神鑑定/暴力と犯罪/スティグマ
あとがき
参考文献
上記内容は本書刊行時のものです。