..
書店員向け情報 HELP
日本の都市化
刈谷の工業と政治(1872-1972)
発行:丸善プラネット
B5判
300ページ
定価
2,000円+税
- 初版年月日
- 2022年10月20日
- 書店発売日
- 2022年10月20日
- 登録日
- 2022年1月22日
- 最終更新日
- 2022年10月19日
書評掲載情報
2022-11-26 |
毎日新聞
朝刊 評者: 磯田道史(歴史家) |
MORE | |
LESS |
紹介
1975年刊行の『Japanese Urbanism: Industry and Politics in Kariya, 1872-1972』の完全日本語訳。本書のテーマである刈谷市は1972年の時点で人口9万人、その多くがトヨタ系大企業数社に雇用されている。1922年、トヨタは刈谷の地域社会に初めて、その名を登場させた。以来、トヨタは刈谷の経済の命運に大きな影響を及ぼしてきた。小規模繊維工場としてのささやかな創業から世界最大企業の1つとなるまでの成長過程を織り込み、アリンソン氏はトヨタの歴史、トヨタと他の日本企業との関係、トヨタの経営および労務、地方政治におけるトヨタの役割を解明する。
本書は日本の政治経済に関するこれまでの伝統的な見方に対して、控えめではあるが、新鮮な視点を提議する。しばしば無機的になりがちな日本の「近代化」論に実像を吹き込み、日本歴史学の一般的概念に再検討を迫る。従って、本書は特に歴史学者が興味を抱くであろう。同時に地域研究をテーマとする文化人類学者・社会学者、あるいは都市政治・政治変遷の研究者、比較労使関係の専門家、企業史や経済発展を研究する経済学者にとっても、興味の尽きない内容となっている。
目次
第1章 はじめに
第2章 前近代の踏襲 1872-89年
第3章 国民国家への足並み 1889-1921年
第4章 工業主義の到来 1922-31年
第5章 将来への模索 1932-45年
第6章 急進派の一幕 1945-55年
第7章 工業による主導 1955-67年
第8章 豊かな時代へ 1967-72年
第9 章 結論
訳者あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。