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身体の知
湯浅哲学の継承と展開
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2015年11月
- 書店発売日
- 2015年11月26日
- 登録日
- 2015年10月16日
- 最終更新日
- 2015年11月29日
紹介
倫理学・哲学・日本思想・身体論・気・ニューサイエンスなどの広範な領域に及ぶ湯浅哲学の目指すところは、テオーリア(理論)の知とプラクシス(実践)の知の統合、つまり西洋的知と東洋的知を如何に統合するかということにあった。それはとりもなおさず、二元論の克服であり、哲学が死んだとされる科学技術偏重の現代社会への警鐘と、克服の模索である。この湯浅泰雄の問いかけに答え、湯浅哲学を継承発展させていくべく、11人の研究者が、宗教、心理学、哲学、医学、思想史など様々な立場から論じる。
目次
まえがき 鎌田東二
第1章 テオーリアの知とプラクシスの知の統合を求めて
「知のあり方」と哲学のありよう 黒木幹夫
湯浅泰雄『身体論』を巡って 倉澤幸久
湯浅泰雄におけるテオーリアの知とプラクシスの知の統合 鎌田東二
第2章 湯浅泰雄と現代思想──湯浅泰雄の問いを受けて
湯浅泰雄の修行論と身体の知をめぐって 桑野 萌
湯浅泰雄と近代日本の哲学──「宗教」への問いをめぐる和辻・西田との対決 杉本耕一
生きられた経験(expérience vécue)への道──湯浅泰雄とメルロ=ポンティ 奥井 遼
第3章 人体科学の挑戦──身体の知を掘り起こす
心身問題と他者問題──湯浅泰雄が考え残したこと 田中彰吾
代替医療と身体的実践の知 鮎澤 聡
「〈気〉とは何か」再考──主体的経験の科学の立場から 村川治彦
メタプシキカの探究──湯浅泰雄のユング受容とその展開 渡辺 学
超・身体論──光の存在論へ 永沢 哲
あとがき 鮎澤 聡
湯浅泰雄年譜 訳注
文献目録
前書きなど
【湯浅泰雄】の紹介
1925(大正14)年6月5日、福岡県生まれ。東京大学文学部卒業。在学中に和辻哲郎に倫理学を学ぶ。同経済学部も卒業。倫理学、日本思想史や東洋思想の研究分野で活躍、『近代日本の哲学と実存思想』により文学博士号(東京大学)を授与される。後に、深層心理学、身体論とのつながりから「気」の問題へと関心を広げ、人体科学会の設立において中心的な役割を果たした。桜美林大学名誉教授。2005(平成17)年11月9日逝去(享年80)。
上記内容は本書刊行時のものです。