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二つの大戦と帝国主義Ⅱ 20世紀前半
- 初版年月日
- 2023年2月22日
- 書店発売日
- 2023年2月25日
- 登録日
- 2023年1月10日
- 最終更新日
- 2023年2月18日
紹介
帝国主義・植民地主義の継続と二度にわたる世界大戦は、地球上のあらゆる人々の関係や労働、生き方、国家や社会のありようを大きく左右した。第二〇巻とともに二〇世紀前半を扱う本巻では、社会・経済の変容や民族・思想・文化といった側面に光をあて、二つの大戦をはさんだ世界史の連続性と非連続性を考える。
目次
展望|Perspective
はしがき
世界犠牲システムの形成と肥大………藤原辰史
一、犠牲の現場
二、長い「破滅の時代ⅶ
三、供犠に供される人間
四、戦争に供せられた日常
五、「ゆたかな時代」に供せられた時代
六、生きていたことの痕跡
問題群|Inquiry
ソヴィエト社会主義の成立とその国際的文脈………池田嘉郎
はじめに
一、帝国主義と第一次世界大戦
二、ロシア内戦と社会主義
三、ソヴィエト社会主義とアウタルキー
四、社会主義大国の出現
二〇世紀アメリカの勃興………中野耕太郎
はじめに――二つの「二〇世紀アメリカ」
一、兆し
二、一九世紀末の危機
三、革新主義の実験
四、第一次世界大戦のアメリカ
五、一九二〇年代
六、ニューディールと「アメリカの世紀」
むすびにかえて
イスラーム主義の盛衰………飯塚正人
はじめに
一、列強の優位が生んだイスラーム主義の思想
二、大衆イスラーム主義運動の誕生
三、巨大組織への成長
四、エジプト政治への進出とバンナー暗殺
五、一九七〇年代以降の展開
おわりに
焦点|Focus
労働とジェンダー――交差する分業体制………石井香江
はじめに
一、第一次世界大戦期の労働とジェンダー
二、戦間期の労働とジェンダー
三、ナチ期の労働とジェンダー
おわりに
中央ヨーロッパが経験した二つの世界戦争………篠原 琢
一、歴史の断絶
二、第一次世界大戦期の帝国
三、帝国の解体と「リベラルな帝国」の再建
四、第二次世界大戦と住民追放
おわりに
インドにおける工業化の進展………野村親義
一、概観
二、レッセフェール経済政策
三、労働取引
四、資本取引
五、結論
日本植民地の経済――台湾と朝鮮………平井健介
はじめに――植民地経済の分析視角
一、植民地の開発――産業化、財政独立、帝国内分業
二、農業近代化の重荷――農民は忙しくなるばかり
三、植民地経済における「地域」――鳥の目と虫の目
おわりに
ネグリチュード運動の形成………中村隆之
はじめに――ネグリチュード運動とは何か
一、両大戦間期における人種意識の生成
二、脱植民地化期のネグリチュード運動
おわりに――ネグリチュード運動の遺産
アナーキストによる国境を越えた連帯………田中ひかる
はじめに
一、一九世紀末から第一次世界大戦前まで
二、第一次世界大戦とロシア革命におけるアナーキストたち
三、ロシア革命以降の時代
おわりに
コラム|Column
幻の満洲国国歌――スポーツと政治………高嶋 航
近現代のイスラームと家族………小野仁美
二つの大戦とフランス共和政の表象』………長井伸仁
台湾人元「慰安婦」被害女性の声を聞く――記録映画『阿媽の秘密』と『葦の歌』………三澤真美恵
ベトナム南部社会と宗教運動………武内房司
上記内容は本書刊行時のものです。