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生涯担任から教え子へのラブレター
子どもを幸せにすると幸せになります
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2014年9月
- 書店発売日
- 2014年8月30日
- 登録日
- 2014年8月29日
- 最終更新日
- 2014年9月17日
紹介
「教育は志を育てる夢産業」
教育の大きな使命とは、目標にひたむきにチャレンジし、明日を担う気概に満ちた心豊かな若者を育てること。
子どもの成長とともに遥か遠く、10年後、20年後にあるその本当の成果へ向け、教え子と教師が織りなす人生ドラマは続いていく――。
北海道で教育現場を皮切りに、教育研究所や教育行政を経て、十勝教育局長を務めた著者が、これまでの経験や自身の講演から、よりプロフェッショナルな職業人へと近づくために必要な意識の持ち方のヒントを綴った。
教育に携わるなかで、あるいは携わるための学びの途上で経験するライフステージごとに、期待される役割や心構えを整理。本物の教師を目指して研鑽を重ねる人びとへの心強いエールがちりばめられている。
教育界で頑張る皆さんに贈る、プロになるための指南書。
目次
はじめに
序章 教師の仕事は生涯担任です ~教え子二人へのラブレター~
闘病生活をがんばるSさんとの交信
ママモデルをがんばるAさんとの交信
第1章 未来の教育者を育てる ~講義ノートから~
私の講義観 学ぶ人の味方になって考える
テーマ1 何のために 何をどのように学ぶのか! ~「教職概論」の授業から~
テーマ2 子どもにやる気と自信をつける! ~「教育心理学」の授業から~
テーマ3 あなたなら、どのように対応するか! ~「相談援助」の授業から~
第2章 プロ教師への道
1 子どものやる気に火をつける
2 子どもの自尊感情、自己肯定感を高める
3 話す力、聞く力を磨く
4 教師の教え方、子どもの学び方
5 教室は頭と心を鍛える道場
6 東井義雄先生の教育に学ぶ
7 失敗や批判をバネにする
8 学級経営から学年共同経営へ
9 教師と子ども、保護者との距離感
10 子どもたちに教えてほしい負けっぷり
11 教師力、学校力を高める
12 特別支援教育の思潮を全ての学校に
13 母校は誰にとっても名門校
第3章 教師のライフステージに応じたエールと期待 ~講演から~
1 新任教員に期待する ~教師の役割や生き方を考える~
2 中堅教員に期待する ~五つの小話~
3 教頭に期待する ~教頭の仕事は千手観音~
4 校長に期待する ~風を読み、風を起こし、風度を高める~
第4章 教師の生き方や幸せ感は、子どもたちに伝わります ~子どもを幸せにすると幸せになります~
1 会話を楽しむ
2 何でもおもしろく気楽に考える
3 自分なりの幸せの仕組みを知る
第5章 子ども支援の輪を広げる ~十勝での取り組みから~
1 十勝教育局八策
2 十勝管内教育推進基本方針の見直し
3 十勝のがんばる子ども応援し隊
4 「十勝教育の日」と「十勝教育を考えるつどい」
5 みんなで家庭教育を応援しよう
6 十勝教育探訪~十勝人が築いてきた子ども支援の教育環境を拡充しよう~
〈参考〉
1 新聞記事紹介
2 十勝教育局のホームページをご覧いただいた皆さんへ
あとがき 子育てや教育の営みは世代を超えて受け継がれる
あとがきのあとがき
前書きなど
(はじめに)
私は六十五歳の教育関係者です。
これまで北海道で、小学校や大学の教育現場をはじめ、教育研究所や教育行政の仕事を経験してきました。
私がここで得た確信は「教育は志(こころざし)を育てる夢産業」なのだということです。
昨今の子どもや若者のいじめや不登校、中途退学や引きこもり、暴力行為や非行などの教育病理を多発させる大きな要因として、人の発達のある時期に、失敗や挫折などを契機に、夢や希望を失ったことがあるように思えてなりません。
あこがれや夢、希望をなくして教育は成り立ちません。教師が理想や目標を語らなければ、子どもたちは前に向かって動き出さないものです。
私が生きる北海道は、美しくも厳しい自然環境を有した北の国です。
二十一世紀の国際化、ボーダレスの時代に、ことさら、北海道という地域にこだわる必要などないのですが、生まれた時代だけでなく、生まれた土地が、その人の考え方や生き方に影響を与えるのも事実です。
これまでの仕事柄、北海道各地を風の人になって動いてみると、地方の時代と言われながらも、北海道の地理的位置や歴史性からくる道産子の深層心理には、中央に対するはじっこ、都会に対する田舎意識など、フロンティアスピリットの裏側にあるコンプレックスが、今なお、陰に陽にまとわりついているのではないかと思うこともあります。
今こそ、こうした意識を払拭し、ふるさとの過去の歴史に想いを寄せながら、かつての道産子の開拓魂を呼び起こし、どこに住んでいようと、どんな環境にあろうと、夢や希望を持ち、志を立て、目標にひたむきにチャレンジし続けるとともに、ふるさとを大切にし、我が国や世界を担っていく気概に満ちた心豊かな若者を育てていくことが、教育の大きな使命です。
北海道に生きる青少年の育ちを通して、北海道の教育の真価が問われているのです。
この本は、このかけがえのない教育の素敵な世界に挑戦する皆さんに贈るラブストーリーであり、教師の卵から本物のプロになるためのライフステージに応じた生き方の指南書です。
これから保育や教職を目指す皆さんに、そして、保育や教育現場でがんばる先生方に、また、子育て世代の保護者の皆さんや、これまで私を導き指導し支えていただいた皆さんにご笑読していただければ幸せです。
上記内容は本書刊行時のものです。