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いのちとリスクの哲学 ―病災害の世界をしなやかに生き抜くために― 一ノ瀬正樹(著/文) - ミュー
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いのちとリスクの哲学 ―病災害の世界をしなやかに生き抜くために― (イノチトリスクノテツガク ビョウサイガイノセカイヲシナヤカニイキヌクタメニ)

哲学・宗教
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発行:ミュー
B6判
縦18mm 横13mm 厚さ2mm
398ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-943995-27-2   COPY
ISBN 13
9784943995272   COPY
ISBN 10h
4-943995-27-6   COPY
ISBN 10
4943995276   COPY
出版者記号
943995   COPY
Cコード
C1010  
1:教養 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年3月11日
書店発売日
登録日
2021年2月25日
最終更新日
2021年2月25日
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書評掲載情報

2021-04-18 産經新聞  朝刊
評者: 伊藤乾(作曲家・指揮者)
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紹介

正しく知り、正しく恐れる。

東日本大震災から10年。私たちは、新型コロナウイルス感染症という新たな問題に直面しています。恐怖や不安をあおることばが影響力をもち、自粛警察による私的な取り締まりや、医療従事者への差別など、震災時と似た過ちがふたたび繰り返されています。今こそ震災の悲劇から学ばなければなりません。
重要なのは、過度に恐れるのではなく、「正しく」恐れること。そのためには当然、起きている事態を正しく知る必要があります。震災直後から原発問題に真摯に向き合い続けてきた著者が提起するのは、正しい知識をもってリスクと向き合い、ときにはそのリスクを受け入れるという生き方。「いのちを大切にする」、「ほんの少しでも危ないと思われることはしない」、こういった一見当たり前のスローガンに潜む欺瞞と錯誤を、いのちとリスクの観点から哲学的に明らかにし、混迷の世を「しなやかに生き抜く」すべを探ります。

「知識を得ようと努めてみること、それこそが、[...]どんなときでもしなやかに生き抜いていく力を得るひとつの道程なのではなかろうか。」(「まえがき」より)

目次

まえがき どんなときもしなやかに生き抜けるはず
第1章 いのちは大切、いのちは切なし
第2章 被害とリスク
第3章 震災関連死の原因
第4章 被災動物、避難弱者、そして動物倫理
第5章 合理性のほころび
第6章 予防原則・条件文・因果性
補章 高校新科目「公共」についての哲学的覚え書き
あとがき 「物体性を伴う倫理」と宇宙視線

著者プロフィール

一ノ瀬正樹  (イチノセマサキ)  (著/文

1957年生まれ。土浦第一高等学校卒業。東京大学文学部卒業、東京大学大学院哲学専攻博士課程修了。博士(文学)。東京大学名誉教授・オックスフォード大学名誉フェロウ・武蔵野大学グローバル学部教授(哲学)。和辻哲郎文化賞、中村元賞など受賞。著書に、『死の所有』東京大学出版会、2011年、『確率と曖昧性の哲学』岩波書店、2011年、『放射能問題に立ち向かう哲学』筑摩選書、2013年、『英米哲学入門』ちくま新書、2018年などが、論文に、“Normativity, probability, and meta-vagueness” (Synthese, 194:10, 3879–3900, 2017)、“The Death Penalty Debate: Four Problems and New Philosophical Perspectives”( Journal of Practical Ethics, 5:1, 53–80, 2017)、「リズムの時間遡及的本性についての哲学ノート」、2019年、『フィルカル』4(1)(株式会社ミュー)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。