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出版者情報
完全マスターナチュラル英会話教本
- 初版年月日
- 2010年10月
- 書店発売日
- 2010年10月26日
- 登録日
- 2010年9月27日
- 最終更新日
- 2010年10月22日
紹介
日本語と英語の「言語文化」のズレを丁寧に解説しながら、英語を母語とする人たちが使う「自然でリアル」な会話表現を学習します。英語的発想、英語圏の人たちのものの考え方、生活習慣の違いについても理解を深めることができます。
本書には別売音声教材CD版(ISBN978-4-87615-558-3)がございます。ネイティブ・スピーカーが話す自然な英語を繰り返し聴き、復唱しながら学習することで記憶の定着率も向上し、より効果的に学習することができます。
前書きなど
≪はじめに≫
言葉はよく氷山にたとえられます。氷山は水面上に出ている部分しか見えませんが、見えない水面下には残りの大きな部分があって、その水面上に出た氷山の一部を支えています。
言葉の場合、見えない水面下でその言葉を下支えしているのは言語文化です。言語文化とは、「いつ、どこで、どのように」言語表現を使うのかに関するルールとも言えますが、それぞれの言葉の言語文化はそれぞれで異なっており、英語と日本語はかなりの異言語同士であるため、お互いの言語文化はドラスティックに違います。
例えば、基本的な挨拶表現である“Hello!”と日本語の「こんにちは!」は、「いつ、どこで、どのように、なぜ」使うのかに関して違いがかなりあります。そして、この挨拶表現のからむインターアクション(意思の疎通)の行ない方も(例えばドアのノックの仕方、握手の仕方、話しの論理展開の仕方など)、英語と日本語の言語文化ではお互いに非常に異なっています。
英会話の勉強で、表面的にさまざまな英語表現を日本語訳と合わせてそのまま覚えようとするのは、水面上に出ている氷山の一角を眺めてそれが氷山のすべてだと考えるのと同じです。そして水面下では、無意識に私たちの母語である日本語の言語文化の「常識」を使い続けざるをえなくなります。
日本人の英語は海外ではなかなか通じないとよく言われます。日本語の言語文化の影響の濃い英語になりやすくなるため、英会話において誤解が生じやすくなったり、インターアクションがかなりぎこちないものになったりする傾向にあるからです。
英会話では、文型的な「正しさ」とともに英語文化をベースとした「自然さ」が重要です。本書『【完全マスター】ナチュラル英会話教本』では、後者の「英語の自然さ」にフォーカスし、「機能編」(英語表現に関して、主に「どのように」「なぜ」にフォーカス)と「場面編」(主に「いつ」「どこで」にフォーカス)の2部に分けて英語の言語文化を細かく扱ってあります。より誤解の少ない、よりカルチャーショックの少ない、意思の疎通がよりスムーズにできる英語の習得へ向けて、本書をお役に立てていただければ幸いです。
最後に、(株)語研編集部の島袋一郎氏に心より感謝の意を述べたいと思います。よりよい英語のテキスト制作に向けての「共同制作者」として理想的な方だったと思います。
2010年9月 著者
上記内容は本書刊行時のものです。