版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
農村計画と生態系サービス 農村計画学会(監修) - 農林統計出版
....
【利用可】

書店員向け情報 HELP

農村計画と生態系サービス (ノウソンケイカクトセイタイケイサービス)

ビジネス
このエントリーをはてなブックマークに追加
A5判
158ページ
並製
定価 1,200円+税
ISBN
978-4-89732-309-1   COPY
ISBN 13
9784897323091   COPY
ISBN 10h
4-89732-309-6   COPY
ISBN 10
4897323096   COPY
出版者記号
89732   COPY
Cコード
C3061  
3:専門 0:単行本 61:農林業
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2014年12月
書店発売日
登録日
2014年11月19日
最終更新日
2015年9月9日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

生物多様性の保全を考察する際に欠かせない「生態系サービス」という新しい概念を丁寧に説明した上で、国内外の生態系サービスの評価事例、評価方法、施策や制度の概要、研究・実践上の課題について解説する。さらに生態系サービスの維持管理に農村計画学が果たすべき役割を明示する。

目次

第1章 はじめに
 1.生態系サービスへの関心の高まり
 2.生態系サービスとは何か?
 3.生態系サービスと農業・森林の多面的機能
 4.なぜ生態系サービスは農村計画において重要な概念と考えられるのか? 
 5.本書の構成

第2章 生態系サービスとは何か?
 1.生態系サービスとは何か? (1)「生態系サービス」概念と評価の枠組み/(2)農林業の多面的機能 との類似点・相違点
 2.わが国の生物多様性,生態系サービスの状況 (1)日本の里山・里海評価(JSSA)/(2)生物多様性総合評価(JBO:Japan
Biodiversity Outlook)

第3章 生態系サービスをどう測るか?
 1.生態系サービス評価へのアプローチ
 2.インベントリ分析の概要
 3.東日本大震災前後の生態系サービスの変化(事例1) (1)方法/(2)インベントリ分析結果 ①供給サービス,②調整サービス,③文化的サービス /(3)本評価の計画論的含意と課題
 4.わが国の原子力発電所周辺地域の生態系サービス賦存量の評価(事例2) (1)方法/(2)原子力発電所周辺地域の人口と土地利用/(3)原子力発電所周辺地域の生態系サービス ①供給サービス/②調整サービス/③文化的サービス/(4)本評価の計画論的含意と課題
 5.本章のまとめ

   
第4章 生態系サービスを取り扱うための諸施策
 1.土地利用と生態系サービス (1)土地利用計画制度の概要/(2)森林の計画と生態系サービス ①森林・林業基本法による生態系サービスの扱い,②森林法における生態系サービスの扱い/(3)農地の計画と生態系サービス/(4)文化的サービスのための計画的枠組み①景観法 /②文化財保護法による重要文化的景観の保護
 2.生態系サービスへの支払い(Payment for Ecosystem Services, PES) (1)PESとは何か?/(2)PESの類似制度 ①わが国のPES類似の制度の特徴/②中山間地域等直接支払交付金/③農地・水・環境保全向上対策/④環境保全型農業直接支援対策/⑤森林環境税
 3.開発事業における生態系への配慮と自然再生事業 (1)各種事業における環境配慮の展開/(2)ミティゲーション/
(3)生物多様性オフセット/(4)自然再生事業
 4.農林水産物の認証による生態系サービスの保全
 5.本章のまとめ

第5章 計画策定や意思決定で考慮すべき生態系サービスの諸性質
 1.生態系サービスは生物多様性とどう関係しているのか?
 2.生態系サービスの諸性質 (1)生態系サービスのバンドルとインターリンケージ ①生態系サービスのバンドル,②生態系サービスのインターリンケージ ,③結合性/(2)生態系サービスのトレードオフ/(3)生態系サービスの産出地と受益地のギャップ/(4)生態系サービスの財・サービスとしての性質-競合性と排除性-/(5)生態系ディス・サービスの存在
 3.生態系サービスとどう付き合うか?

第6章 農村計画と生態系サービス─展望と課題─
 1.農林水産政策への生態系サービス概念導入の進展 (1)農林水産生物多様性戦略への位置づけ/(2)農村環境の保全に関する研究会による取り組み
 2.計画策定段階からみた農村計画で生態系サービスを扱う上での論点 (1)目標/(2)立案(代替案作成)/(3)予測/(4)決定(選択)/(5)実施
 3.農村計画が取り組むべき課題 (1)生態系サービスの評価手法の開発/(2)農林業施策・制度と生態系サービスの関係の把握/(3)生態系サービスのトレードオフとシナジーの解明/(4)生態系サービスのオフサイト効果の解明/(5)農村の生態系サービスによる社会への貢献の解明
 4.まとめ─農村計画への期待─

補遺 生物多様性と生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム
 1.求められる独立性の高い科学評価
 2.モデルとしてのIPCC
 3.IPBESの設立に向けて
 4.IPBESの機能
 5.IPBESの概念枠組みと作業計画(2014-2018)
 6.気候変動枠組条約がもたらした国内への影響

あとがき
解題
 生態系サービスをめぐる国際動向と国内政策の展望(吉田謙太郎)
 私のコメント(浅野耕太)

著者プロフィール

橋本 禅  (ハシモト シズカ)  (

1975年生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。
現在、京都大学大学院地球環境学堂准教授。

齊藤 修  (サイトウ オサム)  (

1969年生まれ。米国タフツ大学大学院都市・環境政策研究科修士課程修了。現在、国連大学サステイナビリティ高等研究所学術研究官。

上記内容は本書刊行時のものです。