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脳と刀
精神物理学から見た剣術極意と合気
- 初版年月日
- 2009年11月
- 書店発売日
- 2009年11月24日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2015年8月22日
紹介
物理学者が捉えた合気と夢想剣の極意――それは武を制する脳の新しい機能、特に大脳
基底核におけるドーパミンの効果。
剣術から合気にいたる秘伝書解読から出発――脳の最新断層撮影実験を繰り返し、ついに物理学・脳科学・武道に新地平を開く!
目次
はじめに
精神物理学!?
弓と刀
一刀流夢想剣
ベルクソンのイマージュ
柳生十兵衛とガンツフェルト
自分はどこにいるのか
極意の記述
剣術極意と本能
本能をも捉える精神物理学
武道極意とゾーン体験
方程式の発見
ささやかな方程式発見物語
ゾーン体験としての方程式発見
強要された自白の不思議
再び剣術極意に
錐体路と錐体外路
相手の錐体外路スイッチを切る
ぬ け
虚に振り回される意識
掟破りの体験
時間の流れ
右脳が見る世界
右脳が見せてくれるもの……夢
夢想剣から合気柔術へ
脳波トポグラフィーとアルファー波
機能的磁気共鳴画像法と大脳基底核
光トポグラフィーと大脳皮質停止
夢想剣と合気の極意
おわりに
対談(大谷悟/保江邦夫)
前書きなど
■本書の主題は、長年にわたって自然科学的観点から武道の奥義を追い求めてきた著者が最終的に到達した、新天地「脳」の中に隠された驚愕の真実を明らかにすることにある。
■その真実を長年にわたって覆い隠してきたベールをはぎ取るという幸運に恵まれた背景に、物理学者でありながら脳科学の研究に打ち込むかたわらで武道の極意を会得する修行を続けてきたという僕自身の破天荒な生き様があったことは否めない。他に似て非なる人生を送ってきた自然科学者の噂を耳にしたことはないため、明らかとなった真実を公にするという役目を背負ってしまったという思いを払拭できなかったのも事実。
■現役科学者として長年にわたり武道流派に縛られることなく武術の極意を探求してきた著者が、最終的に辿り着いた武道の基本原理を明らかにするための脳科学研究の内容や今後の展望について、広く一般の皆さんとリアルタイムに共有していくための新しい試みとして世に問うものである。未知の領域へと突き進んでいく科学研究の現場が、よくいわれるような地味で目立たない重箱の隅を突っつく感のある実験努力の集積ばかりではない、まるで冒険活劇そのものであるかのようなロマン溢れスリルに富んだ場面の連続でもあることを実感していただければと願う。
版元から一言
合気三部作(本書と『合気開眼』、『唯心論武道の誕生』)の完成!
人類は本書でもって新しい地平に踏み込んだのだろうか…。
上記内容は本書刊行時のものです。