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野﨑台湾塩行の研究 太田 健一(著) - ナイカイ塩業株式会社
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野﨑台湾塩行の研究 近代日本塩業・台湾塩業

菊判
縦218mm 横152mm 厚さ130mm
重さ 2000g
2655ページ
上製
定価 17,000円+税
ISBN
978-4-86069-256-8
Cコード
C3021
専門 単行本 日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2010年8月
書店発売日
登録日
2010年6月24日
最終更新日
2010年8月24日
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紹介

野﨑台湾塩行は、日清戦争によって日本が領有することとなった台湾において、国内最大の製塩家であった児島郡味野村(現、倉敷市児島味野)の野﨑家(当主、野﨑武吉郎)が設立した企業体である。
本書の構成は、上下2巻、本論と史料編の二部からなり、1900年の開所から1937年の閉行・撤退に至るまで約40年間の野﨑台湾塩行の全容を明らかにしている。
本論では、野﨑家の台湾進出に至るまでの歴史的経過を述べ、次に史料編掲載の史料に基づき、野﨑台湾塩行の成立より台湾撤退に至る軌跡を叙述。史料編では、本論の叙述に依拠した史料を網羅し採録、特に関係者の実地踏査記録や、内地本家と台湾支店(塩行)との交信記録はもれなく収録している。
近代日本政治史・経済史研究、台湾経済史研究に必須の書!

目次

本編
 Ⅰ 野﨑家の国内塩田開発と十州同盟
 Ⅱ 日清戦争と日本塩業界の動向
 Ⅲ 内地資本の台湾塩田開発
 Ⅳ 野﨑台湾塩行の設立
 Ⅴ 明治期経営の展開
 Ⅵ 大正期経営の推移
 Ⅶ 昭和期経営の展開

史料編 一、台湾総督府の塩田調査(復命書)
史料編 二、塩業政策及び意見具申書その他
史料編 三、台湾視察報告書
史料編 四、開発申請書及び関連文書
史料編 五、開発期の発信書状・来翰その他
史料編 六、野﨑台湾塩行の組織・経営及び報告の指示
 1.辞令・規則・報告その他
 2.台湾塩行よりの報告
 3.味野・野﨑家よりの指示
 4.その他
年表
 索引(本論)

前書きなど

はしがき
 本書は、「野﨑台湾塩行」についての歴史学的、経済史的研究である。
 野﨑台湾塩行は、日清戦争によって日本が領有することとなった台湾において、国内最大の製塩家であった岡山県児島郡味野村(現、倉敷市児島味野)の野﨑家(当主、野﨑武吉郎)が設立した企業体であった。その歴史は、開発のための実地調査が開始された明治三十年(一八九七)に始まり、塩行が開所した明治三十三年(一九〇〇)を経て、昭和十二年(一九三七)二月の閉行・撤退に至るまで約四〇年間を有する。この間、野﨑台湾塩行は二期に亘って約一八〇町歩(一八〇ヘクタール)の塩田を開発し、台湾総督府や現地住民の協力を得て台湾塩業を推進してきた。この意味において、台湾における資本主義の形成、産業資本の育成・展開上に果した役割は絶大なるものがあったと思われる。
 周知のように、戦前期における日本領有下の台湾産業経済の展開を、糖業の分野を基軸において分析した名著に、矢内原忠雄『帝国主義下の台湾』がある。この矢内原の業績、すなわち、台湾資本主義の中心をなした糖業の分析に比して、台湾製塩業に関する解明の現状は極めて乏しいものがある。
 昭和五十六年(一九八一)刊行の『備前児島野﨑家の研究』においては、「台湾塩田の開発と経営」(筆者著)の一節で、日本塩業研究会の総力を挙げての昭和五十七年(一九八二)における編纂成果たる『日本塩業大系・近代(稿)』では、「台湾塩業の成立」(渡辺惇著)の一節で概説されているに過ぎない。台湾総督府史料や、台湾塩田開発を遂行した野﨑家をはじめとする企業家、さらには旧財閥系企業の史料発掘が十分に進捗していないという研究状況に制約されていた感が強い。本書はこの制約を打破するため、野﨑家に残る野﨑台湾塩行の全ての史料を渉猟・閲覧・抽出し、野﨑台湾塩行の足跡の全容を明らかにすることに努めた。
 本書の構成は、上下二巻、本論と史料編の二部からなる。本論は、先ず野﨑家の台湾進出に至るまでの歴史的経過を述べ、次に史料編に掲載した史料に基づいて、野﨑台湾塩行の成立より台湾撤退に至る軌跡を叙述している。また、史料編は、本論の叙述に依拠した史料を網羅し採録しているが、特に関係者の実地踏査記録や、内地本家と台湾支店(塩行)との交信記録はもれなく収録している。
 読者におかれては、これらの諸点に留意せられ、掲載史料を十分に味読していただきたい。そして、先人の思いを真摯に受け止め、今後の発展に、魂の糧として活用賜らんことを切望する。
 今日、このような形で本書を上梓することができたことは、ひとえに財団法人竜王会館理事長・野﨑泰彦氏の御恩情によるものである。同氏の日本塩業に寄せる並々ならぬ心情、真理探究と社会貢献に対する寛容さと情熱に深い敬意を表すると共に、これまで著者に与えられた学恩に対し深甚の謝意を申し上げる次第である。
  平成二十二年三月二十四日                         太田健一  

版元から一言

野﨑家に残る野﨑台湾塩行の全ての史料を閲覧・抽出し、明治33年の開所から昭和12年の撤退に至るまで約40年間の軌跡を紹介し、野﨑台湾塩行の全容を明らかにしています。

著者プロフィール

太田 健一  (オオタ ケンイチ)  (

1936年 岡山県生。 1958年 岡山大学教育学部卒業。 関西高等学校・岡山東商業高等学校教諭などを経て、1989年 広島県立広島女子大学助教授、1994年 山陽学園大学教授、2006年 山陽学園大学特任教授を経て、 2009年 退職。現在 財団法人竜王会館理事、 学校法人山陽学園監事、 日本塩業研究会代表を務める。
 主著 『日本地主制成立過程の研究』 (福武書店) 、『備前児島野﨑家の研究』 (共著、 竜王会館・山陽新聞社) 、『岡山県の百年』 (共著、 山川出版社) 、『次田大三郎日記』 (共著、 山陽新聞社) 、『山田方谷のメッセージ』 (吉備人出版)、『小西増太郎・トルストイ・野﨑武吉郎―交情の軌跡―』 (吉備人出版)

追記

■仕様:菊判 上製本 函入り(上下巻分冊)
■頁数:上巻(口絵16頁+本文1294頁)下巻(本文1342頁)

上記内容は本書刊行時のものです。