書店員向け情報 HELP
出版者情報
書店注文情報
在庫ステータス
取引情報
ドイツ語圏のコスモポリタニズム
「よそもの」たちの系譜
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年2月20日
- 書店発売日
- 2023年2月25日
- 登録日
- 2023年2月1日
- 最終更新日
- 2023年2月25日
書評掲載情報
2024-03-16 |
図書新聞
3632号 評者: 久保隆(評論家) |
2023-05-26 |
週刊読書人
3490号 評者: 二藤拓人(西南学院大学) |
MORE | |
LESS |
紹介
「よそもの」たちは、世界とどう関わってきたのか?
ユダヤ文化、カント、ロマン主義、テオドール・フォンターネ、トーマス・マン、エルンスト・ブロッホ、ハンナ・アーレント、さらにイルマ・ラクーザや多和田葉子まで。地域・空間・時間を超えた「コスモポリタニズム」(世界市民主義)の理念はどのように形成され、議論されてきたのかを問う気鋭の研究者8名による論集。
執筆者=菅利恵(京都大学教員)、高橋優 (福島大学教員)、西尾宇広 (慶應義塾大学教員)、磯崎康太郎 (福井大学教員)、山室信高 (東洋大学教員)、吉田治代 (立教大学教員)、渡名喜庸哲 (立教大学教員)、新本史斉 (明治大学教員)
3600円+悪税
目次
はじめに――コスモポリタニズムと「よそもの」(菅利恵)
第1章 「永遠平和」への道――ヴィーラントとカント(菅利恵)
第2章 「詩的国家」と「世界共和国」――ロマン主義におけるコスモポリタニズム(高橋優)
第3章 「世界文学」の十九世紀――「多様性における統一」の理念をめぐって(西尾宇広)
第4章 十九世紀後半におけるコスモポリタニズムとフォンターネ『エフィ・ブリースト』(磯崎康太郎)
第5章 「我あるところドイツあり」――トーマス・マンのコスモポリタニズム(山室信高)
第6章 歴史への遡行、世界市民的介入――トレルチとブロッホ(吉田治代)
第7章 ハンナ・アーレントとコスモポリタニズム(渡名喜庸哲)
第8章 二十一世紀の越境する創作者たちが描く、もう一つのコスモポリタニズム――なまり、言い間違い、同音反復、そして翻訳(新本史斉)
おわりにかえて――ドーロホフの目(菅利恵)
ドイツ語圏のコスモポリタニズム 略年表
前書きなど
《いつのまにか私たちは、遠くの人たちと同じシステムをわかちあい、同じテーブルを囲んでいる。目下の国際社会では、この同席のテーブルが「正しい見方」をめぐる覇権争いの場ともなっているが、それでもこの場所で、経験や出来事の共有可能性を押し広げていかねばならない。ひとつたしかなのは、私たちの「いま」が、いつも「よそもの」とのせめぎあいのなかで生起するということだ。異なるものと出会うからこそ、人は自分や世界の新しい姿を知ることができる。せめぎあいを否認する力にあらがうこと。本書の試みが、その一助になることを願っている。》
――「まえがき」より
上記内容は本書刊行時のものです。