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木簡 古代からの便り
- 書店発売日
- 2020年2月28日
- 登録日
- 2019年12月28日
- 最終更新日
- 2020年3月3日
書評掲載情報
2020-03-22 | 毎日新聞 朝刊 |
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紹介
泥まみれで地中から見つかる文字の書かれた木片、木簡。歴史に新たな光を当てる貴重な情報を秘めている木簡から、どんなメッセージを、いかにして読み取るのか。日々最前線で調査研究に携わるエキスパートたちが、様々な切り口から研究の醍醐味を語り、木簡の世界の面白さ、奥深さを分かりやすく紹介する。バラエティ豊かな木簡写真を多数収録。
目次
はじめに 木簡へのいざない
Ⅰ 木簡とはなにか?
1 地中の文字は何を語るか
2 樹種、書風、形──多彩な荷札
3 花かつおか笹の葉か
4 木簡使用のはじまり
5 木簡の世紀の幕開け
6 『日本霊異記』にみえる木簡
7 平安時代に消える荷札と削屑
Ⅱ 木簡の発見! 歴史の発見!
8 木簡の重要性を決定づけた発見
9 ゴミ捨て穴が「標本棚」に
10 明治や戦前に見つかったものも──木簡研究前史
11 『日本書紀』の修飾を見破る──「郡評論争」と木簡
12 藤原京の造営過程を解き明かす
13 長屋王宅の決め手となった役所の手紙
14 「奈良京」が見つかった
Ⅲ 木簡の使われ方
15 文書を巻き付ける「軸」も木簡
16 削って使い尽くされた
17 転用の道は便所や祭祀にも
18 犬、鶴、牛乳も登場
19 見えてきた古代の文書主義
20 正倉院が守った木簡たち
21 木と紙の違いとはなにか
Ⅳ あれも木簡? これも木簡!
22 くじか、ゲームか、占いか
23 日々の業務を伝える題籤軸
24 曲物に残る職人と役人の目線
25 木の特性と木簡のはたらき
26 まじないの意味を探る
27 薄板に書かれた「こけら経」
28 大乗院の将棋の駒の木簡
Ⅴ 木簡を深読みする
29 ブランドワカメは昔も今も
30 韓国アワビに聖武の思い
31 文字の形は時代を語る
32 役人と薪の意外な関係
33 古代米は赤米?
34 記されなかった年代を探る
35 都の外の荷札は何を語るか
Ⅵ 木簡からみえる古代人の日常
36 薬の荷札やラベルが語るもの
37 失われた大宝令を解き明かす
38 ずる休みの言いわけも木簡で
39 書きぶりににじむ役人たちの素顔
40 お願いの手紙の書き方──下級役人の教養
41 出部さん、真慕さんって誰? ──珍しいウジ名
42 平城宮の仏事を垣間見る
Ⅶ 木簡を未来に伝えるために
43 水替えの夏、出会いの夏?
44 保存と活用の間で──実物をお目にかけたい
45 赤外線は万能か?
46 木簡と年輪年代学の出会い
47 年輪で木簡を読み解くために
48 木簡をつなぐ木目のバーコード
49 年輪から木材の産地に迫る
おわりに 彼らが生きた証として
参考文献
あとがき
執筆者紹介
上記内容は本書刊行時のものです。