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子ども学序説 浜田 寿美男(著) - 岩波書店
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子ども学序説 (コドモガクジョセツ) 変わる子ども、変わらぬ子ども

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発行:岩波書店
四六判
縦190mm
224ページ
定価 1,800 円+税   1,980 円(税込)
ISBN
978-4-00-022886-2   COPY
ISBN 13
9784000228862   COPY
ISBN 10h
4-00-022886-2   COPY
ISBN 10
4000228862   COPY
出版者記号
00   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2009年1月
書店発売日
登録日
2019年4月23日
最終更新日
2024年6月11日
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目次

序章
 「子どもである」という条件/子育ては自然と文化の出会うところ/自然をくるむようにして生まれた文化/文化が自然を裏切るとき/学校教育は子どもの自然を裏切っていないか

Ⅰ 子どもという自然

第1章 「わたし」の生まれるところ
 1 身体という場――〈わたし〉の発生する場所
  しゃぼん玉/環世界というもの/目の位置から広がる遠近法の世界/空間知覚における恒常性と最遠平面/時間の最遠平面
 2 この世で互いに身体をつきあわせて
  私の〈わたし〉と他者の〈わたし〉/何もないところに〈わたし〉を立ち上げる/赤ちゃんのなかに〈わたし〉を見る/受動の嵐にさらされて
 3 ふたたびしゃぼん玉に戻って
  〈わたし〉のなかに他者の〈わたし〉が染み込んでいる/しゃぼん玉のように閉じ,しゃぼん玉のように開く/おのずからなる「共同」のなかにいて

第2章 子どもの能力と無力
 1 能力と生活の織り合わせ
  「自然の計画」というもの/能力は個体で閉じない/人と人を織り合わせている「自然の計画」/身につけた能力とそれを使った生活
 2 人間の計画と個体能力論
  能力が能力として取り出されるとき/子どもの自然が損なわれていくとき
 3 人間の壁――泣くということの意味
  泣くという能力/二つの泣き/自然の壁と人間の壁/「神のうち」からの出立

第3章 「神のうち」から「人の世」へ
 1 内の世界が生まれるまでの前史
  共生からことばの世界へ/1次的ことばが外に内に広げる世界/2次的ことばが生み出す世界
 2 「ぼく」の変容
  第2の誕生/外に向かう「ぼく」
 3 外から内へ――子どもからの脱皮
  外へ広がることばの宇宙/内へ向かうベクトルの萌芽/内向することばの宇宙――心性のコペルニクス的転回
 4 青年に向かう子どもたちの心性の構造
  ひとりとふたり/秘密とその共有/オモテとウラ/性と対の形成
 5 子どもたちの行方
  人の世界は対人世界に閉じない/疎外の個体発生

Ⅱ 学校という文化
 
第4章 学校のまなざしとその錯覚
 1 子どもはひたすら「守られる存在」ではない
  〈守る-守られる〉という人間の自然/自分の力で人を喜ばせて喜ぶ生き物
 2 子どもはひたすら「力を身につける存在」ではない
  身につけた力を使って生きる/文字の読み書きの力とそれによって広がる世界/子どもが学校で身につけた力は,どこでどのように使われるのか
 3 錯覚から引き起こされた残酷な不幸
  ある少年事件/「発達障害」という診断/「個人を変える」という発想/剥き出しになった個人
 4 発達の大原則と教育のまなざし
  人が生きるかたち/手持ちの力を使って,いまをともに生きる/子どもの「将来」と「教育」のまなざし

第5章 「学べない」子どもたち――学びの危機
 1 明日への希望と閉塞
  二つの詩から/希望の場としての学校/自分が自分でなくなる場
 2 学ぶ生き物である人間が,学ぶ場としての学校で,学べない
  学びにまつわる錯覚/「将来のためにあらかじめ」という発想/学ぶべきことが外からあらかじめ決められる
 3 心理学の倒錯
  動機づけという発想/「内発的動機づけ」ということの奇妙さ
 4 学びの構図,希望の構図

第6章 いじめという回路
 1 学校という場所
  ある中学生の手紙/同年齢で輪切りにされた集団/学校が社会のなかで占める位置の変化
 2 生き物としてのライフサイクル――〈守られる-守る〉こと,対等性を生きること
  人と人との間に葛藤のない時代はない/関係の重層性を奪われた子ども時代
 3 回路をなすいじめ
  立ち向かえないいじめの回路/相互性がない/中心がはっきりしない/いじめる側の理屈に,いじめられる側が飲み込まれる/集団が閉じている
 4 閉じた回路から開いた順路へ
  おとなたちの直接的介入とその限界/学校を外に向けて開く/重層性の成り立つ場で差異を認め合う/特別支援教育の理念と現実/生活の場としての学校

第7章 学校は子どもたちの生活の場になりうるか
 1 学校のまなざしと生活のまなざし
  友だちのうちはどこ?/地域離れ,生活離れをうながす学校
 2 学校とは何だったのか
  学校は〈生きるかたち〉を伝える場であったか/学校と「富国強兵」/学校教育の階梯――身を立て名を上げ
 3 子どもたちを生活へと導き入れる学びを
  〈生きるすべ〉よりも〈生きるかたち〉を/学校の出番
 4 遠近法のある暮らし
  遠近法なき情報の空騒ぎ/遠近法世界に映る小宇宙/子ども学のまなざし

 注
 文献案内
 おわりに――子ども学の可能性

著者プロフィール

浜田 寿美男  (ハマダ スミオ)  (

浜田寿美男(はまだ すみお)
1947年香川県生まれ.京都大学大学院文学研究科博士課程修了.専攻は発達心理学・法心理学.奈良女子大学教授.著書に,『ありのままを生きる』(岩波書店,2009年に岩波現代文庫『障害と子どもたちの生きるかたち』と改題して刊行予定),『意味から言葉へ』(ミネルヴァ書房),『私のなかの他者』(金子書房),『「私」とは何か』(講談社選書メチエ),『自白の心理学』(岩波新書),『子どものリアリティ 学校のバーチャリティ』(岩波書店),『赤ずきんと新しい狼のいる世界』(共編,洋泉社)など.

上記内容は本書刊行時のものです。