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室町社会史論 清水 克行(著/文) - 岩波書店
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室町社会史論 (ムロマチシャカイシロン) 中世的世界の自律性 (チュウセイテキセカイノジリツセイ)

歴史・地理
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発行:岩波書店
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ24mm
重さ 574g
364ページ
定価 5,900円+税
ISBN
978-4-00-002235-4   COPY
ISBN 13
9784000022354   COPY
ISBN 10h
4-00-002235-0   COPY
ISBN 10
4000022350   COPY
出版者記号
00   COPY
Cコード
C3021  
3:専門 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年10月14日
書店発売日
登録日
2021年9月10日
最終更新日
2021年10月12日
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書評掲載情報

2022-01-16 読売新聞  朝刊
評者: 苅部直(東京大学教授・政治学者)
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紹介

日本中世、とりわけ室町期の社会は、各社会集団が自律的な「法」をもって対峙しあう多元性を特徴としていた。「自力救済社会」とも形容すべきその実像と、そこに生きた中世人の心性を、「習俗」への着目を通して解き明かすとともに、続く戦国期・近世への展望をも示す。法制史・社会史の視角を継承しつつ室町時代史研究を牽引してきた著者の、ここ二〇年間の研究成果を集成する。

目次

序 章 室町社会の特質


Ⅰ 在地社会の自律性

第一章 『看聞日記』に描かれた中世村落――山城国伏見荘
 はじめに
 一 伏見荘の姿
 二 村々の姿
 三 伏見荘の農業環境
 おわりに――『看聞日記』に描かれなかった世界

第二章 「鞆淵荘下村歩付帳」を読む――紀伊国鞆淵荘
 はじめに
 一 鞆淵荘下村の集落
 二 鞆淵荘下村の信仰
 三 用水路開発と集落――大湯と柳瀬湯
 四 谷田開発への挑戦――平野原と神路谷
 おわりに

第三章 室町期畿内における町場の構造――大和国古市郷
 はじめに
 一 古市城と迎福寺
 二 古市郷環濠内の構造
 三 古市氏の古市郷支配
 四 古市郷のなかの町と村
 おわりに

第四章 新見荘祐清殺害事件の真相――備中国新見荘
 はじめに――通説への疑問
 一 ここちよく候間、我らまで目出候――百姓たちは事件をどうとらえていたのか
 二 敵討なんどと申しかけらるる子細候とも、下馬の子細にて候――三職たちは何を恐れていたのか
 三 家を作り候処にて、下馬咎め仕候――なぜ事件は起きたのか
 おわりに


Ⅱ 室町幕府法と在地社会

第五章 足利義持の二つの徳政――山城国木幡浄妙寺の所職をめぐって
 はじめに――室町時代の徳政
 一 義持の第一次徳政――『御前落居記録』第二八項を読む
 二 義持の第二次徳政――『満済准后日記』応永三三年九月二一日条を読む
 おわりに――災異徳政から正長の徳政一揆へ

第六章 室町殿権力と広域逃散
 はじめに
 一 百姓逃散と逃散許容禁令
 二 室町殿権力と逃散許容禁令
 三 広域逃散の実態
 おわりに


Ⅲ 習俗が構成する中世社会

第七章 習俗論としての社会史
 はじめに
 一 戦後歴史学から社会史への系譜
 二 日本の社会史とヨーロッパの社会史
 三 八〇年代における習俗論の成果と課題
 四 中世習俗論の総括のために
 付録 日本中世慣習法一覧
 補論 習俗論の射程

第八章 中世日本の互助金融――室町幕府の訴訟記録にみえる頼母子
 はじめに
 一 室町幕府の訴訟記録の世界
 二 頼母子をめぐるトラブル
 三 頼母子の「式目」
 四 「逓減式」の誕生
 おわりに――中世人の結集する力

第九章 日本中世後期の私文書と公権力
 はじめに
 一 無文書契約の意外な広がり
 二 徳政と文書契約
 三 戦国大名の買地安堵
 おわりに

第一〇章 湯起請をめぐる室町人の意識
 はじめに
 一 共同体にとっての湯起請
 二 当事者にとっての湯起請
 三 為政者にとっての湯起請
 おわりに――湯起請を支えた心性

第一一章 中世日本における人身御供の選抜法
 はじめに
 一 戦国のロシアンルーレット
 二 貧乏くじの本義
 三 貧乏くじと解死人制
 四 貧乏くじの起源
 おわりに――貧乏くじの論理

第一二章 習俗雑考
 聖なる休戦日
 法然の「敵討ち」をめぐって
 武器としての「棒」
 なぜ室町の酒屋は金融業を営んだのか?
 人肉食研究の地平――氏家幹人『増補大江戸死体考』によせて
 「強方」考
 「儺房」考
 「篠を引く」の起源と進化


Ⅳ 戦国時代への展望

第一三章 戦国の法と習俗
 はじめに
 一 呪術からの訣別
 二 折中・中分への傾斜
 三 職権主義の萌芽
 おわりに

終 章 比較史と習俗論
 一 比較史の可能性
 二 湯起請の比較史
 三 耳鼻削ぎの比較史
 おわりに


初出一覧
あとがき
索 引

上記内容は本書刊行時のものです。