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五月の読書
- 初版年月日
- 2020年4月24日
- 書店発売日
- 2020年4月26日
- 登録日
- 2020年3月10日
- 最終更新日
- 2024年4月12日
紹介
昨年惜しまれつつ天寿を全うした、戦後を代表する文芸評論家の一人、高橋英夫氏。本や雑誌、レコードに囲まれた静謐な生き方、特に作家や評論家、編集者との交流は、まさに「文人」としてのものだった。生前に本にまとめられることのなかった新聞・雑誌に残された多くのエッセイから、その人となりを偲ぶ。解説、堀江敏幸氏。
目次
庭に咲く花……………高橋真名子
I 本の周辺
私と全集
『創元』のこと
お雪さんと信子さん
青くさい古典
「分らなさ」の中で漂う
古書は人を動かす
「書評家」と名乗ってみては
書影が喚起するもの
五月の読書
II 芸術と親しむ日々
クレーの月
マラルメの遺品
パウラの絵の前で
ゲルマンの方へ
はてしなき躓きの中から
宇宙空間への序奏
秘められたサイン
音楽のゆくえ
モーツァルトを書くために
未生のものたちとの対話
「女清玄」を見て
III 文人の交流
ことばと批評のドラマ――大岡 信
「空は鏡」青層々――清岡卓行
休むこと 退くこと――訂正して思う
言語意志と友情空間と――中村 稔 『私の昭和史』をめぐって
その風土と世界性――前登志夫
大原富枝頌
父祖の地に生きた「原日本人」――尾崎一雄
ニヒルとは無縁な「文学の魂」――後藤明生
孤独な思索的散歩を楽しむ詩人――田久保英夫
言語空間に現れ出たイデア――辻 邦生
「完璧」という質――永井龍男
散文のコトバを用いた性の詩人――吉行淳之介
「人間」を思索した生涯――竹山道雄
幸いにみたされた文学――高橋健二
「ギコウ先生」の魅力――高橋義孝
手塚富雄先生の思い出
本はときめき――清水 徹
歴史の雪明り――阿部謹也
粟津批評との出会い――粟津則雄
鞄の中身――磯田光一
ロマン派の栄光――川村二郎
中村光夫氏の文体
学界・論壇の名伯楽――粕谷一希
『改造』編集者時代――上林 暁
編集者ハヤシ・タップの金字塔――林 達夫
IV 私という存在
筆の遊び
わが桃源郷
新しく、また古く
シンクレティズムからサンジャポニスムへ
大学の逆説
修業と特訓
記憶について
眠りと音楽
時間への手紙
夏の音
引用に吹く風――高橋英夫頌……………堀江敏幸
年 譜
初出一覧
上記内容は本書刊行時のものです。