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三人語り・四人語り・グループ語り
巻次:2
子ども集団を変える語りの力
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2010年4月
- 書店発売日
- 2010年4月24日
- 登録日
- 2010年4月24日
- 最終更新日
- 2010年11月5日
目次
はじめに
第Ⅰ章 語りのウォーミングアップ
~子どもと子ども集団を変える 楽しいワークいろいろ~
ワーク1.おはなし村の歓迎ダンス―声を出そう
ワーク2.「ことば」を表現しよう
【1】ことばが大変身
【2】ことばと距離の実験
ワーク3.イマジネーション・ゲーム
【1】飲む・食べるワーク コップの水のワーク/ピザを食べるワーク/好きな物を飲む・食べるワーク/食べているものを当てっこするワーク
【2】雨・風になるワーク 重さを感じるワーク/雨のワーク/風のワーク1-風を感じる/風のワーク2-風になる/風のワーク3-風がしゃべる/なりきりトークのワーク
ワーク4.表現あそび
【1】「歩く」を表現しよう 歩くー基本ワーク/糸に引っ張られて歩く/「歩く」を感情表現する
【2】静止画像を作ろう
ワーク5.劇あそび
「ごっこあそび」でお話の世界を表現しよう
ワーク6.見えないボールでキャッチボール
【1】心のキャッチボール
【2】感情を込めてキャッチボール
ワーク7.アイコンタクトと「間」のワーク
【ステップ1】一文節ごとに見つめあう「間」(首ふり・アイコンタクト)
【ステップ2】一文ごとに見つめあう「間」(スウィープ・アイコンタクト)
【ステップ3】自然な感情で相づち
ワーク8.聞いたお話を語ろう
ワーク9.お話の構造を考え合うワーク―お話を覚えるコツ
ワーク10.主人公を変えてみよう!
第Ⅱ章 三人語りからクラス語りまで・語り方Q&A こんなとき、どうしたらいいの?
■Qその1-立ち位置 3人や4人、クラス全員などで語る場合に、語り手の立つ位置は、どのように決めたらいいでしょう?
■Qその2-ナレーター役 語り手の人数が多いとき、ナレーター役と登場人物役に分けたほうが、わかりやすいのではないでしょうか?
■Qその3-目線 ナレーションを語るときと、セリフを語るときの目線の違いを、詳しく教えてください。
■Qその4-自分が語っていないとき 語り手の人数が多いほど、語る番ではない子どもの集中力がなくなります。どのように指導したらいいでしょう?
■Qその5-会場作り クラス全員が語る場合などは、どのような会場にしたらいいか、イメージがわかないのですが・・・
■Qその6-息の合わせ方 語り手の人数が増えると、息を合わせるのがいっそう難しそうですね。気をつけることは?
第Ⅲ章 三人語り・四人語り・クラス語り 台本集
~短いお話★から、チャレンジ作品★★★まで~
三人語り
1「一番古い話」(日本)★
2「カエルとタマゴとトックリ」(日本)★
3「名前を変えた小僧さん」(日本)★
4「コウノトリとエビとクジラ」(日本)★
5「冒険者たち」(創作)★
6「ポッサム君とヘビ旦那とウサギどん」(アフリカ)★★
四人語り
7「ダンゴ」(創作)★
8「子ギツネの修行」(アイルランド)★
9「なくて七癖」(日本)★
10「ひざ小僧どん」(アメリカ)★★
11「空を食べていたころの話」(アフリカ・ナイジェリア・ビニ族)★★
クラス語り
12「今日もいいことありそうだ」(創作)★
13「ヤマオラビ」(創作)★
14「ゴックン・オトラ」(ノルウエイ)★★
15「ノホホン・ナルディと愉快な仲間」(イタリア)★★★
第Ⅳ章 お話集
1「一番古い話」(日本)★
2「カエルとタマゴとトックリ」(日本)★
3「名前を変えた小僧さん」(日本)★
4「コウノトリとエビとクジラ」(日本)★
5「冒険者たち」(創作)★
6「ポッサム君とヘビ旦那とウサギどん」(アフリカ)★★
7「ダンゴ」(創作)★
8「子ギツネの修行」(アイルランド)★
9「なくて七癖」(日本)★
10「ひざ小僧どん」(アメリカ)★★
11「空を食べていたころの話」(アフリカ・ナイジェリア・ビニ族)★★
12「今日もいいことありそうだ」(創作)★
13「ヤマオラビ」(創作)★
14「ゴックン・オトラ」(ノルウエイ)★★
15「ノホホン・ナルディと愉快な仲間」(イタリア)★★★
前書きなど
はじめに
語りの空間は、語り手だけでは成立しません。語り手と聞き手がお互いの壁を破り、物語に対する共感を投げ返し、響き合い・相互作用してはじめて、あたたかな語り空間が生まれるのです。そのとき感じる無限のエネルギーは素晴らしいものです。大人の語り手だけではなく、次代をになう子どもたちにも、そんな語り体験を手渡したいと思いませんか?
語りにもいろいろあります。一人で語るのも楽しいけれど、二人で語ればなお楽しい、三人で語れば仲間が増える、みんなで語ればこわくない!――かけあいの語りは、分かち合う喜びも倍増します。「子どもたちが安心して心を開き、自然に支え合える和やかなクラスになった」という、嬉しい報告がたくさん寄せられています。
本書の特徴は、三人・四人語りやクラス全員参加の集団語りの台本と演じ方に加え、「語る心と体」を作るためのさまざまなワークショップを多数紹介したことです。学校の先生方はもちろんのこと、図書館や学校でお話ボランティアをなさっている方たちにも、活用していただけたらと願っています。
第Ⅰ章の「ワークショップ」は、遊び感覚で心と体を解きほぐすレッスンです。ワークをする際に留意していただきたいのは、決まったパターンにとらわれないで欲しいということです。子どもと一緒に、「何が起きるかわからない」スリルを存分に楽しんで、新しい発見をしてください。子どもたちの限りない可能性を掘り起こし、あなた自身を成長させてくれる―そんな楽しいワークにしたいですね。
第Ⅱ章の「Q&A」は、語り方ガイドです。シリーズ①巻『二人語り・虎の巻』第Ⅱ章とあわせて活用してください。
第Ⅲ章の「台本集」は、グループ語りやクラス語りの実践に適した15話の台本です。各話のト書きやワンポイント・アドバイスは、「絶対にこうしなければならない」というものではありません。みなさんの自由な発想でのびのびと取り組んでください。
第Ⅳ章の「お話集」には、一人で語るときのテキストとしても活用できるように、台本の元になったお話を載せています。わたしが、子どもたちの輝く瞳を思い浮かべ、ワクワクドキドキしながら再話・創作したお話――みなさんにも、テキストとしてだけでなく、世界と日本の愉快なお話を「ワクワクドキドキ」と楽しんでいただけたらなによりも嬉しいです。
子どもたちには、声とことばの力やお話の生命力を信じ、ゆたかに表現できる子であってほしい、同時に、魂のことばを受け止めることができる子に育ってほしい、と願っています。
すぐれた語り手は、すぐれた聞き手によって育てられます。仲間との語り体験を通し、子どもたちは、「良き語り手である」人は「良き聞き手である」ことも学んでいくことでしょう。仲間と繋がり合う喜び、支え合う嬉しさを発見することでしょう。
版元から一言
ディベート力の向上を掲げても、なかなか成果が上がらない。もっと子どもと子ども集団のありようを考えなければいけないのではないでしょうか。「かけあい語り」は、根本を変える力を持っています。楽しみながら取り組め、自分を表現する・想像力を働かせる・相方との意思疎通を図る、そういう子どもになる。お互いを思いやり、支えあう、子ども集団になる。ぜひ、小学校や中学校で、試して欲しい。遠回りなようで、確実に成果が上がります。
関連リンク
上記内容は本書刊行時のものです。