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クラシック音楽家のためのセルフマネジメント・ハンドブック ベルンハルト・ケレス(著) - アルテスパブリッシング
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クラシック音楽家のためのセルフマネジメント・ハンドブック (クラシックオンガクカノタメノセルフマネジメントハンドブック)
原書: Be Your Own Manager – A Career Handbook for Classical Musicians

芸術
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A5判
200ページ
並製
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-86559-212-2   COPY
ISBN 13
9784865592122   COPY
ISBN 10h
4-86559-212-1   COPY
ISBN 10
4865592121   COPY
出版者記号
86559   COPY
Cコード
C1073  
1:教養 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年7月31日
書店発売日
登録日
2020年6月29日
最終更新日
2020年7月27日
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書評掲載情報

2020-09-27 読売新聞  朝刊
2020-09-26 日本経済新聞  朝刊
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紹介

誰にも頼れない時代をサヴァイヴする!
仕事を始めてすぐに必要となる知識からキャリア形成の考え方まで、
芸術面でも経済面でも成功を収める術を実践的にアドバイス!

オペラ歌手としてキャリアを歩んだのちビジネス界に転身し、
現在は音楽家やアンサンブルのコーチング、芸術団体やスタートアップ企業のアドバイザーとしても活躍する著者が、
若い音楽家たちに欠かせないビジネス面の考え方や基礎知識を懇切丁寧かつ実践的に指南する。

自分の売り込み方、ギャラの交渉、SNS活用術、写真や動画の見せ方、
ファンとの付き合い方、クラウドファンディングの極意、資金管理……

ワレリー・ゲルギエフ(指揮者)絶賛!
「自分の音楽仲間にこの本を推薦したい」

誰にも頼れない時代を音楽でサヴァイヴするためのバイブルが登場!

「COVID-19時代のためのまえがき」を新たに書き下ろし!

ゴーティエ・カプソン(チェリスト)
次世代の偉大なチェリストを教えることは私の喜びです。
彼らには、すぐれた音楽性と同時に、適切なツールがあれば何でも提供することを心がけています。
本書は、とても必要な洞察をあたえてくれるものです。

シモーネ・ディナースタイン(ピアニスト)
私のキャリアは、良い演奏をするだけでなく、自分が何をしているのか知ってもらうことに大きく依存していました。
J.S.バッハ《ゴルトベルク変奏曲》のCD制作資金を集めたのち、私は多くのレーベルに連絡して発売を依頼しました。
幸運にもテラークが同意してくれて、それがキャリアにおける大きな一歩となりました。
いまでも私は、所属レーベルのソニーや他のレーベルからマネジメントやサポートを受けながら、自分のキャリアのビジネス面にいろいろな点で気を配っています。
そんなとき、自分のキャリアをどう管理するかを書いた本があったらと思います。
ベッティーナとベルンハルトがそれを書くのを引き受けてくれたことを喜んでいます。

ワレリー・ゲルギエフ(指揮者)
偉大な音楽家であることはひとつのことにすぎない。
偉大なキャリアを歩むには、まず第一に、ビジネスがどのように機能するかを理解することが必要だ。
ベルンハルト・ケレスとベッティーナ・メーネが、クラシック音楽の世界での数十年の経験を若い音楽家が活用できるようシェアしてくれたことに感謝している。
彼らの本には、音楽家がキャリアのビジネス面を理解するために必要な知識が豊富に含まれている。本書を音楽家の友人たちに推薦したい。

ダニエル・ホープ(ヴァイオリニスト)
今日のクラシック音楽の世界において、独立したアーティストであることは、自分自身の声を人々と分かちあえる前代未聞の機会をもっていることを意味します。
もしあなたが音楽に身を捧げ、鉄の規律にしたがい、できれば自分のチームに──そして本書に──完全に身をゆだねているなら、あなたは正しい道を歩んでいるのです。

目次

COVID-19 時代のためのまえがき
まえがき

01 キャリア・ストラテジー Career Strategy
 セルフコーチングのプロセス
 ポートフォリオ・キャリア

02 パーソナル・ブランディング Personal Brand

03 マーケティング Marketing
 マーケティング入門
 あなた自身が出発点
 コンクール
 マーケティング・ツール

04 プロフィールの書き方 Biography

05 写真と動画 Photos and Videos

06 デジタル上のプレゼンス Digital Presence

07 ソーシャル・メディア・ストラテジー Social Media Strategy
 ソーシャル・メディアのコンテンツ
 ソーシャル・メディアの種類
 ソーシャル・メディアのフォロワーをどう増やすか

08 自分を売り込む Selling Yourself
 セールス・ファネル──売り込みを工夫するための実践的な方法

09 プログラミング Programming

10 出演料の交渉 Negotiating Your Fee

11 マネージャーとエージェント Managers and Agents

12 ファン・マネジメント Fans

13 クラウドファンディング Crowdfunding
 プロジェクト
 スケジュール
 コミュニケーション
 予算
 クラウド
 ストーリー
 リターン
 プラットフォームを選ぶ

14 はじめてのレコーディング Your First Recording

15 時間の管理 Time Management
 シナリオ・プランニング
 日課
 1週間のスケジュール
 作業リスト

16 プロジェクト管理 Project Management
 望ましいクオリティ
 スケジュール管理
 予算管理

17 資金管理入門 Introduction to Finance
 序
 収入
 経費
 設備投資(資本的支出)
 税金
 保険

18 おわりに Last Word

日本語版への著者あとがき

訳者あとがき(後藤菜穂子)
日本語版監修者あとがき(石田麻子)
 音楽とともに生きる人のためのハンドブック
 音楽家のキャリアを想う
 音楽家のメンターとなる
 ヨーロッパと日本との違い
 音楽界のこれから

前書きなど

訳者あとがき(後藤菜穂子)

 ベルンハルト・ケレス、ベッティーナ・メーネの共著Be Your Own Manager: A Career Handbook for Classical Musicians(2017)の日本語版を出そうと発案されたのは、ヴィオラ奏者の安達真理さんでした。オーストリアのインスブルック交響楽団副首席奏者をつとめたのち、日本に帰国してアーティストとして独立するにあたって、安達さんは本書で語られている数々の提案やアドバイスをとりいれ、新しいキャリアをみずからプロデュースされました。彼女とはかねてからソーシャル・メディアをつうじてつながっていて、私自身もそのクリエイティヴな活動に一目を置いていたのですが、2017年6月に彼女が私の住むロンドンを訪れる機会があり、そのときにはじめてお会いすることができました。その折に彼女から、本書の日本語版の翻訳に興味はないかと打診されたのでした。
 当時の私は、『〈第九〉誕生』(ハーヴェイ・サックス著、春秋社、2013)というベートーヴェンにかんする研究書を訳し終えて数年たっており、新しい翻訳プロジェクトを物色していたところでした。さっそく本書を取り寄せて読んでみたところ、若い音楽家たち向けのキャリア・ハンドブックという、それまで訳してきた本とは毛色の違う内容に惹かれ、お引き受けすることになったのです。
 本書の著者のひとり、ベルンハルト・ケレスさんは、ウィーン・コンツェルトハウスの運営にイノヴェーションを巻き起こした人でした。本書でも語っていますが、オペラ歌手としての経験を経たのちテクノロジー業界に転身し、その両方の経験を活かして2007年に同ホールのCEO兼芸術監督に就任しました。彼がビジネス界に学び音楽界に導入した新基軸に対しては、ウィーンの保守的な聴衆からはすくなからず抵抗もあったでしょうけれど、本書の端々から、在任中にクラシック音楽界の因習を廃し、最新のテクノロジーを導入しつつ世紀にふさわしい組織を作り上げようとしたことが推察できます。彼のきわめて実践的なアドバイスは、そうした現場の経験と視点にもとづいているのです。
 ケレスさんはオーストリア人、また共著のメーネさんはドイツ人ですが、本書は彼らの母語であるドイツ語ではなく、英語で書かれています。それは彼らが本書を世界中の若手音楽家に向けて執筆したからです。たしかにヨーロッパと日本のクラシック界のあいだには制度や慣習の違いが少なからずありますが、翻訳にあたってはそうした点を日本向けに変更せず、あえてグローバル・スタンダードとしてそのまま訳出しました。本書を手に取ってくださった音楽家のみなさんには、ぜひ21世紀に生きる音楽家としてグローバルな視点をもち、クリエイティヴに行動してほしいと強く願っています。現在、世界は新型コロナウィルスの感染拡大という苦境に直面していますが、まるでこうした危機を見通していたのではないかと思うほど先見性があり、私自身、読み返すたびに驚かされます。
 最後になりましたが、日本語版の出版に興味をもってくださり、翻訳の過程でもつねに励ましてくださったアルテスパブリッシングの木村元さんに心から御礼を申し上げます。ちょうど第1稿が完成したタイミングで、日本では緊急事態宣言が発令され(私自身、この時期ちょうど一時帰国をしていて、そのままロンドンに戻れないでおりました)、出版はとうぶん無理だろうとあきらめていたのですが、むしろこういう時代だからこそ出しましょう、と決断してくださったのも木村さんでした。また監修を引き受けてくださった石田麻子さんには、アート・マネジメントの専門家としての見地から多くの貴重なご意見やアドバイスをいただき、たいへん感謝しております。こうした緊急事態の中、三人揃って対面で集うことはかないませんでしたが、Eメールやオンライン会議できわめてスムーズにコミュニケーションがとれたことも新たな発見でした。
 本書が、音楽家としてのキャリアをめざす多くの人々にとって有用な手引きとなればさいわいです。

著者プロフィール

ベルンハルト・ケレス  (ベルンハルト ケレス)  (

幼少時代よりクラシック音楽に夢中だった。ウィーンで育ち、ウィーン・フィルおよびウィーン国立歌劇場はつねに身近にあった。オペラ歌手としてキャリアをスタートさせ、チューリッヒ歌劇場のオペラ・スタジオの一員としてホセ・カレーラスやアグネス・バルツァらと舞台に立ったほか、各地で演奏。その後、テクノロジーへの関心からビジネス界に転じ、ロンドン・ビジネス・スクールでMBAを取得後、経営戦略コンサルティング会社のブーズ・アンド・カンパニーに入社。続いてヨーロッパのテクノロジー企業2社の経営幹部を歴任。その一方で、複数のクラシック音楽団体の理事およびアドバイザーを務め、2007年よりウィーン・コンツェルトハウスのCEO兼芸術監督に就任、6年間務めた。2013年に、クラシック音楽への情熱とテクノロジーへの関心を組み合わせるという長年の夢を実現すべく、HELLO STAGEを立ち上げた。
オーストリア共和国より「学術・芸術十字勲章」、チリ共和国より「ベルナルド・オヒギンズ勲章」を授与される。
現在では、欧米の音楽大学においてキャリア・マネジメントおよび起業家精神についての講義をおこなうほか、音楽家やアンサンブルのコーチング、また芸術団体およびビジネスやスタートアップ企業のアドバイザーとしても活躍している。

ベッティーナ・メーネ  (ベッティーナ メーネ)  (

ベルリンのヴァイオリン製作者一家の家系に生まれ育つ。大学では音楽学および美術史を学び、そのかたわらベルリン・ドイツ交響楽団およびベルリン芸術週間の事務局で経験を積む。大学卒業後、ロンドンの音楽事務所ハリソン&パロット(ツアー部門)に入社。1999年には、ヴァン・ワルサム・マネジメントのドイツ事務所を、コンツェルトディレクション・シュミット社内に設立。2001年よりドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団のアーティスティック・マネージャーに就任。その後、ウィーン・コンツェルトハウスの企画部門の主任として6シーズンつとめたのち、2012/13年のシーズン終了後に同インテンダントであったベルンハルト・ケレスとともに退任し、新しい事業であるHELLO STAGEを一緒に立ち上げた。現在ではキーノート・アーティスティック・マネジメントの一員として、すぐれたアーティストたちのキャリアによりダイレクトにかかわっている。

後藤 菜穂子  (ゴトウ ナホコ)  (

桐朋学園大学音楽学部卒業、東京藝術大学大学院修士課程修了。音楽学専攻。英国留学を経て、現在ロンドンを拠点に音楽ライター、翻訳家、ときおり通訳。ヨーロッパの音楽シーンについて『音楽の友』『レコード芸術』『モーストリー・クラシック』などに執筆。また英国の音楽ウェブサイトBachtrackには英文の記事および批評を寄稿。訳書に『オックスフォード・オペラ事典』(共訳、平凡社)、H.サックス『〈第九〉誕生』(春秋社)ほか。

石田 麻子  (イシダ アサコ)  (日本語版監修

大学卒業後、ドイツの音楽出版社(日本法人)に勤務。作品誕生の経緯への関心からマネジメント研究の道に進む。現在、昭和音楽大学教授、東京藝術大学大学院オペラ専攻非常勤講師ほか。『日本のオペラ年鑑』編纂委員長、日本芸術文化振興会プログラムディレクター(調査研究分野)、文化審議会文化政策部会委員、全国公立文化施設協会コーディネーター、藤沢市民オペラ制作委員会委員、浜松国際ピアノコンクール運営委員などを務める。東京藝術大学大学院音楽研究科博士課程修了、学術博士。

上記内容は本書刊行時のものです。