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対話の害 宇佐美 寛(著) - さくら社
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対話の害

発行:さくら社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ15mm
重さ 290g
208ページ
並製
定価 1,500円+税
ISBN
978-4-904785-87-4
Cコード
C0037
一般 単行本 教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年7月
書店発売日
登録日
2015年6月18日
最終更新日
2016年2月15日
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書評掲載情報

2016-02-15 日本教育新聞
評者: 庭野三省

紹介

1 口頭でのやりとりに限定されている。文章を読み書きする方法は排除されている。
2 学生には質問させない。
3 学生に考える時間を与えない。考えるのを保留して考える自由は無い。
4 何を考え、何を考えないかの制約条件は氏が一方的に決める。

マイケル・サンデル氏の教育実践「ハーバード白熱教室」で謳われる「対話」。
しかしそれは学生が自由に考えることを禁じている「対話」であり、根源まで考え抜く力を鍛えるべき哲学の授業として適切なのだろうか?

外国の「偉い」思想家の言うことに容易になびく「知的植民地性」を指摘し、単なるサンデル批判に留まることなく教育方法についての無自覚・無知への反省を促す、骨太な教育論。

目次

はじめに
序論(導入)
第一章 考える自由 ――これは尋問だ
第1節 私はどう授業したか
第2節 比較する
(1) 口頭で語る/紙に書いて示す
(2) 質問させない/質問させる
(3) 考える時間を与えない/考える時間を十分に与える
(4) 制約だらけ/自由だ
第3節 これは尋問だ
第4節 考える自由が奪われている

第二章 問いの正義 ――教師の問いを疑わせよ
第1節「どちらか。」では、だめだ
(1) 定量性がない
(2) 多元性がない
第2節 構造の正義を問え
(1) 殺人は、殺人だ
(2)「死ぬのは電車が原因」か
(3) 運転手だけの責任にするな
第3節 正義を問う資格があるか

第三章 例の悪用 ――実は思考封じなのだ――
第1節 責任回避のための例
第2節 例の氾濫
第3節 自分を隠すための例

第四章 学習活動の構想 ――発言は要るのか――
第1節 考える時、話は途切れる
第2節 対話は何を志向させるのか
第3節 ゆっくり読ませる
第4節 ゆっくり書かせる
第5節 メタ対話が要る

第五章 学生の自己 ――反射的に答える学生でいいのか――

補論
あとがき
著者紹介
索引

著者プロフィール

宇佐美 寛  (ウサミ ヒロシ)  (

千葉大学名誉教授(教育学博士)
1934年神奈川県横須賀市に生れる。1959年東京教育大学大学院教育学研究科修士課程修了。1961年‐1962年米国、州立ミネソタ大学大学院留学(教育史・教育哲学専攻)。千葉大学講師、同助教授を経て同教授(1993年‐1997年教育学部長)(1998年‐2000年東京学芸大学教授併任)。2000年停年退官。現在、聖母大学・千葉県立野田看護専門学校等の非常勤講師。

池田 久美子  (イケダ クミコ)  (

東京生まれ。1974年東京教育大学教育学部教育学科卒業。1978年東京大学大学院教育学研究科修士課程終了。1981年慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位修得満期退学。元信州豊南短期大学教授。現在、三育学院大学講師。専攻は教育哲学、国語教育。

追記

2016年2月15日「日本教育新聞」書評欄に掲載

上記内容は本書刊行時のものです。