書店員向け情報 HELP
推薦文、作家による作家の
全集内容見本は名文の宝庫
- 初版年月日
- 2018年11月
- 書店発売日
- 2018年10月19日
- 登録日
- 2018年10月5日
- 最終更新日
- 2018年10月5日
書評掲載情報
2018-12-16 | 読売新聞 朝刊 |
MORE | |
LESS |
紹介
かつて文学全集華やかなりし頃、その宣伝物たる<内容見本>も百花繚乱をみせた。捨てられる運命のパンフレットを探し出し一堂に会してみれば、驚くべき文化遺産がひろがっていた!
文学者の評伝を読むことが好きな僕は、自分でも一冊書いてみようと思いたったことがあった。選んだ相手は菊池寛。
大江健三郎(『菊池寛全集』)
小川国男の作品には、上質な洋酒のようなさらさらとした切れの良さがある。〈中略〉わたしが単に上質な洋酒などに惹かれるはずがない。漬けてある蝮に惹かれているのだ。(『小川国男作品集』)
ある時間が来ると吉行さんは「ま、今日はこのあたりで」という感じで消えてしまい、あとには読者が(あるいは僕が)ぽつんと残される。 村上春樹【『吉行淳之介全集』】
推せんどころか読まねば手遅れだ。愛読し給え。手にして自慢し給え。君の本だ。 淀川長治【『植草甚一スクラップ・ブック』】
全集内容見本は名文の宝庫。作家が作家に寄せた“推薦文”84作家108篇収録。
目次
山田風太郎『漱石全集』、富岡多恵子『荷風小説』、川端康成『<決定版>梶井基次郎全集』、永井龍男『吉田健一著作集』、井上ひさし『藤沢周平全集』、井上陽水『色川武大 阿佐田哲也 全集』、村上春樹『吉行淳之介全集』、島田雅彦『開高健全集』、塩野七生『山崎正和著作集』、村上龍『<決定版>坂口安吾全集』、多和田葉子『大庭みな子全集』、高橋源一郎『<新編集・決定版>石川淳全集』大江健三郎『菊池寛全集』、円地文子『小林英雄全集』、丸谷才一『ゴーゴリ全集』、平野啓一郎『<決定版>三島由紀夫全集』、萩原朔太郎『<普及版>芥川龍之介全集』小池昌代『立原道造全集』、谷川俊太郎『草野心平全集』、田村隆一『金子光晴全集』、吉本隆明『小川国男作品集』、徳田秋声『二葉亭四迷全集』、井伏鱒二『永井龍男全集』、安岡正太郎『井伏鱒二全集』、吉本ばなな『吉本隆明全集』 ほか
上記内容は本書刊行時のものです。