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宗教的回心の研究
原書: Understanding Religious Conversion
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2014年8月
- 書店発売日
- 2014年8月25日
- 登録日
- 2014年8月1日
- 最終更新日
- 2014年8月23日
紹介
人はなぜ回心するのか、初期キリスト教から現代カルトまで、回心、入信、改宗のメカニズムを解明する。従来の宗教的回心の研究は、人文学的方法論と社会学的な方法論から包括しようとしている。ランボーの研究の大きな特徴は、これらの先行研究となる事例研究の積み重ねや回心研究を土台にして、宗教学的側面から、宗教的回心論を構築することにある。その意味で、さまざまなカテゴリーの中で先行研究がどのようなことを主張してきたのかが概観できるというメリットがあり、ある意味で回心研究の集大成という意味をもっていると言えよう。
目次
まえがき
謝 辞
序 文
第一章 モデルと方法
第二章 文 脈
第三章 危 機
第四章 探 究
第五章 伝道者
第六章 伝道者の戦略
第七章 伝道者と回心者との出会い
第八章 相互作用
第九章 献 身
第十章 帰 結
結 論
訳者あとがき
注
訳注
文献目録
前書きなど
本書は、現代の世界において信仰がいかにして可能かという問いに答えようとする学術的な企てであるとともに個人的な旅路でもある。人々に回心(conversion)を可能にする要因は何か。われわれはどのようにさまざまな回心を説明するのか。われわれは、どのように(あるいはおそらく、なぜ)回心の性質を評価するのか。こういった問いが私につきまとい、宗教的回心現象を理解しようとするようにと私を駆り立てる。
本書の内容について研究し本書を執筆する過程は冒険であった。私の回心研究は、十年以上も前にはじまり、手はじめに心理学の文献を幅広く読みあさった。まもなく、私は個人や集団の宗教的変化の本質を解釈するには心理学だけでは十分でないと感じはじめて、とりわけ「カルト」や「新宗教運動」の本質を探究するために社会学の研究に向かった。社会学の文献をさらに深く読むにつれ、文化的な問題の重要性を考慮しはじめたとき、社会学の限界もまた明らかになった。文化人類学に着手するようになってから、回心過程に新たな洞察を約束する興味深い学問分野が明らかになった。(略)
本書が個人的な問題や社会的な問題や文化的な問題の重要性を組み入れながらも宗教的な視点を尊重しているので、宗教的な人々が本書のことを有用であり興味深いと思ってくれることを願っている。私はまた、本書が回心の宗教的解釈の地平を広げてくれることを期待している。
上記内容は本書刊行時のものです。