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伊勢神宮と斎宮 西宮 秀紀(著/文) - 岩波書店
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伊勢神宮と斎宮 (イセジングウトサイクウ)

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発行:岩波書店
新書判
252ページ
定価 840円+税
ISBN
978-4-00-431767-8   COPY
ISBN 13
9784004317678   COPY
ISBN 10h
4-00-431767-3   COPY
ISBN 10
4004317673   COPY
出版者記号
00   COPY
Cコード
C0221  
0:一般 2:新書 21:日本歴史
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年3月2日
最終更新日
2024年4月25日
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書評掲載情報

2019-05-19 東京新聞/中日新聞  朝刊
2019-05-04 日本経済新聞  朝刊
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紹介

天皇の宗教的権威の源泉は、皇祖神・天照大神を祭る伊勢神宮だけではなく、神宮に奉仕する皇女が住まう斎宮と、伊勢で取り行われた祭祀にある。記紀神話のなかに両者の起源を探り、朝廷の遠隔地に置かれた政治的理由、古代国家の展開との関わりを解明する。祭祀と制度の全貌と、現代にまで続く不思議な力に迫る最新の成果。

目次

序 章
 皇祖神を祭る伊勢神宮
 斎宮と祭主
 史料について

第一章 神話・伝承のなかの天照大神
 1 皇祖神としての天照大神
  神話伝承の特徴と成立
  記紀神話の全体構造と発展段階
  四神出生章・瑞珠盟約章
  宝鏡開始章
  天孫降臨章の本文・異伝
  皇祖神の登場
  登由宇気神の性格
 2 伊勢神宮の成立と斎王
  起源伝承
  垂仁紀二五年三月丙申条の異伝
  成立年代
  なぜ伊勢だったのか
  在地の神としての登由宇気大神
  考古学・建築学から見た神宮成立
  斎王のはじまり

第二章 律令制国家とともに
 1 伊勢神宮と斎宮の確立
  日神の祭祀
  伊勢地域の神話伝承
  大化前代の伝承
  公郡(評)化のなかの神宮
  造替式年遷宮の成立
  斎王大来皇女
  持統天皇の伊勢行幸
  多気大神宮とは何か
  律令に直接規定されない神宮
 2 神宮の構造と神域
  内宮の構造
  外宮の構造と内宮別宮の変遷
  大宮院の構造
  広大な神宮神域と両宮四至

第三章 制度と人々
 1 神宮の職制
  大神宮司の役所とその長官
  宮司の仕事
  職制と触穢
 2 職員たちの由来伝承と氏族
  祢宜の由緒
  神主の由緒
  内人・物忌の制度
  職員たちの多様な職掌
 3 斎宮寮の職制
  主神司
  斎宮跡の遺構
  墨書土器に見る斎宮
  離宮院の移転と離宮院跡

第四章 伊勢に赴いた人々
 1 祭主と奉幣使
  中臣氏の天皇祈禱代理職
  中臣氏の四度使占有
  公卿勅使の登場
  奉幣使や使者をもてなす
 2 斎王,伊勢への道
  伊勢への行路
  帰京と伊勢での生活
 3 斎王たちの人生
  奈良時代の卜定状況
  平安時代初期の充実化
  度会離宮が斎宮だった時代
  『伊勢物語』に描かれた斎王
  群行ルートの変更
  醍醐天皇時代の斎王
  六人の斎王
  斎宮女御
 4 斎王をめぐる事件
  神懸かり託宣事件
  事後顚末とその背景
  斎宮内侍の託宣
  天皇を悩ます外宮正殿顚倒
  狼藉事件
  白霊狐射殺事件

第五章 祭祀・禁忌と仏教
 1 祭祀の実態
  神宮の祭祀
  天照大神と等由気(止由気)大神の食事
  斎宮の祭祀
  神事と御体平穏
 2 遷宮祭と神宝・心御柱
  遷宮祭の概要
  神宝の数々
  心御柱とその意味
 3 神宮の祓・禁忌と仏教
  犯罪準拠法としての祓法
  仏教にかかわる忌詞
  罪と祓
  神仏隔離

第六章 経済・財政基盤を探る
 1 神宮の経済基盤
  神宮の最重要地,神田(御田)
  神宮の封戸
  志摩国の封戸
  多様な支出
  人々の特殊な負担
 2 斎宮寮の財政基盤とその変容
  収入と支出
  財政改革
 3 神郡をめぐる争い
  宮司と国司の二重支配構造
  国司との争いの本格化
  神郡雑務を宮司へ委任
  田租の検査納入も宮司へ
  神郡雑務を国司へ

終 章
 神宮と斎宮の誕生
  律令制国家と伊勢
  神宮・斎宮が天皇にもたらしたもの

 神宮側史料解説
 参考文献
 あとがき
 付 表

著者プロフィール

西宮 秀紀  (ニシミヤ ヒデキ)  (著/文

西宮秀紀(にしみや ひでき)
1952年奈良県生まれ
1982年大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程国史学専攻単位取得.博士(文学)
現在─愛知教育大学名誉教授
専門─日本古代史
著書─『律令国家と神祇祭祀制度の研究』塙書房,『奈良の都と天平文化』吉川弘文館,『伊勢湾と古代の東海』共著,名著出版,『列島の古代史ひと・もの・こと7 信仰と世界観』共著,岩波書店,『古代の人物2 奈良の都』共著、清文堂,『古代文学と隣接諸学7 古代の信仰・祭祀』共著,竹林舎,『続日本紀1~4』共訳,平凡社東洋文庫ほか

上記内容は本書刊行時のものです。