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エゴ・ドキュメントの歴史学 長谷川 貴彦(著/文) - 岩波書店
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エゴ・ドキュメントの歴史学 (エゴドキュメントノレキシガク)

歴史・地理
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発行:岩波書店
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ23mm
重さ 504g
284ページ
定価 3,000円+税
ISBN
978-4-00-022303-4   COPY
ISBN 13
9784000223034   COPY
ISBN 10h
4-00-022303-8   COPY
ISBN 10
4000223038   COPY
出版者記号
00   COPY
Cコード
C3020  
3:専門 0:単行本 20:歴史総記
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年3月27日
書店発売日
登録日
2020年2月6日
最終更新日
2024年4月12日
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書評掲載情報

2020-08-22 毎日新聞  朝刊
評者: 本村凌二(歴史学者)
2020-06-13 朝日新聞  朝刊
評者: 戸邉秀明(東京経済大学教授・日本近現代史)
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紹介

日記や手紙、回想録など、一人称で綴られた史料への関心やその扱い方は、フェミニズムや現代思想、文学理論等の影響を受けながら大きく変容を遂げてきた。魔女裁判の告白書、遊女の日記、前線兵士の手紙など――多彩なエゴ・ドキュメントを専門家たちが新たな文脈で読み解く。理論と実践を総合した本格的な共同研究。史料論、歴史学の方法論としても必携の1冊。

目次

序 章 エゴ・ドキュメント研究の射程 …………… 長谷川貴彦
 はじめに
 一 用語法―― 多様なる系譜
 二 個人・自己・主観性
 三 アーカイヴ
 四 本書の構成
 おわりに


第1章 浮動するエゴ、もう一つのエゴ、創られるエゴ――魔女ベレッツァ・オルシーニの審問記録と手記(一五二八年)より
 …………… 大黒俊二
 はじめに―― ドキュメントはエゴを表現するか?
 一 「魔女」ベレッツァ・オルシーニ―― 審問と前歴
 二 浮動するエゴ―― 審問記録
 三 もう一つのエゴ――「告白」
 四 創られるエゴ―― 継目隠しとテクスト改竄
 おわりに―― 多声(ポリフォニー)のエゴ・ドキュメント


第2章 エゴ・ドキュメントの「厚い」読解――ラテンアメリカ史研究の経験から
 …………… 安村直己
 はじめに
 一 スペイン帝国の形成、エゴ・ドキュメント、歴史叙述
 二 歴史研究の制度化とエゴ・ドキュメント
 三 現代歴史学におけるエゴ・ドキュメントの諸相
 四 エゴ・ドキュメントとしての訴訟文書
 おわりに


第3章 日本近世における自己語りの諸相――「我」と天道の間で …………… 若尾政希
 はじめに
 一 『陽広公偉訓』を読み解く
 二 『河内屋可正旧記』を読み解く
 三 『本佐録』・『東照宮御遺訓』を読み解く
 おわりに


第4章 オーラルとエクリの間あわいからの創造――啓蒙期ロレーヌの作家グラフィニ夫人の場合
 …………… 長谷川まゆ帆
 一 グラフィニ夫人『ペルー人女性の手紙』
 二 物語の枠組み
 三 仏語版『インカ皇統記』との関わり
 四 改訂版の出版―― ねらいとその中身
 おわりに


第5章 法律家の手紙―― 一九世紀初頭のイングランドにおける日常的な法の利用
  …………… キャロライン・スティードマン/梅垣千尋、長谷川貴彦 訳
 一 第一の物語―― 借金の催促
 二 第二の物語―― 喧嘩による暴力への償い
 三 第三の物語―― 濡れ衣への抵抗
 四 第四の物語―― レイプ被害への対処
 五 訴訟代理人についての小話
 六 訴訟代理人をとりまく民衆世界
 七 法律家の手紙を読む―― 脅迫状との関係


第6章 遊女の「日記」を読む――嘉永二年梅本屋佐吉抱え遊女付け火一件をめぐって
 …………… 横山百合子
 はじめに
 一 梅本屋佐吉抱え遊女付け火一件とその関係史料
 二 「調書」・「日記写」・「日記」
 三 なぜ遊女は「日記」を書くのか
 おわりに―― 遊女の集団と都市社会


第7章 感情と情報リテラシーが交差するところ――噂、ニュース、エゴ・ドキュメント
 …………… 小野寺拓也
 はじめに
 一 国防軍民情報告書に見られる「噂」
 二 『部隊のためのニュース』紙から
 三 野戦郵便で交わされる情報
 おわりに

第8章 エゴ・ドキュメントをめぐる後期ソ連の歴史実践 …………… 松井康浩
 一 個人由来の文書―― ロシア語のエゴ・ドキュメント
 二 「普通の人々」が書いたエゴ・ドキュメントへの関心―― 後期ソ連での動き
 三 「大祖国戦争」を伝えるエゴ・ドキュメント―― ウラジーミル州での歴史実践
 四 現代ロシアにおける歴史実践


編者あとがき

著者プロフィール

長谷川 貴彦  (ハセガワ タカヒコ)  (著/文

長谷川貴彦(はせがわ・たかひこ)
1963年生。北海道大学大学院文学研究院教授。近現代イギリス史、歴史理論。著書に『イギリス福祉国家の歴史的源流』(東京大学出版会)、『現代歴史学への展望』『イギリス現代史』(以上、岩波書店)など。訳書にソニア・O・ローズ『ジェンダー史とは何か』(共訳)、ピーター・バーク『文化史とは何か』(以上、法政大学出版局)、リン・ハント『グローバル時代の歴史学』、同『なぜ歴史を学ぶのか』(以上、岩波書店)など。

上記内容は本書刊行時のものです。