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写真集 島の美容室
発行:ボーダーインク
A5横判
88ページ
並製
定価
1,800円+税
- 初版年月日
- 2014年3月
- 書店発売日
- 2014年3月5日
- 登録日
- 2014年3月12日
- 最終更新日
- 2014年3月12日
紹介
沖縄・渡名喜島
四百人が住むその島で月に十日だけあいている
美容室の物語
写真家・福岡耕造が、沖縄の離島で出会った美容師と、その美容室にくる島の人々のポートレート、島の心象風景、島民の生活などに迫った、映画の始まりのような写真集。
前書きなど
僕はいままで多くの離島を訪れたが、この島にはじめて来たとき、この島の景勝が妙にしっくりときた。食堂のおばちゃんの髪型が洒落ていたのでどこでカットしているのか聞くと、内地から毎月やってくる美容師さんに切ってもらっているという。そこに向かうと古い民家に美容室はあった。中を覘いてみると、パーマをかける90歳のおばあ、ヘミングウエイ似の真っ黒な顔をした漁師のおじい、数ヶ月後には島を離れて行く中学生達が所狭しと集っていた。僕はその美容師、美容室に来る人たちに魅了され撮影をはじめた。
はじめの頃は、島のお年寄りは写真に慣れていなく、口々に”こんなおばあ撮ってどうするのさ~”と言われ、レンズを向けるとみんな顔を隠し逃げていった。次第に、その美容師を通じ人々とも打ち解け、"また来たの~"といい表情を見せてくれるようになった。
同時に、通うごとに見えてくる沖縄、そして離島が抱える問題を感じざるをえなかった。かつて千人ほどいた島の人口は半分以下になりその三割以上が高年齢者だ。目の前の島では米軍の射撃練習が行われ、蝉の声がかきけされる。そんな現実を体感しながらも、すばらしい自然、すばらしい島の人々の魅力を、そして毎年数人しか産まれない、島の将来を担う子供たちを追った。
上記内容は本書刊行時のものです。