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日没
発行:岩波書店
四六判
縦188mm
横129mm
厚さ27mm
重さ 464g
332ページ
定価
1,800円+税
- 初版年月日
- 2020年9月29日
- 書店発売日
- 2020年10月1日
- 登録日
- 2020年7月31日
- 最終更新日
- 2024年4月12日
書評掲載情報
2020-12-26 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 小島慶子(エッセイスト、タレント) |
2020-12-26 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 清水良典(文芸評論家) |
2020-12-19 | 東京新聞/中日新聞 朝刊 |
2020-12-19 |
毎日新聞
朝刊 評者: 角田光代(作家) |
2020-12-12 |
毎日新聞
朝刊 評者: 沼野充義(名古屋外国語大学副学長・スラブ文学) |
2020-11-28 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 井口時男(文芸評論家) |
2020-11-21 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 大澤聡(メディア史研究者) |
2020-10-31 | 毎日新聞 朝刊 |
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紹介
小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。終わりの見えない軟禁の悪夢。「更生」との孤独な闘いの行く末は――。
装丁:鈴木成一
■ 推薦のことば
筒井康隆
これはただの不条理文学ではない。
文学論や作家論や大衆社会論を内包した
現代のリアリズム小説である。
国家が正義を振りかざして蹂躙する表現の自由。
その恐ろしさに、読むことを中断するのは絶対に不可能だ。
荻上チキ
息苦しいのに、読み進めずにはいられない。
桐野作品の読後には、いつも鈍い目眩が残ると知っていても――。
自粛によって表現を奪い、相互監視を強める隔離施設。
絶巧の文章が、作中世界と現実とを架橋する。
石内 都
個人的な価値観、個人的な言葉、個人的な行動をもとにして作品を創る。
それは自由への具体的な希求であり表現だ。
その基本がいつの間にか奪われ拘束される。
『日没』は桐野夏生でさえ越えられない身のすくむ現実がすぐそこにあることを告げる
武田砂鉄
絶望の中でも光を探すことができる、と教わってきた。
だが、この物語にそういう常識は通用しない。
読みながら思う。今、この社会は、常識が壊れている。
どこに向かっているのだろう。もしかして絶望だろうか。
■ 著者のことば
私の中の「書かなくてはならない仕事」でした。
桐野夏生
■『日没』Twitterアカウント
☞ @nichibotsu2020
目次
第一章 召喚
第二章 生活
第三章 混乱
第四章 転向
上記内容は本書刊行時のものです。