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白斑はここまで治る
白斑先生が書いた最新「光線療法」がよくわかる本
- 出版社在庫情報
- 絶版
- 初版年月日
- 2006年6月
- 書店発売日
- 2006年6月16日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2016年3月16日
紹介
知れず苦悩する白斑患者の福音の書。白斑治療でもっとも多くの実績を持つ“白斑先生”が、治癒率を急速に高めている光線療法をわかりやすく解説した。
白斑先生はまさに職人気質の皮膚科専門医。最先端光学機器をベースに手作りで紫外線照射装置を作り上げた。その精度を日々高めながら、治療実績をコツコツと積み重ねてきた。この臨床実績が、光線療法の最大のポイントである“安全性”の確保を実現し、不治とされた皮膚病「白斑」に完全治癒への道を拓いた。
目次
刊行によせて
[はじめに] 白斑治療が、変わる!!
PART1 白斑先生に聞く《白斑Q&A》 一からわかる皮膚病「白斑」のイロハ
Q1 白斑とはどんな病気ですか/Q2 白斑が治る可能性は?/Q3 なにが原因で白斑になるのでしょう?/Q4 もし、白斑になったら…
PART2 白斑先生の症例研究 よくわかる白斑の光線療法の実際
白斑先生の治療室を覗いてみるのが判りやすい
【症例1】Aさん 79歳男性/汎発型尋常性白斑 ナローバンドの単独療法で皮膚の色が戻った!
適正光量が光線療法の決め手/通院が生きがいに
【症例2】B子ちゃん 14歳/汎発型尋常性白斑 幼少期からの白斑に治癒への希望が
家族とともに苦しんだ6年間/14歳の女の子に勇気付けられて
【症例3】C子さん 25歳女性/限局型尋常性白斑 メル療法で始めて改善した
効果ゼロの落胆/14年目の三度目の挑戦
PART3 白斑先生の治療法講座 白斑の光線療法の現状を知ろう
PUVA(プヴァ)療法の限界/PUVA療法からナローバンド療法へ/いま、どんな白斑治療が行われているか/低量ナローバンド療法で可能になったこと/最適光量の照射が最重要ポイント/三分の一の白斑にナローバンドが効かない!
PART4 白斑先生の「白斑治療はこう変わる!」 最新「ターゲット光療法」の可能性
これから普及するメル療法/待ち望まれる照射装置の国産化/白斑の光線療法の主流は「メル」へ/3ヶ月以内に80%の確立で色素再生がはじまる!/メルの優位性を示す数々の症例/まだまだ難問が山積みしている
あとがき
前書きなど
刊行によせて
今般、皮膚科専門医、医学博士榎並寿男先生が本書『白斑はここまで治る』を上梓されました。
先生は、東京大学医学部医学科で私と同期(昭和23年卒業)だった名古屋市立大学医学部教授、故水野信行先生の愛弟子で、皮膚科教室時代より皮膚疾患に対する光線療法の専門家であります。
先生は尋常性白斑の光線療法に関する多くの論文を皮膚科専門雑誌に発表され、またその研究成果を皮膚科学会で発表され、活躍中であります。
尋常性白斑は現在でもその病因は明らかにされてはいません。また難治の皮膚疾患であり多くの治療法が行われてきました。古くはエジプトにおいて民間療法として、ナイル川岸に自生する植物の樹汁を白斑部に塗布して太陽光線を照射する治療が行われていました。
カイロ大学の生化学教室の研究でその植物の有効成分がオキシソラレンである事が証明され、本物質が太陽光線照射を併用する事で皮膚の光線に対する感受性が高まり、皮膚の色素形成を増強することがわかりました。50年前に米国で本剤のカプセル剤が発売され、長波長の紫外線と併用し尋常性白斑の治療が行われています。ソラレンの頭文字Pと長波長紫外線(UVA)を合成したPUVA(プヴァ)療法と呼ばれています。
本邦では約50年前より尋常性白斑の治療にPUVA療法が主流を占めていましたが、最近ナローバンド光線療法、更にターゲット光療法(エキシマレーザー療法およびエキシマライト療法)と新しい機器の進歩によって尋常性白斑の治療が始まりました。特に他療法で難治性の白斑に対する臨床効果は注目に値することです。
本書は尋常性白斑の病状、発生機序、発生頻度を始め、本症の治療の変遷につき、治療効果と臨床症例を示し平易に解説され、理解を容易にしています。また本書は白斑の患者さんが尋常性白斑に対する理解を深め、治療法に関しても多くの選択肢があることを知ることが出来ます。
本書は先生の尋常性白斑の治療に対する情熱が感じられる指導書であり、是非尋常性白斑の患者さんの一読をおすすめします。
東京大学名誉教授(皮膚科学) 久木田 淳
上記内容は本書刊行時のものです。