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パリ かくし味
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2010年5月
- 書店発売日
- 2010年5月28日
- 登録日
- 2010年5月10日
- 最終更新日
- 2010年5月30日
紹介
精神の祖国・知の旅にようこそ!
かくし味、といってもチーズや料理の話だけではない。パリは、ロランやベケットが闘い、キムラをはじめ画家達が苦悩し、フーコーやサルトルが思索したその吐息が、またリルケや椎名其二や森有正が自由を求めた息吹がそこここにさ迷っている街である……。優に半世紀を越える著者のパリへの思いが、ここに名案内として結実。
目次
はじめに…………………………………………………………………………5
一、ベケット『ゴドーを待ちながら』からドゥルーズの終の住処まで……13
二、精神の祖国 ――ドルドーニュ河のほとり………………………………31
三、美術家の終の住処パリ………………………………………………………51
四、椎名其二と森有正 ――パリのユニークな自由人………………………84
五、リルケのパリ…………………………………………………………………119
六、晩年のロマン・ロラン ──光と影………………………………………140
七、パリの駅、メトロ、沿線の街………………………………………………181
八、フランス人のエスプリ、チーズの味………………………………………199
九、移民国フランスの仮の住処 …………………………………………………219
あとがき…………………………………………………………………………227
前書きなど
パリは人間を集中させる力をもっている。ときにパリは人びとの心をかきたて、かき乱し、やがて酔わせてゆく。
その魅惑の真価を求めて人びとはパリに集る。
パリにもさまざまなかくし味がある。このかくし味は、安易には味わえるものではない。ときには数世紀に及ぶ歴史を経て発見出来るものすらある。
それだけに見ることから学んで捉えがたい実態を、味読することはできないだろうか。それに一歩ふみ出せばフランス人の内面から出る善意(ボンテ)に触れることもできよう。そのすじ道は一様ではなく、各自の体験の純化にかかっている。
私の独自のささやかなパリ体験から語ってみよう。
上記内容は本書刊行時のものです。