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知をひらく 西河内 靖泰(著) - 青灯社
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知をひらく (チヲヒラク) 「図書館の自由」を求めて (トショカンノジユウヲモトメテ)

社会一般
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発行:青灯社
四六判
369ページ
並製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-86228-054-1   COPY
ISBN 13
9784862280541   COPY
ISBN 10h
4-86228-054-4   COPY
ISBN 10
4862280544   COPY
出版者記号
86228   COPY
Cコード
C1000  
1:教養 0:単行本 00:総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2011年10月
書店発売日
登録日
2011年9月13日
最終更新日
2011年10月4日
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紹介

対論 / 図書館の電子化をめぐって
植村八潮(東京電機大学出版局局長)×西河内靖泰を収録
幅広い情報提供に賭けた図書館員のライフワーク
 「著者は、人権・反差別運動と一体のものとして実践してきた「図書館の自由」を、真実の情報が希求さ
 れる被災状況下で改めて問いかける。」 ――塩見昇(日本図書館協会理事長)オビ文より
<図書館の危機>
「図書館なんか使わないよっていう人に、図書館ってなんか面白そうだな、なんかいろいろやってるな、いろんな情報を発信してるなと思わせるとこでないといけないと思うんですよ。・・・リアルな図書館は、そこに来て、居心地よくなかったらだめなんです。本借りたら、もういらんから、とっとと帰れみたいな図書館運営していたら、そんな図書館いらんよっていう話になるに決まってるんですよ(西河内)」(本文より)

目次

序章 原発災害から私が思うこと──「図書館の自由」への私からの問いかけ
Ⅰ 図書館の選書を考える──「図書館の自由」と「選書」の問題からはじまった私の図書館との関わり
第1章 現場からみた公共図書館の「蔵書構成」と「選書」
はじめに──「蔵書構成」って何? 「選書」って何?
1 公共図書館の「蔵書構成」について──現状と問題点をさぐる
2 「選書」のために──「出版情報」を集めよう
3 「選書」の前に──心得ておくべきこと
4 「選書」の現場で
5 おわりに
第2章 「集中選書」の現場から
1 「集中選書」の実施とその背景
2 荒川区における「集中選書」の方法
3 「集中選書」の利点と問題点
4 中心館の担当者の重要な役割
5 利用者の要求にどう応え、各館の棚づくりにどう結び付けるか?
6 図書購入予算が削減されるなかで
Ⅱ 資料提供の自由をめぐって
第3章 「有害図書」問題と図書館の自由
はじめに
1 静岡『タイ買春読本』有害指定事件
2 『完全自殺マニュアル』有害図書指定問題と東京都青少年条例「改正」
3 「青少年条例」の「有害図書類」規制と「有害図書類(環境)規制」立法化について
4 「青少年社会環境対策基本法」という「規制立法」のもたらすもの
5 「図書館の自由」という原則からみた「有害図書」問題
6 おわりに──世の中の「風潮」に流されず「図書館の自由」の原則にたって考えよう
第4章 『フォーカス』『週刊新潮』『文藝春秋』『新潮45』問題をめぐって──図書館での「資料提供」と人権・プライバシー保護とは
はじめに──『自由宣言』と「資料提供の自由」
1 『フォーカス』『週刊新潮』『文藝春秋』『新潮45』事件の経過
2 「提供制限」は適切な方法だったか?──日本図書館協会の「見解」と「参考意見」から
3 「資料提供の自由」と「プライバシー保護」──「提供制限」や日図協「見解」「参考意見」及びそれへの批判をどうみるか
4 おわりに──「資料提供」は「人権保障」、真の「プライバシー保護」を
第5章 検証・図書館の自由──「千葉県船橋市西図書館蔵書廃棄事件」問題をめぐって
はじめに──図書館界に衝撃を与えた「蔵書廃棄事件」
1 産経新聞の報道で明るみに出た「船橋市西図書館蔵書廃棄事件」
2 公表されている「廃棄事件」の概要について──船橋市教委報告、日図協自由委報告から
3 裁判で認定された事件の概要や背景等について──損害賠償請求訴訟第一審判決から
4 図書館界の見解が指摘する本事件の問題点
5 「蔵書廃棄事件」の背景を探る──見過ごせない「良書主義」の弊害
6 おわりに──克服すべき課題とは何か
第6章 横浜市図書館の『クロワッサン』提供制限問題をめぐって──「差別的表現」と「知る自由」「資料提供の自由」問題を考える
はじめに──揺らぐ「資料提供の自由」
1 『クロワッサン』提供制限の経過──横浜市図書館の事例より
2 横浜市図書館の「提供制限」措置の問題点を検証する──日図協自由委員会の横浜市図書館ヒヤリングから浮かび上がるもの
3 横浜市図書館の「提供制限」問題から、何がわかるのか
4 隠蔽する、まやかしの「同和・人権行政」──屠場労働者の思いを感じ取れない横浜市図書館の欺瞞
5 おわりに
第7章 検証・図書館の自由:『原爆と差別』事件をめぐって──「差別・問題図書」の「抹殺」で「差別」はなくなるか
はじめに──「図書館の自由」は「知る権利」という「人権」を保障するもの
1 「差別・問題」図書の排除は、「差別」そのものの隠蔽につながる
2 資料が「抹殺」されたらどうなるのか──ケーススタディ『原爆と差別』事件
3 ケーススタディ『原爆と差別』──事件の概要について
4 ケーススタディ『原爆と差別』事件①──問題点と検証
5 ケーススタディ『原爆と差別』事件②──「差別」を学べる資料を排除することは「差別」
6 おわりに──資料の「抹殺」という差別の隠蔽を許さないこと
Ⅲ 図書館利用者のプライバシー保護
第8章 「地下鉄サリン事件関連捜査国会図書館利用者データ押収事件」を考える──「図書館の自由」の観点から
はじめに
1 自らは何も明らかにしない国会図書館──事件の概要・経過
2 この事件は、何が問題なのか
3 いい訳に使われた「自由宣言」
4 この事件から何を学ぶのか──おわりにかえて
第9章 三重県立図書館の個人情報流出問題──個人情報保護と危機管理
1 図書館の利用者データ一三万人分
2 委託を受けた会社から盗難
3 外部委託のセキュリティ問題
Ⅳ 図書館の自由と危機管理
第10章 公共図書館への監視カメラ設置の現状と課題
はじめに──図書館に増える監視カメラ
1 防犯とプライバシー
2 監視カメラの設置・運用基準を
第11章 不明本とBDS
はじめに──「図書館の不明本」に関するマスコミ報道と「盗難防止の切り札?」BDS
1 あるBDS導入の事例──荒川区の場合、職員組合が導入を要求した
2 BDS導入の実際の効果
まとめにかえて──BDSをどう考えているか
第12章 カウンターからみた「図書館とホームレス」問題
はじめに
1 図書館にとっての「ホームレス問題」とは何か
2 それでは、どのような対応策があるのか
3 「ホームレス問題」そのものについて理解しよう──図書館での対応策を考えるにもそれが前提
おわりに──「ホームレス問題」解決のために私たちがすべきこと
Ⅴ 図書館の話題から
第13章 図書館の非常勤職員、その現状と課題──荒川区の非常勤職員制度改革の取り組みから
はじめに──増え続ける非正規労働者
1 自治体でも多い非正規労働者──臨時・非常勤職員の現状と課題
2 正規職員の減少がすすむ公立図書館の現場──非正規職員(臨時・非常勤職員、委託労働者)の拡大
3 荒川区と非正規労働者の現状──減り続けた常勤と増えた非常勤、存在する格差
4 見直された非常勤職員制度──区役所職員の実態に即した改善
5 荒川区の図書館と非常勤職員の現状
6 今回の非常勤制度の改革は、図書館にとってどうだったか
おわりに
第14章 図書館の話題から(二〇〇五~二〇〇七)
1 図書館員の安全管理をもっと考えてほしい
2 「図書館は利用者の秘密を守る」ある刑事ドラマをめぐって
3 「六曜」記載手帳問題
4 『ちびくろ・さんぼ』(岩波書店版)復刊のニュースを聞いて
5 個人情報保護法が施行されて──過剰反応する図書館、意図的に煽り立てるマスコミ
6 図書館と監視カメラ問題──長野市の事例から考える
7 医学・健康情報に関する問題のある本の扱いをめぐって
8 ある県立施設の情報コーナーの図書排除問題を考える
9 「個人情報保護」は何のため──「図書館での名簿の閲覧制限」のNHK報道から考える
10 「図書館の蔵書を盗んだ男逮捕」のニュースを聞いて──図書館の受難と利用者の倫理
11 図書館での「件名標目」に関するある表記をめぐる出来事から
12 『図書館戦争』が私たちに問いかけるもの
Ⅵ 対論/図書館の電子化をめぐって 植村八潮・西河内靖泰

版元から一言

佐野眞一氏が『誰が「本」を殺すのか』のなかで、著者のことを9pにわたり紹介!
「図書館業界でもっとも元気がよく、旬といってもいい人」

著者プロフィール

西河内 靖泰  (ニシゴウチ ヤスヒロ)  (

滋賀県愛荘町立愛知川図書館・愛知川びんてまりの館・秦荘図書館館長
1953年、大阪市生まれ。 立正大学文学部社会学科卒業(医療社会学・福祉学、社会教育学専攻)。1976年、東京都荒川区に入る。国民年金課、日暮里図書館、南千住図書館等を経る。日本図書館協会評議員、図書館問題研究会図書館の自由委員会委員長、全国難病団体連絡協議会運営委員、関東被爆二世連絡協議会副委員長、事務局長等を歴任。
著書『いま、図書館は:図書館を取り巻く状況と課題から―西河内靖泰講演録』ほか

上記内容は本書刊行時のものです。