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構造化される世界 14~19世紀
- 初版年月日
- 2022年11月29日
- 書店発売日
- 2022年12月1日
- 登録日
- 2022年10月10日
- 最終更新日
- 2024年4月9日
紹介
ポスト・モンゴル期の始まりとなる一四世紀から一九世紀後半までを概観する「近世」グローバル・ヒストリー。宗教、奴隷貿易、感染症など多彩なテーマを軸に、大交易時代や「長期の一八世紀」を通じて世界が緊密化する一方、その構造化が進み、現在につながる多様な地域文化が創出される様子を描く。歴史教育の課題も考察。
目次
地 図
展 望-Perspective
構造化される世界――グローバル・ヒストリーのなかの近世 ┄┄┄┄┄ 島田竜登
はじめに
一、グローバル・ヒストリーとアジア
二、初期近代としての近世と大航海時代
三、「長期の一八世紀」と近世中期
四、「長期の一八世紀」と近世後期――近代への胎動
おわりに
問題群-Inquiry
一四-一九世紀における「パワーポリティクス」――ポストモンゴルから自由主義的国際秩序までの帝国間関係の変容 ┄┄┄┄┄ 山下範久
一、初期近代/近世の再考
二、帝国が並存する世界とそれを記述する言語
三、一四世紀の危機とグローバルな交通空間の変容
四、近世的な地域秩序の形成
五、ユーラシア革命――技術、法、力
六、「文明の基準」と「自由主義的国際秩序」
宗派化する世界――宗教・国家・民衆┄┄┄┄┄ 守川知子
はじめに
一、グローバル化する宗教改革
二、国家による宗教統制と「国家宗教化」――寛容性の喪失と宗教的先鋭化へ
三、宗教の大衆化――聖地巡礼の隆盛と下からの聖地創造
おわりに――政教分離と世俗主義の時代へ
奴隷たちの世界史┄┄┄┄┄ ルシオ・デ・ソウザ/岡 美穂子
一、グローバル化以前の「地域の奴隷」
二、ポルトガル人の進出と世界の変容
三、グローバル化後の世界
四、改宗ユダヤ人と奴隷貿易
五、奴隷の人権をめぐる議論
むすびにかえて
焦 点-Focus
アジア海域における近世的国際秩序の形成――一四・一五世紀の危機と再生 ┄┄┄┄┄ 山崎 岳
はじめに
一、モンゴルのくびき
二、海域世界のひろがり
三、再編される秩序
四、新たな世界像
おわりに
近世スペインのユダヤ人とコンベルソ――グローバル・ネットワークを含めて ┄┄┄┄┄ 関 哲行
はじめに
一、追放されるユダヤ人
二、近世的異端審問制度(Institución Inquisitorial)と「血の純潔規約」
三、ユダヤ人とコンベルソのグローバル・ネットワーク
結びにかえて――近現代への展望
商品連鎖のなかの西アフリカ――インド綿布と大西洋奴隷貿易 ┄┄┄┄┄ 小林和夫
はじめに
一、西アフリカにおけるインド綿布
二、南アジアにおける綿布生産と調達システム
三、インド綿布の西アフリカへの流通
まとめ
東南アジアにおける植民地型政府投資の光と影――一九世紀ジャワ島強制栽培制度下の森林・女性、そして今 ┄┄┄┄┄ 大橋厚子
はじめに――過去のたくらみが生き続けているかもしれない
一、大規模政府投資としての強制栽培制度の歴史的背景
二、強制栽培制度の在地社会への影響
三、植民地文書に見える強制栽培制度下の村落部の女性
四、二〇世紀前半における女性の役割の素描と今後の研究課題
おわりに――そして今
感染症・検疫・国際社会 ┄┄┄┄┄ 永島 剛
一、「疾病による世界の統合」論
二、近世ヨーロッパにおける検疫
三、検疫と近代化――一九世紀ヨーロッパ
四、検疫と国際衛生会議
五、展望
グローバル・ヒストリーと歴史教育┄┄┄┄┄ 矢部正明
一、高校世界史教育の現状
二、高校世界史とグローバル・ヒストリー
三、高校におけるグローバル・ヒストリーの授業実践
おわりに
コラム-Column
世界の記憶「オランダ東インド会社文書」と歴史研究┄┄┄┄┄ 大久保翔平
オスマン帝国下の地域史研究と史料 ┄┄┄┄┄ 田中雅人
グローバル・ヒストリーの触媒としてのパリ外国宣教会宣教師┄┄┄┄┄ 坂野正則
多言語史料から見たムガル朝インドの港市スーラト ┄┄┄┄┄ 嘉藤慎作
東北地方の「グローカル・ヒストリー」としての「歴史実践」┄┄┄┄┄ 林 裕文
上記内容は本書刊行時のものです。